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やわい屋

No:12 どすん。

2018.02.16 22:30

ある日二百キロの鉄の塊が普通の宅急便で届いた。

「降ろすの手伝ってもらえませんか?」と言われた時
驚きを通り越し押し黙ったのを覚えている。

結局人力ではどうすることもできず、近所に助けを求めた。

普段冗談話しかしないおっちゃんは
話を聞くとごく当たり前のように重機を巧みに操り
田んぼで使う木の棒でひょいと鉄の塊を家の中まで運び入れた

その時の鉄の塊はいまこの家を暖めてくれている。

薪ストーブは普通の宅急便で送っちゃいけないと思った。

あるものを使う知恵を(ブリコラージュ)という。

人の知恵の神秘を思うとき

僕はいつもあの日の光景を思い出す。