【エンパイアガジョン】オーストラリア・クイーンズランド州
オーストラリアでの採集も承っております!!
出会えた魚:エンパイアガジョン(Hypseleotris compressa),ファイヤーテールガジョン(Hypseleotris galii),ダイヤモンドレインボー(Rhadinocentrus ornatus),メラノティア ドブロイ(Melanotaenia duboulayi),Bullrout (Notesthes robusta),Snubnose garfish(Arrhamphus sclerolepis),イールテールキャットフィッシュ(Tandanus tandanus),オーストラリアンロングフィンイール(Anguilla reinhardtii),サーモンキャット(Neoarius graeffei),スパングルドパーチ(Leiopotherapon unicolor),オーストラリアンバス(Macquaria novemaculeata),スポッテッドバラムンディ(Scleropages leichardti),ヤビー(Cherax destructor),オオヒキガエル(Rhinella marina),Stoney Creek Frog(Litoria wilcoxii)
オーストラリアでの採集はオーダーメイドとなります。
詳しくはコチラを御覧ください!
マーレーコッドを早々に切り上げる決断を下した大きな理由がエンパイアガジョンでした。
(マーレーコッドのレポートはコチラ!)
移動日含めて4日間の日程を採集に当てる結果にはなりましたが,何とかエンパイアガジョンの生息場所を見つけ出し採集することに成功しました。
しかし,とにかく走り回った4日間でしたね。
思い返して見れば,各河川中流域から河口域まで色んな環境を周ったことで様々な生き物と出会うことができました。
オーストラリアの観賞魚と言えば..
パッと思い浮かぶのはレインボーフィッシュではないでしょうか?
今回は,メラノティア ドブロイ(Melanotaenia duboulayi)とダイヤモンドレインボー(Rhadinocentrus ornatus)を採集することができました。レインボーフィッシュにターゲットを絞っていればもう少し種類を稼げた感はありますが,何と言っても今回のお題はエンパイアガジョンでしたので!
メラノティア ドブロイ(Melanotaenia duboulayi)
クイーンズランド州南東部からニューサウスウェールズ州北東部の沿岸域に生息するレインボーフィッシュの仲間です。このレインボーフィッシュは様々な河川や環境で簡単に採集することができました。釣りでも網でもお手軽に採れるとても鮮やかな魚です。背鰭が2つに分かれてる所が一発でレインボーフィッシュと分かるポイントです。海に由来する淡水魚,特に両側回遊魚やレインボーフィッシュのように昔は海水魚であった魚は,背鰭が2つに分かれていることが多いのです。今回のターゲットであるエンパイアガジョンは両側回遊を行うため,言うまでもなく背鰭が分かれています。
ダイヤモンドレインボー(Rhadinocentrus ornatus)
同じく,クイーンズランド州南東部からニューサウスウェールズ州北東部の沿岸域に生息するレインボーフィッシュの仲間です。このレインボーフィッシュは,生息域により様々な体色を示します。まるで別種と感じるほどです。今回は発色している個体を採集することができませんでしたが,しっかりと生息場所を抑えることができました!
ギリギリ純淡水域の小川でした。エンパイアガジョンを狙っていたからこその嬉しい副産物でした。
Bullrout (Notesthes robusta)
純淡水域において面白い魚が網に入りました。
淡水性のハオコゼの仲間です。稀に河口域や海でも姿を見ることができるようですが,オーストラリア東部の純淡水域に広く生息する魚です。和名をつけるとしたらオーストラリアンフレッシュウォータースコーピオンフィッシュでしょうか。
勿論,背鰭や頭部の棘には毒があるため採集の際は要注意です。
しかし,水草が繁茂し透き通った清らかな水が流れる小川にハオコゼとは。ミスマッチにも程がありますね。中西さん,素晴らしい魚を見せてくれてありがとうございます!
Snubnose garfish(Arrhamphus sclerolepis)
他にも海の魚の形をした淡水魚を採ることができました。
こちらは,現地でフレッシュウォーターガーフィッシュと呼ばれる淡水サヨリの仲間です。
他の淡水サヨリに比べて下顎が短いのが特徴ですね。
各河川で採集することができました。
イールテールキャットフィッシュ(Tandanus tandanus)
もう一種,海産魚の仲間です。こちらは,なんとゴンズイの仲間です。純淡水域に生息するこのナマズ,現地ではフレッシュウォーターキャットフィッシュとも呼ばれます。オーストラリアに生息するナマズは,ゴンズイ類とハマギギ類に限られます。現地の方々にとってナマズと言えば海水魚なのでしょうね。今回は,川幅10 m程度の支流にて,夜ガサで採集に成功しました。
オーストラリアンロングフィンイール(Anguilla reinhardtii)
オオウナギの仲間です。イールテールキャットを採集した支流にて,数多く見かけました。網に入ったときの重量感が楽しいですね。因みに日本に生息するオオウナギとは別種になります。
サーモンキャット(Neoarius graeffei)
こちらは,ハマギギの仲間です。このナマズは,主に汽水域に生息し,成魚は淡水域へ遡上するものものもあります。こうやって横から見るとサメっぽさもあり,私個人的に大好きなフォルムです。網で採集することが難しかったため,今回は河川本流にて釣りで狙いました。
エンパイアガジョンが見つからず,息抜きと言う言い訳をしながら釣りもしてみます。
スパングルドパーチ(Leiopotherapon unicolor)
オーストラリアを代表する小物です。シルバーの魚体にオレンジの斑点がとても美しいこの魚は,街中の小川でさえも生息を確認できました。ルアーや餌で簡単に狙うことができる魚です。
オーストラリアンバス(Macquaria novemaculeata)
オーストラリアのbassといえばこの魚を指します。最大で60cmまで成長するこの魚は,クイーンズランド州からビクトリア州にかけて広く分布し,ルアーフィッシングの人気ターゲットになっています。今回は,網での採集は難しく,釣りで採集しました。
スポッテッドバラムンディ(Scleropages leichardti)
大型魚が好きな方には堪らない魚も採集することができました。現地では,サザンサラトガと呼ばれるアロワナの一種です。今季は,河川にて釣りで採集することができました。一枚一枚の鱗に入る紅色のスポットがとても美しく,思わずため息が出ていまう程でした。サザンサラトガはクイーンズランド州中部から南部の限られた水域にのみ生息しています。
ヤビー(Cherax destructor)
ヤビーと呼ばれるザリガニの一種です。今回はクイーンズランド州で採集しました。本来は,ニューサウスウェールズ州に生息する本種。オーストラリアでも国内外来種の問題が起きているようですね。以前は,日本のアクアリウム界でも人気のザリガニでしたが,現在は特定外来生物に指定されています。現地では,主に食べるために獲りに来る方がいるようです。とても綺麗なザリガニでした。
オオヒキガエル(Rhinella marina)
こちらは,オーストラリアで大問題となっている外来種,オオヒキガエルです。有毒であるが故に,在来生物に悪影響を与えているとされています。ニューサウスウェールズでもクイーンズランド州でも確認できました。
Stoney Creek Frog(Litoria wilcoxii)
アメガエル属に族するこのカエル。乾いた河原に大量に集まっていました。歩くのを注意しないと行けない程です。上空にはオオコウモリが乱舞していたこの場所は,何か神秘的なものを感じました。エンパイアガジョンはいませんでしたが...。
粘ること4日。
ボラが泳ぐ小さな小川を見つけました。
純淡水であること,本流からの距離,海からの距離。エンパイアガジョンのいそうな雰囲気がプンプンしていました。
水草ごとひと掬いすると...
ファイヤーテールガジョン(Hypseleotris galii)
オーストラリアの固有種である本種は,クイーンズランド州南部からニューサウスウェールズ州北部の沿岸域に生息するタナゴモドキ属に族する両側回遊魚です。発色は弱めでしたが,第二背鰭や尻鰭がとても美しい魚です。コレには興奮しました。ファイヤーテールガジョンが採れたことにも勿論興奮し,この魚がいるということは...
エンパイアガジョン(Hypseleotris compressa)
ファイヤーテールガジョンの後,すぐに網に入ってきました。ずっと探していたエンパイアガジョンです!
まるでコイ科魚類かのようなカラーリングとフォルム。
しかし,背鰭はしっかりと2つに分かれており,口には小さな魚にしては立派な牙が並んでいます。
そう,実はファイヤーテールガジョンも含めてこの魚達は,ハゼの仲間なのです!つまり,産卵のために川を下る必要があるため,両側回遊を行います。
中西さんもいたるさんも大興奮です。
当初,生息場所の情報があまりに皆無で,難しいかもしれません。やれるだけのことをやりますが,採れなかったらごめんなさいとご説明させていただいていました。
なんとか,時間はかかりましたが今回の行程中にたどり着けることができて本当に良かったです。
その後,雌雄ともに採集を楽しんでいただき,ガサガサモードは終了となりました。
行程終盤
最後はサザンサラトガをボートから狙います。
レポートお楽しみに!
Chill Tripでは今回のような特殊な魚の採集や釣りも承っております。
全ての魚にアプローチできる訳ではございませんが,最大限の努力と情報収集に努め,少しでもお客様のお力になりたいと考えております。
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