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㈱茨城生科研・AGRI WORLD

イチゴの定植前後の管理について

2022.09.02 01:19

連投になりますが、間もなくイチゴの定植時期を迎えます。

ついこの間終わったと思ったら、もう定植です。

一年って本当に早いですね。

今年は天候不良で、不時出蕾や根腐れが多く炭疽病、イオウ病も育苗後半から多くみられます。また、今後1ヵ月の天気予報では、日照時間が少なく気温が高い予報になっています。このような年には、炭疽病やうどんこ病が多く発生したり、地温の低下が早まり根張りが悪く、厳寒期に休んでしまうことが多いです。10月までのまだ地温が高いうちに根を増やすことが今年のポイントです。

管理のポイント

☆花芽の健全な生育と花数確保のための葉面散布を実施しましょう。

今年は、花芽の分化時期に天候が悪く、苗が軟弱徒長しています。このために定植後の葉の展開が悪くなったり、花質が和r区なったりや、花数が少なくなったりしてしまいます。しっかり花芽を分化、成長させるためにしっかり葉面散布を行ってください。

 ・9月以降
 「メリット赤300倍」または「ホップアップ300倍」を毎日葉面散布してください。
※夜冷処理を行っている場合は「ホップアップ」を使用してください。


定植直前・直後の管理について

※ダニは苗からの発生によるものがほとんどです。定植前には、成虫、卵、共に週1回以上気門封鎖剤や本圃では使用できない薬剤などを使ってしっかり防除を行ってください。

※定植前日または当日に、活着促進とダニ防除として、「根っこりん300倍」+「モベントフロアブル500倍」を十分灌注(灌水)してから定植してください。

※花芽の確認後(ガク片形成期以降)から、定植して葉が1枚展開するまでの間、「アミノメリット青500倍」を定植後、活着まで2~3日に1回散布してください。活着後は、ホップアップ300倍液を週1回定期的に散布してください。
※加着後うどんこ病の予防に、活着後すぐとマルチ直前の2回イオウ粉剤を使用してください。(10aあたり600g~1kgの少量を噴霧して使用後に洗い流さない使用法が有効です)


定植後の管理について

☆腋果の分化促進と根っこの増加に
活着したら「ホップアップ300倍」+「根っこりん300倍」+「カルタス500倍」を7~10日おきにマルチ被覆後1週間までに3~5回葉面散布してください。
☆かん水での追肥
エネルギー補給と果実肥大にしっかりリン酸の補給をしてください。
※活着後から収穫開始まで「新トーシンPK5㎏」を7~10日おきに定期的にかん水してください。
・特に曇天が続く場合には、しっかり「リン酸」を補給してください。
・果実肥大期には「エルエス2㎏」を混用するとさらに果実肥大に効果的です。
※マルチ後「新チャンス液S5~10㎏」を10日おきに2~3回かん水してください。
※元肥にミネパワーなどの微量要素肥料を入れていない場合は、「メリットM3㎏」を混用してください。
☆根っこへの酸素補給
※雨に当たった圃場やベッドが崩れた圃場は、10㌃当たり「MOX 10㎏」をかん水してください。
※マルチ後、10aあたり「MOX 10㎏」を1ヵ月に1回定期的にかん水してください。
※ベッドを直すときに、「スーパー酸素」を崩れた土に適量撒いてからベッドを直すと根っこに回復が圧倒的に早くなります。


☆葉かきについて

~葉はイチゴの生産工場です~
葉が少ないと品質や収量の低下、なり疲れなどの原因になります。適正枚数でしっかり管理してください。また、わき芽が多いと、春以降の果実の品質低下や病害虫の多発の原因になります。少なくとも収穫が忙しくなることまでには1芽で管理してください。
理想の展葉枚数の目安
ポット育苗等の場合
   定植時4~6枚 出蕾時7~8枚 開花期8枚以上 収穫期10枚以上
無仮植等 
   定植時4枚  出蕾時5~6枚 開花期8枚以上 収穫期10枚以上