地球温暖化は環境問題じゃない その弐【国際】
どうも皆さん、さんそんです。
前回に引き続き、
「地球温暖化は環境問題ではなく国際政治である」
これをテーマに綴っていきます。
前回、地球温暖化の論拠には不確実性があることを述べ、今回は現在パリで開かれているCOP21での「新しい枠組み」から、
先進各国がどのように地球温暖化を利用しようとしているのか
と言うことを話していきたいと思います。
COP21の最大の注目点は
”発展途上国にもCO2排出削減の目標設定を課す”
という所です。
1997年のCOP3で採択された京都議定書では中国やインドといった国は含まれていませんでしたが、今回のCOP21では含まれるようになりました。
まぁ、世界のCO2排出量ランキング1位(中国)と3位(インド)が含まれていないというのもおかしな話ではありますが、経済に陰りが見える中国はともかく、インドは2030年にはGDPが現在の約2.5倍、2050年には約6倍まで成長するという報告があります。
CO2排出量削減のために、省エネなどでエネルギー消費を抑えなければなりませんが、それは経済成長の直接的なマイナス要因となります。ガンガン物を作っていこう!ってときに「省エネの為にここらで今日の操業は終わりね―」となったんじゃ経済成長なんてできません。
ここから私は推察するのは、
先進国は地球温暖化を利用して新興国の経済成長を抑えようとしているのではないか
というコトです。
現在は先進国側からの良い市場、または低コスト生産地ですが、これから経済成長を続ければいずれは自分たちの市場に参入してくるでしょう。
自分たちの市場を奪われない程度に経済活動をしてほしい、という思惑があるのではと邪推してしまう私です。
同時に中国やインドが今回設定しようとしている削減目標もなかなかしたたかです。
中国は2030年までに2005年GDP比60%削減を目標としていますが、経済が停滞し、これ以上第二次産業の発展が望めないことから、「増える心配はない」という想いきりが見えます。こういった点で国際的なアピールをしていこうというのが中国の思惑ではないでしょうか。
また、「2030年をピークに」ということなので「それまではガンガン出すよ~」と言っているようなものでもありますので、早急に取り組む気は更々無いという点も見えてきます。
一方、インドは2030年までに2005年比35%削減を目標としています。しかし、前述のように2030年に約2.5倍のGDP増が見込まれています。このことから、35%削減したとしても2030年にはCO2排出量が削減分を遥かに上回るという試算が出ています。(設定しても意味ねーじゃん)
COPのような環境問題に関する国際会議に対して、森本敏元防衛大臣はTV番組にて
「それぞれの国の思惑を全部持ち寄って目標を決めているが、そんなのは国際協力でもなんでもない。
テーブルの上に、それぞれの国がそれぞれの思惑で自分の想いを乗せて、なんとなく納得して、「今日は良いパーティーができたな」と言って帰っているだけ。全然意味がない。」
と申していました。(下記動画59:40ごろから)
二回にわたって綴ってきましたがどうだったでしょうか?
ついでと言っては何ですが、日本の温暖化に関することを次回は綴ろうと思います。
ただ、取り上げて欲しいテーマがある場合はコメントやツイートをくだされば絶賛検討させていただきます!
平成27年12月10日
さんそん