TL キックバック レビュー 2022.09.06 13:04 今回のレビューは、トランスフォーマー レガシー より、“TLー04 キックバック” です。 戦え! 超ロボット生命体 トランスフォーマーからザ・ムービー、2010まで登場したインセクティコンのリーダー格、“諜報工作兵 キックバック” が、劇中のサイズ感に合わせたデラックスクラスでリメイク。 レガシーで発売されました。 メガトロン率いるディセプティコン(デストロン)本隊とは別に、もっと早い段階で地球に飛来していた独立部隊、インセクティコン(インセクトロン)。 メガトロンの直接の指揮下に入ることはなく、あくまで協力関係を築き、メガトロンのことも敬称を付けずに呼び捨てにしたりと、ほかのディセプティコン兵士とは一線を画す立場をとっていました。 本来はキックバック、ボンブシェル、シャープネルの3人からなるグループですが、それぞれが自身とまったく同じ姿形のクローンを生み出して増殖することができ、飛蝗さながらの大部隊で地球の穀倉地帯に壊滅的な被害を与えるなど、まさにロボット昆虫として活躍(?)しました。 ザ・ムービーにおいて地球のサイバトロン基地襲撃で重傷を負い、3人ともメガトロンやスカイワープ、サンダークラッカーとまとめて宇宙空間に放逐されたのち、ユニクロンの力でスウィープス(あるいはスカージ、サイクロナス)へと再生されられましたが、その後の2010にも登場したりしているので、そのときの個体がそれぞれ本体だったのか、それともクローンだったのかは不明です。 ただ、2010になってからはメインを張るようなエピソードはなかったので、生き残ったのはクローンだった可能性が高いかも・・ 今回リメイクされたキックバックは、設定上は一応インセクティコンのリーダー格ということになっていますが、アニメ劇中ではあまりそんな印象はありません。 むしろナイトバード関連で科学者としての才能も見せたボンブシェルのほうがリーダーっぽかったかも。 キックバックは過去にジェネレーションズでゲームに登場したデザインでリメイク。 そのときは今回同様デラックスクラスでしたが、ほかの2人は発売されませんでした。 その後、アドベンチャー(海外ではコンバイナーウォーズ)のレジェンドクラス(最近のコアクラスに相当)でボンブシェルとシャープネルが発売。 遅れてレジェンズ(同タイタンズリターン)でキックバックも発売されました。 今回のレガシーでも、いずれはボンブシェル、シャープネルも発売してくれることでしょう。 それでは、レビューしていきます。ロボットモード もう、初代アニメデザインのまんまです。 そしてオリジナルトイの雰囲気も強く踏襲されています。 もっとスマートに、スタイリッシュにもできたと思うのですが、いい感じに野暮ったいというか、シルエットとしては非常にシンプルにまとまっていますね。 もちろん適度にディティールアップされているので、WFC3部作のトイと並べても違和感はありません。 というか、インセクティコンはてっきりスタジオ86でリメイクするもんだと思ってたんですけどね。 だって・・ねぇ。ガルバトロンにサイクロナスまでキングダムでやっちゃって、もうデ軍側でスタジオ86でやるネタはそれくらいしかないだろう、と。 今回のものがそのままスタジオ86名義で発売されていたとしてもやっぱり違和感はなかったかもしれません。5㎜穴多いけどね。 それにしても、あらためていいデザインですね。 こんなの、バッタに変形するの丸わかりじゃないですか(笑)。 そして黒と紫のカラーリング。チームで統一されているのもいいですね。 黒い3連星か・・ 背面。 背負いものもなく、すっきりとしてやはりシンプルな後ろ姿。 前腕や太腿内側に肉抜きがありますが、ほとんど気になりません。 シンプルゆえにみっちりとした密度感があります。 頭部アップ。 インセクトモードと共通というのも、案外珍しいかもしれません。 フェイス部分はやはりアニメデザインのまま。ちょっとむっつりした表情ですが。 でも、海外版と少し顔付き変わってる? 個体差かなぁ? バイザー部は塗装での再現で。触角は軟質パーツで左右一体で可動します。 特徴的な胸部もクリパーツの裏にシルバーで塗装されていて質感がよいです。 ただこれ、開かないんですよね。 赤矢印のところでピン打ちされていてあたかも開閉しそうなのに、その上、青矢印のところでなぜかはめ殺しになっている・・ なんか最近、同じような状況になっているものも見た記憶もあるのですが、開閉させないならなんでわざわざピン打ちしてるんだろうか? インセクティコンの基になったトイはダイアクロンのワルダー(敵方)側の昆虫ロボで、胸部ハッチを開いてワルダー兵フィギュアを搭乗させることができたんですよね。 トランスフォーマーとしてのオリジナルトイでも、兵士のフィギュアこそ付属しませんがが胸部ハッチの開閉ギミックがそのまま残されていて、キックバックについては先のレジェンズ版のリメイクではヘッドマスターの搭乗ギミックとしてダイアクロン時代の仕様が復活していました。 まぁ、本来のトランスフォーマー設定としては開かないのが正解なのかもしれませんが、劇中再現がウリのスタジオシリーズならともかく、ジェネレーションラインはトイオリジナルのギミックがあってもよいと思うんだよなぁ。 実際、エナジョンウエポンなんてものが付いてくるわけだし。 腕部の拳の形状は、オリジナルトイではインセクトモードの前肢と中肢をそのまま組み合わせたマジックハンドのような形状でしたが、今回はちゃんとヒトの手のかたちになっています。 ただ肘を曲げたときに中肢が残るノはちょっと気になるかも。 なお、拳部分をを収納するとオリジナルトイに近い雰囲気にもできます。 支点が合ってませんけどね。 ウイングはオリジナルトイと同じく腕部の付け根から生えている構造。 無色クリアパーツ製ですが意外と分厚いです。 表面には昆虫の翅らしいディティールが入っていて、ここだけ妙に生々しい感じ。 上下方向に回転できますが左右に開くような可動はできません。付属武器サブマシンガン オリジナルデザインほぼそのままの手持ち武装。 けっこう細かく塗り分けられています。 銃口先端は3㎜軸になっているので各種エフェクトパーツを取り付けることが可能です。。エナジョンウエポン 翅、あるいは葉っぱのようなデザインの大型武装。 前腕などに装着してブラスター(こちらの銃口先端は3㎜軸ではありません)、その銃口部分を手に持たせてブレード、 というふうに使い分けられる遠近両用武装になっています。 2つ付属します。 クリアパープル成型かと思いきや、無色クリアの上に塗装されているんですね。 2つを組み合わせて大型ブレードのようにすることも可能。 画像のように少しずれた位置でしか合わせられませんが。インセクトモード メカバッタにトランスフォーム。 見ためはもちろん、変形パターンもオリジナルトイにかなり近く、非常にシンプル。 しかし、背中側から展開するカバーでロボットの顔を覆ったり、 太股と脛とかっちりロックしたりとちゃんと進化している印象です。 真横から見るとその変形のシンプルさがよりわかりやすかろう、というもの。 ほぼブリッジをしかけてるだけ、という状態です(笑)。 サブマシンガンは底面に、エナジョンウエポンはウイングにそれぞれマウント可能。 エナジョンウエポンについてはもう1パターン説明書には載っていないマウント方法があって、 先の大型ブレードっぽく2つを組み合わせた状態で腰部(厳密には背部下に)取り付けることでインセクトモードの見ためがよりバッタ感のあるものになります。 まさにバッタのお腹ですね。 ただこれ、リデコで発売されている(バズワージー4パックなので、まず日本では発売されない・・))ランサックのインセクトモードのための仕様のようです。 だからキックバックの説明書には載せてない。 なお、ランサックとはDXインセクトロンとしてヨーロッパで発売されたキャラクターの一人で、大基はタカトクトイズの機甲虫隊ビートラス。本家インセクトロンとはまったくの別物です。 ランサックはキックバックと同じバッタがモチーフのキャラですが、デザインも変形パターンもけっこう違っていて、インセクトモードはよりバッタ感のあるもの(お腹があった)でした。 ちなみにDXインセクトロンにはランサックのほかにバラージ(カブトムシ)、チョップショップ(クワガタムシ)。ヴェノム(セミ)がいます。 いずれボンブシェルとシャープネルが発売されればそれぞれの流用でバラージとチョップショップは出しそうですが、ヴェノムだけはどうにもできないかなぁ。 ワスピーターの大幅リデコ・・でも難しいか。 まぁ、どのみち日本では発売されそうにないですが(悲)。 僕はランサック持ってたんですが、随分昔に壊してしまったので処分されました。 ヴェノムは本体だけですがいまだ健在です。 話が逸れましたね。比較画像 ジェンレーションズ版と。ロボットモードで。 ジェネレーションズ版は “Fall of Cybertron” というゲームに搭乗したときのデザインを再現したものだそうで、もはや別人。 むしろ実写版といわれても納得してしまうような禍々しいデザインですね。 なんだこの強者感は・・ インセクトモードでも。 これまた凶悪なバッタ・・か? 触れるだけでも怪我しそう。 翅を模したクリアパープルの武器というのは、このジェネレーションズ版を意識したものなのかもしれません。 レジェンズ版と。ロボットモードで。 ボンブシェルとシャープネルに遅れをとったものの、当時はインセクトン3人のリメイクがほぼ同じ仕様で揃ったのは嬉しかったです。 クラスこそレジェンズなので小さいですが、それもまたキャラに合っている感じもしましたね。 こうして今回のレガシー版と並べてみると、レジェンズ版はけっこうアレンジ強めなんですよね。 そしてレガシー版の初代リスペクトを一層強く感じる。 インセクトモードでも。 ロボットモード以上にアレンジが入っているレジェンズ版のインセクトモード。 お腹があったり、翅もボールジョイントでグリグリ動くなど、より昆虫感のあるシルエットになっています。 ただ顔はバッタというよりもハチっぽい? せっかくなのでレガシー版にもお腹を付けて後ろから。 妙に生々しいレガシー版のお腹・・ TFLG キックバック&クラウダーのレビュー 以下、画像 見ため通りに可動もシンプル。 特別な構造はなにもないので新味には欠けますが、ゆえに堅実というところ。 個人的には足首のスイング可動時に外側の外装が残るので、途中で切れている感じが多少なりとも軽減されるところに好感が持てます。 立て膝もかなり綺麗に決まります。 ウイングを下ろすとなんとなく元気がない感じ。 エナジョンウエポン装備。 一気に火力が増強された感じ。 さらにウイングにマウントしたうえで前方に回して、ショルダーキャノンイメージ。 しかしなんでこっちにはエフェクトパーツ付けられるようにしなかったのか・・ 肘を曲げると残ってしまうインセクトモードの中肢ですが、それを活かしてなんちゃって四本腕モード。 変形のための手首可動も、スナップが利かせられる感じでけっこうポイント高いです。 ていうかこのポーズ、バッタというよりカマキリっぽいな。 フル装備で。 エフェクトパーツはSS スパイクのものを使用。 スタンド対応穴は腰裏にあります。 やはり飛んでいるイメージも強いですね。 インセクトモードでも。 可動に関してはロボットモードのときとほぼ変わらないんですよね。 なので、それなりに動かせます。 ウイングソード! 後ろ足のキックくらいしか取り柄のなかった彼にも強力な武器が・・ あ、触角からビームとかも出してたっけ? スタンド穴はロボットモード時と同じものが使えますが、サブマシンガンをマウントしている場合は干渉するのでちょっと使いにくいかも。キ「いいかおまえたち! インセクトロンのリーダーはオレだからな! キ「わかったらトランスフォーム! これから北米の穀倉地帯を襲いにいくぞ! レジェンズクラスの3体はクローン扱いで今後も活躍させられそう。 しかし小麦とか食べるんだね、ロボット昆虫。 VSスキッズ べつに個別の因縁なんかなんですけどね。 ただ、奇しくも新規追加のエナジョンウエポンも性能は似ていますね。ス「うわ! インセクトロンの大軍だ! 誰か、ロボット昆虫殺虫剤を持ってきてくれ! 早くっ! なぜスキッズのエナジョンウエポンがスプレー缶ではないのか・・ 以上、“TL キックバック” でした。 初代デ軍のなかでも異色の存在であるインセクティコンの本格リメイク。 シージでリフレクターがリメイクされたときと同じくらい嬉しいかもしれません。 デザイン的にも立ち位置的にもクセの強いキャラクターでありますが、決してメインどころではないのでなかなか出番が回ってこなかったという感じかな。 しかし、待たされただけあって最新フォーマットを踏襲しつつオリジナルの雰囲気も色濃く残した、良リメイクになっていると思います。 スキッズもそうでしたが、レガシーの初代キャラリメイクはオリジナルへのリスペクトを強く感じますね。 奇をてらわず、非常に丁寧に、堅実なリメイクをしているという印象です。 ともすれば少しもの足りなく感じるかもしれませんけど、ロボットともう一方の形態、どちらもオリジナルデザインに忠実な造形で、ロボットモードではしっかり動き、変形もオリジナルトイのパターンを踏襲しつつちゃんと進化している。 付属品にしても、シージやアースライズのときのようなあと一つ足りない・・というようなことが、今のところはないですし。 まぁ、初代キャラのリメイクとしては理想的なんじゃないだろうか。 強いて言うなら、このキックバックの場合は胸部ハッチが開いてほしかったですけどね。とくに意味はなかったとしても。 あぁ、早くほかの2人も来てほしい。 噂によると来年のラインナップにシャープネルは入っているようですが・・まさか1年に一人ずつ? ダイノボットクラスならともかく、インセクトロンをそこまで引っ張るの? まぁ、こちらとしては待つことしかできないので、少しでも早く3人揃うことを祈るのみです。 といったところで、今回は終了。 またのご訪問を。