旧正月大晦日の卒業式
2018年2月16日、謹賀新年。旧正月。
やっと明けたというような。私の旧正月・大晦日は盛大な卒業式となった。
旧正前の大晦日。この日は、染めためていたストールたちの色止めをしようと準備をし始めると
数日前から工事が始まった国宝犬山城が目に止まった。
犬山城天守閣・鯱鉾ニュース https://www.asahi.com/articles/ASL2D56YVL2DOBJB001.html
昨年7月に落雷で破損した天守閣の鯱鉾。私と同じ年生まれだった。犬山城を見て育った私でもありますから、同じ年生まれということで、余計に身近に感じていたので、落雷の衝撃と、私自身に起きたことと重ねてしまったのか?それとも、旧正大晦日&新月(日食付き)の浄化パワーに促されたのか、たくさんの染めためたストールが要因になったのかはわからないが、師匠の生多良とのの日々を思い出し号泣してしまった。
4つの目でしか染められないねと、染めに集中し、共通する色言語で話し合ったこと。「ご飯よ」と奥様からの声に染めを中断して美味しいご飯にありついたこと。深夜遅くまで大島紬のことを熱く語り合ったり、時には、お腹が筋肉痛になるほど笑ったことも。師匠であり、父のような存在であった生多良。温かな日々が懐かしくなった。Exhibition前のエモーシャナルな気持ちも受け止めてくれたことも。嗚咽をあげなら泣いた。
あんなに、あれほど泣いたのは久しぶりだった。
封印して頑張ってきたその汗のような、その涙の底に、愛がいっぱい詰まった、
温かな宝物。それが卒業証書のようでもあった。
Exhibition前に通る必要があったような大晦日。
waka-nuditeとして新しい道を歩く。
umu-wakaの延長線上ではない、新しい道を歩く。
心の使い方も、心の所作も、息の吸い方、その一つ一つから新しくと。
そう刷新できたのは、謹賀新年、旧正月だった。
旧正月のお供え物として、絹ごし豆腐と白玉粉でみたらしを作ってお祝いをした。
はじまりです。