教育長とお話させていただきました
9月2日(金)、相模原市の鈴木教育長にお時間をいただき、私たちの思いを伝えてきました。
面談の目的は、前回のブログに書いた通り、「相模原市学校給食あり方検討委員会」の進め方に疑問などがあったため。
学校給食課内で検討して作られた資料を見せられてそれを認めるかどうかの場になっている、委員に検討をさせない検討委員会の現状を知っていただくことと、これから始まる中学校給食に期待することなどをお伝えさせていただきました。
教育長は、相模原市がデリバリー給食を開始した当時の担当課であった学校保健課の課長でもありました。デリバリー給食導入当時の経緯や課題となっていたこと、当時の保護者からの意見なども聞かせていただきました。
デリバリー給食を選択制にしたのは、「お弁当を希望する家庭もあるから」や「設備を整えることが難しいから」だと思っていたのですが、そうではなく「アレルギー対応ができないから」という理由からだったということを初めて知りました。(であるなら、最初からアレルギー対応できる方式を導入すればよかったのではないかとも思いますが・・・)
導入後、あまりの不評さにPTAから苦情があったことをきっかけにデリバリー給食改善のための議論が始まり、汁物が開始されたり、「将来的には全員喫食の給食を実施する」という答申に至ったそうです。
私たちから出した要望は5点。
- 現在デリバリー方式を実施している中学校における自校方式の可能性の再調査・検討をしてください。
- 給食室の建て替えが必要な小学校における、中学校との親子方式の実施の可・不可を調査・検討してください。
- 給食センターに “地域に開かれた施設となる付加機能” を持たせることについて検討してください。
- アレルギー、宗教、障害等、食の多様性に対応した給食についても検討の範囲に入れてください。
- 上記1〜4の調査・検討の場に検討委員も参加させてください。
上記5点について、いくつかはその場でご回答をいただけました。
2.小学校と中学校の親子方式の実施については、可能性はありうる、とのこと。しかし、食器の保管庫や洗浄のための設備の場所等の確保が必要になること等、解決しなければならないこともあるとのことでした。
3.の「付加機能」とは、例えば防災機能を持たせて炊き出し施設として活用できたり、地域の方も利用できる「招待給食」のようなものを取り入れることを指しています。それについては、現在も上溝給食センターで炊き出し訓練を行う等をして対応しているとのことで、新しくできる給食センターにもそのような機能は持たせるつもりであることが確認できました。
4.食の多様性について。こちらも、「これからの時代を考えると対応していくのが当然」とのお考えをお持ちであることが確認できました。現在、相模原市の小学校給食では、ミキサー食や胃ろう食に対応できる学校とできない学校があります。全員喫食の給食の「全員」には、もちろんアレルギーを持っている子や障害があり普通の形状の食事は摂れない子も含まれるはずです。小学校でも給食を望む全ての子どもたちに適応した給食が実施されることを私たちは望んでいるということを真摯に受け止めていただけたと感じました。
予定では15分ほどお時間をいただけるとのことでしたが、予定をオーバーして30分以上に渡って対話をさせていただきました。そのことからも、教育長の給食にかける思いを感じることができました。
貴重なお時間をいただき、ありがとうございました。