15歳藤井五段、羽生竜王に勝利…公式戦初対局
2018.02.17 05:59
将棋の中学生棋士・藤井聡太五段(15)が棋界の第一人者・羽生善治竜王(47)と公式戦で初対局する朝日杯将棋オープン戦の本戦準決勝が17日、東京都千代田区の有楽町朝日ホールで行われ、藤井五段が119手で勝利した。
朝日杯は持ち時間各40分の早指し棋戦で、八大タイトルには含まれない「一般棋戦」にあたる。羽生竜王には優勝5回の実績があり、初参加の藤井五段は、佐藤天彦名人(30)らを破って勝ち上がってきた。
午後に行われる決勝は藤井五段にとって、史上最年少(15歳6か月)の公式戦優勝を懸けた一戦で、全棋士参加棋戦である朝日杯を制すると、規定により同日付で六段に昇段する。
報道陣約100人が集まり、大勢のファンが見守る公開対局で行われた一戦は、先手となった藤井五段が腰掛け銀の戦型を選び、羽生竜王が雁木がんぎの構えで対抗する力戦形になった。終盤、藤井五段は鋭い「焦点の歩」でペースをつかみ、的確な寄せで押し切った。対局後、藤井五段は「全力を尽くした結果、勝つことができてうれしく思います」と話し、羽生竜王は「(形勢が)難しいところもありましたが、終盤の入り口から少しずつ苦しいと思って指していました」と語った。
決勝ではトップ棋士の広瀬章人八段と対戦する。
朝日杯準決勝で羽生善治竜王(右)との対局に臨む藤井聡太五段(17日午前10時30分、東京都千代田区で)