コロナにはかからないと思ってた。
UnsplashのNick Fewingsが撮影した写真
はじまりは、ひさしぶりの一人旅に、さあ出かけよう!とした、まさにその10分前でした。
朝早いので静かに用意をすませ、まだ寝てる家人にそうっと「ほな、行ってきます」と声をかけると、返事はなく、なーんかいつもと様子が違う。
まさか?と思って、非接触型体温計をおでこにピッとやったら、赤く光って38.5℃と表示するではないですか!
うそ、だろ。。
人生ではじめて、マジで膝からくずれおちそうになりました。
一瞬、見なかったふりして、旅立ってしまえ、と私のなかの悪魔がささやきましたが、さすがにそれはできませんでした。
・・・まさかと思ったのには、理由があります。
実は前日に、家人は「会社でコロナの感染者が出て。。」と話してて、でもそれらしい症状はまったくなく(平熱)、私も大丈夫だろうとたかをくくっていました。
念のため、と私自身も熱を測ってみると、37℃と高めに出るのでおかしいなあ、いつも平熱低いんだけどとは思いましたが、まあ許容範囲かと。
でも万一、旅先でコロナを発症した、なんてことになったら大変。
特に今回はただの観光ではなく、屋久島トレッキングというハードなやつなので健康第一。
念には念を入れて、近くの発熱外来をすぐ受診したのですが、検査結果は陰性。
やっぱりね、よーしこれで大手を振って旅立てる!と思ったのに。。。
これが悲劇じゃなくてなんなんでしょう。
コロナ禍で跳ね上がった高い飛行機代。
屋久島ははじめてなのでガイドさんもつけました。
それら全部がパー。。
当日キャンセルなので100%戻ってきません。
10年ほど前にも行きたくて計画したものの実現しなかったので、足腰の動くうちに今度こそは!とそれはもう意気込んでいました。
このために1ヶ月毎日1時間ウォーキングし、9階の自宅マンションまでの階段を上り降りしてひそかに体力づくりしてきたというのに。
仕方なく背中のリュックをおろして、登山中の行動食として用意したエナジーフードを病人食にまわそうと考えはじめたあたりから、でも気持ちはもうコロナ戦闘モードに変わっていました。
人間の順応力ってすごい笑
家人を隔離し、そこらじゅうを消毒し、発熱外来に連れていく手筈を整え、自分の仕事の打ち合わせをキャンセルし、旅行会社にもキャンセルを伝え・・・と目まぐるしく動くことで、屋久島のことを忘れようとしていたのかもしれません。
そして、そのときもまだ私は思っていました。
わたしはコロナにはかからない、と。
そう、本当の悲劇はまだはじまってなかったのです。。
(つづきは、また今度〜)