なでしこ交流戦2018【感想&写真4日目】
2018年のなでしこ交流戦、4日目の2月17日の朝は前日とは一転して晴れて日差しもあるサッカー観戦日和。AC長野パルセイロレディースは、昨日とは違う会場「姉崎サッカー場」で45×2+30分、45×2の変則2試合を行いました。
前日の会場「市原スポレクパーク」はグラウンド4面を有し、観客の居場所もある一方、ピッチサイドにある各チームのベンチは観客席からかなり離れていました。今日の姉崎サッカー場はグラウンド1面が外とネットで区切られ(上記の写真の網は、ゴールネットではなくグラウンド内外を区切る網)、観戦者は専用の場所は無く、所定のエリアでネットの外から適当に観る形で多少見辛いのですが、その分チームのベンチは目の前にあり、選手のアップや監督の指示が非常に良く聴こえました。
昨日に引き続き、高いところ設営担当の小髙選手。
徐々にGK練習で正面でのキャッチなどは出来てきましたが、まだセービングは再開していません。今回の交流戦で他の選手は全員プレーを見ることが出来たので、実戦形式のプレーを見れなかったのは小髙選手のみ。早くケガ治りますように。
姉崎サッカー場は姉崎海岸の近くなのですが、この辺りは大きな工場が立ち並ぶ臨海工業地帯でもあります。
10時からの第1試合、ちふれASエルフェン埼玉さんとの試合前整列。エルフェンさんには昨年のリーグ戦16節のアウェー@川越、1-2で敗れています。2部に降格し、メンバーの入れ替わりがあったとはいえ、戦力的には1部とも互角に戦えるチームだと思います。
この試合の先発は次の画像の通り。中村ゆしか選手は早くも古巣対決です。
カウンターからボールを運ぶ齊藤選手。昨日のレッズレディース戦のようにずっと押し込まれるようなことはなく、スムーズにボールが回っていました。ただエルフェンさんにとっても多少ボールを持たれるのは織り込み済みで、両チームともテストマッチらしい意図を持った前半だったと思います。
エルフェンの荒川選手のチェックを受ける國澤選手。
荒川選手は今シーズンから復帰の元日本代表。トレードマークのボンバーヘッドは遠目からでも一瞬で荒川選手だと分かります(笑)この日も前線の基準点としてボールキープなど活躍していました。
中村選手のサイドを抉っての折り返しは、エルフェンDFに跳ね返されます。
サイドを駆け上がる小泉選手。
ベンチからすぐ前なのもあって、前半ほぼずっと本田監督から指示を受けていました。詳細は伏せますがポジション取りや意識に関するもので、これら一連の指示を聞くだけでも、昨年とは狙いがまるで異なるチームに仕上げている最中なんだなあということが分かります。小泉選手は2017年に加入して左SBとして不動のスタメンになりましたが、2016年の3位躍進時のサッカーは未体験であり、それに近いバージョンにアップデートされている感じでした。
大宮選手のシュートは惜しくもゴール右に外れました。
拡大なので画像が粗いですが、録画組の小髙選手と鈴木陽選手。このすぐ後の写真でぼんやり見える通り、逆サイドから昨日に続いて試合を動画で保存していました。鈴木陽選手もケガらしく、私が観戦した2日間での出場はありませんでした。
相手の攻め上がりをマークする坂本キャプテン。
前半はスコアレスで終了。
ハーフタイムに、逆サイドにいた藤村選手のプレーを修正するべく指示をする本田監督。藤村選手も昨シーズン途中の右SBコンバートなので、小泉選手と同様、アップデートの最中といったところでしょうか。
滝川選手&鈴木陽選手の18才コンビ。今回は観られませんでしたが、早く実戦で観たいものです。
後半出場の神田選手に指示を送る本田監督。
前半出場した木下選手にも試合中に声が掛けられていましたが、中盤センターの選手に関しては指示というよりも、プレー判断に対する是非についてプレー後に良かったのか拙かったのか声を掛ける感じでした。この辺も昨年とは動きが違ってきそうです。
ハーフタイム中のGK練習。
風間選手は置いたボールもパントキックもフォームが結構独特で、特に飛距離に関して変な回転が掛かっているのか飛んだり飛ばなかったりで、その辺が指導されていました。
反対側からお手本を示す堤GKコーチ。
風間選手とは異なるサイドボレーに近い蹴り方ですが、そのほとんどを風間選手の正面にノーバウンドで届けるなど、正確性は流石でした。
後半はガラっとメンバーを入れ替え。残ったのはGK池ヶ谷選手と、中村選手のみ。
CBの組み合わせも昨日は観られなかった鈴木里奈選手+髙橋選手の組み合わせです。
エルフェンの薊選手を囲む3選手。
右SMFの位置の薊選手に対し、前半は小泉選手、後半は池崎選手がマッチアップしましたが、1部2部通じてリーグ屈指のテクニックを持つ選手と対戦する経験は、交流戦ならではの収穫です。
また、背中が映っている15番の西川選手。動きが激しいのでちゃんと撮影できたのがあまりない(笑)のですが、昨日は単独のチェイシングになっていたのが全体と連動するように修正され、この日は得点と、エクストララウンドではアシストも記録し、更に守備でもかなりボールを奪う回数が増えるなど活躍が目立ちました。
接触プレーで足首を痛めた髙橋選手。治療でピッチの外に出ましたが、テーピングの応急処置とアイシングで試合に復帰しました。その後の試合にも出場していたので、大事でなさそうで安心しました。荒川選手が右でビックリしてますが、接触したのは違う選手だったと思います。
FPでは一番長く出場していた中村選手。右サイドで狭い局面を強引にドリブルで切れ込んで成功したり、パルセイロレディースの新たな武器として出番が増えそうな活躍ぶりでした。課題と言えば、藤村選手や五嶋選手が務めた右SBとのタテの連携辺りでしょうか。
この日使われていた、試合球「TELSTAR18」。遠目で見ると昔の白黒のボールを思い出すんですが、近くで見るとモザイクが・・・何か微妙(;´Д`)エロイ
エルフェンの山郷GKコーチ。これから行う30分のエクストララウンドの主審やりますと伝えると、本田監督にイジられていました(笑)写真の後姿は中野選手かな?
エクストララウンドのメンバー。前後半出場した2選手に代わって、GKに風間選手、右MFに滝川選手の18才コンビが入りました。
副審は両チームから1人ずつ。先発きのぴー。副審のやり方ひとつ見ても性格が出るものです(笑)
途中で國澤選手と交代してましたが、國澤選手はずっと真剣にサイドステップやダッシュでオフサイドラインに沿っていましたが、きのぴーは顔だけラインとかありました(笑)そして、30分だったので10分ずつ3人でやる予定だったらしいのですが、どうもバックレた選手がいたらしく(笑)國澤選手は20分くらいずっとやってました。
撮影班は小泉選手&池ヶ谷選手に交代。
下にいるのはサボっているわけではなく、上の人の安全確保の為のハシゴ固定係です多分。
パスコースを探す滝川選手。この30分では、距離のある髙橋選手のFKがゴール前→西川選手がヘディングで落としたボールを、角度もコースもあまりないところからループ気味に決め1得点でした。
神田選手が直接FKでゴールを狙うも壁にブロックされたシーン。パルLから移籍したやじさんが仁王立ちしてる(笑)
実戦では初めて見る、GK風間選手。さすが175㎝あると大きく見えます。
1対1を止めに掛かる池崎選手。
走力はチームの中でもトップクラスだと思いますので、周りとの連携や状況判断の向上次第では先発起用もあるかもしれません。ただ、30分の終盤に連続で訪れたピンチは、2度とも左サイドの守備とミスが絡んでのものだったと記憶してます(1本目は相手のシュートが上へ、2本目はファーポスト直撃)。
試合後、談笑する齊藤選手&大宮選手&エルフェンの矢島選手。数カ月前まではチームメイトですもんね。この後も色々な選手に声を掛けられていました。同じくエルフェンさんに移籍した村社選手は、この日残念ながらイベント出演の為?欠席で残念(´;ω;`)
午後0時30分ごろからの休憩を挟んで、午後3時からは第2試合、オルカ鴨川戦。本拠地が近いこともあり多くのオルカサポが来場されていましたが、練習中から雲行きが怪しくなり、強い風と、試合開始前には雨が降り出しました。某GMが激励に来られていたのと関係があるとかないとか。
試合前の整列&握手。2枚目の髙橋選手寒そう。
この試合の先発はご覧の通り。右サイドの2人以外は昨日のレッズレディース戦と同じ。さて、どう立て直してきたか。
相手が違うので一概に比較はできませんし、何せ風が強い時間帯があって評価しづらい前半でしたが、昨日うまく回っていなかった中盤は改善されていたように見えました。ボールの貰い方や、守備時のアクションを始める場所に変更があったかな。
4バック。前半は攻められる時間帯も多かったですが、耐えきりました。
ドリブル突破をファウル気味のチェイスで倒されるも、主審スルーに悔しそうな滝川選手。前半には右サイドから入れたクロスがそのまま風の影響かゴールに吸い込まれ、この日2点目。に見えましたが公式では西川選手の得点のようです。詰めてたかな?
中野選手のCK&直接FK。ボールの置き所と体の位置でボールをキープする技術と左足の精度は流石。試合中、中野選手を見てると想像するプレーと実際のプレーが良く合致するのに、他の選手だとこうすれば良いのにと思う時が時々あってなんでだろうと思ったら、自分(左利き)基準で考えてるので、同じ左利きの中野選手や小泉選手とは合うけど、他の右利きの選手はそもそも角度的に無理だったということでした。自分がレフティーの中盤好きなのもそこが根底にあるのかも。
ゴールキックを蹴る望月選手。
前の試合終了後には、何故かラインズマンフラッグを持ってしょんぼりしていましたが、何が原因だったんでしょう(笑)
前半終了後、関係ポジション毎に修正点を話し合う選手。交流戦ですから、問題点は今の内にはっきりさせて修正すればいいと思います。本田監督もこの日仰ってましたが、パルセイロレディースにとってはフルコートで雪なく試合が出来ること自体が貴重なんです。
後半は、もっちー以外全員交代。
池ヶ谷選手が既に90分、風間選手も30分プレーしているので決まっていたことだと思います。
決して副審やらなかったからとかそういうことでは・・・( ˘ω˘)。
前半途中に雨は止んでも風は相変わらず強い中、安定したプレーを見せた望月選手。90分通して無失点でした。
コーナーキックを蹴る神田選手。中野選手不在時はプレースキッカーの一番手かな。この45分では、読みの速さと素早さを活かしたパスカットやドリブル阻止も光りました。
そのコーナーを、ニア気味に古舘選手が合わせてゴール!昨日から観ていて、プレーに少し迷いがあるように見受けられ、本田監督からも同様の指示が何度も出ていましたが、この得点がキッカケで上昇気流に乗ってくれればいいなと思います。
左サイドでのドリブル突破が光った大宮選手。
相手のシュートコースを切る鈴木里奈選手。遠めだったこともあり、これは望月選手が正面でキャッチ。
試合終了間際には、右サイドを突破した中村選手がGKとの1対1を冷静に決めてトータル3-0。
エルフェンさんとの試合でも前後半出ていて、多分この日一番出場時間が多かった中村選手ですが、運動量とスピードは最後も健在でした。
試合終了後、両チーム挨拶。中央には、後半に最前線で体を張っていた三谷選手と、1得点を決めた古舘選手。
大会としては、前日までの2勝1分け2敗からの連勝で4勝1分け2敗。ただ、この交流戦は結果もあれば嬉しいですが内容の方が重要。どの試合からも課題や収穫を見つけ、3月からのリーグ戦の糧にしてほしいものです。そして、現地スポレクパークではあと数分でキックオフの最終戦、ジェフレディースさんとの試合がケガがなく実りの多いものとなるよう、そして出来れば2年半ぶり?の勝利となるよう、雪かき必須の長野から祈ってます。