9・4全国一斉アクションin名古屋
9月4日、「入管の民族差別・人権侵害と闘う全国市民連合」が主催となり、①入管法改正案の提出阻止、②ウィシュマさんのビデオの全面開示を求め、全国各地(札幌、山形、仙台、高崎、東京、浜松、名古屋、京都、大阪、高知)で一斉アクションを開催しました。
ウィシュマさん死亡事件の現場である名古屋でも、栄周辺でデモ行進を行い、約70名の方が参加してくださいました。また、ウィシュマさんの妹さんであるポールニマさんが名古屋に駆け付け、一緒に行進してくださいました。
全国各地のアクションの全体の参加人数は、約500人でした。参加してくださった皆様、ありがとうございました。
入管法改正案、再提出見送り 臨時国会、内容調整に難航 共同通信
9月7日に共同通信から、今年の臨時国会で再提出が予想されていた改悪法案の提出が見送られたとの記事が出されました。まだ確実とは言えず、気は抜けませんが、9月4日のアクションが大きく影響して、学生や市民の運動が入管法改悪法案の提出を押しとどめていることは間違いありません。
9月4日の全国一斉アクションをはじめ、ウィシュマさん死亡事件の裁判傍聴や名古屋入管への面会活動などに参加してくれた方々、集会、ミーティングへの参加等、さらに陰ながら応援してくださった方々のご支持、ご協力に心より感謝申し上げます。
臨時国会への提出を阻止しても、来年の通常国会では再度提出を狙ってくると思います。完全な廃案に追い込むまで、より一層団結し、声をあげていきましょう!!!
【デモでの演説】
ご通行中の皆さん、こんにちは。私たちは「入管の民族差別・人権侵害と戦う全国市民連合(通称:入管闘争市民連合)」です。本日は、昨年3月6日に発生した、名古屋入管に収容されていたスリランカ人女性のウィシュマ・サンダマリさんが死亡した事件について、事件の真相解明のためのビデオ映像の全面開示と、秋の臨時国会における入管法改悪法案の提出阻止を求め、全国10か所で一斉行動を行っています。ここ名古屋でも、ウィシュマさん死亡事件の現場として、名古屋入管、入管庁の責任逃れを許さず、また入管による外国人への人権侵害を助長する入管法改悪に反対するため、サイレントデモを行っています。
昨年3月6日、名古屋出入国在留管理局の外国人収容施設に収容されていた、スリランカ人女性のウィシュマ・サンダマリさんが亡くなってから、間もなく1年半が経とうとしています。名古屋入管は、帰国できない事情を抱えたウィシュマさんを厄介者扱いし、体調不良の訴えも「詐病」とみなし、まともな治療を行うことなく、死に至らしめました。ウィシュマさんのご遺族は、事件の真相解明のため、国賠訴訟を起こしていますが、日本政府、法務省-入管庁は、ウィシュマさんの死の責任を認めず、ウィシュマさんの居室の監視カメラのビデオ映像のすべての開示請求に対しても「必要がない」と主張しており、ウィシュマさんの命を奪われたご遺族の気持ちに誠心誠意向き合い、真相究明、再発防止を徹底化する姿勢は全くありません。
さらに、法務省-入管庁は、ウィシュマさん死亡事件の責任逃れを続ける一方で、ウィシュマさんのように、国外退去の命令が出ていたとしても帰国できない事情を抱えた外国人に対して、今まで以上に送還の権限を強化するための入管法の改悪を準備しています。今年秋の臨時国会で、この法案が提出される可能性が極めて高くなっています。ウィシュマさんが亡くなった名古屋入管をはじめ、全国の外国人収容施設では、今も、外国人に対する人権侵害、非人間的な処遇が繰り返されています。ウィシュマさん死亡事件の真相解明がなされないまま、送還のための権限を強化するような法改正が行われれば、第二、第三のウィシュマさんが生まれる危険性がこれまで以上に高くなります。
私たち、入管闘争市民連合は、日本社会の一員として、入管による民族差別、人権侵害を看過してきた責任を受け止め、二度とウィシュマさんのような犠牲者を出さないために、入管行政の在り方を抜本的に改革し、より民主的な社会の実現をめざして活動しています。本日の全国一斉行動では、ウィシュマさん死亡事件の真相解明のため、ウィシュマさんの居室の監視カメラのビデオ映像の全面開示と、秋の臨時国会での入管法改悪法案阻止を、強く訴えます。皆さんが入管問題に関心を持ち、入管の民族差別、人権侵害に反対していくことが大きな力となります。どうか、ご支持、ご協力をお願いいたします!