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2018 1 ~ 2 log ( 双黒、太中 ) 僅かに背後注意

2018.02.18 09:42

探偵社大掃除

「太宰さんのデスクに置いてあるライター、捨てた方が良いですよね」

「かれこれ二年は有るな、そろゝ捨てるべきだ」

「何か云ったかい? 国木田君に敦君」

「え、あ、今日の御飯何にしようかなって、料理上手な国木田さんに聞いてたんです」

「ふうん? 私も食べたいなァ」

「貴様は自分で作って食え。そしてとっととライターを捨てろ」

「止めて呉れ給え。これは私の大切なものだ」

「如何せ口から出任せだろう、俺はそんな子供騙しにはしてやられんぞ」

「私はこういう時嘘は吐かない。──知ってると思うけど」

「大切なもの……ってことは、其れだけ大きなことが?」

「聞きたいかい?」

「掃除を終えてからな」

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「却説、粗方片付いたし、話すとするか」

「予定の時刻迄、ざっと二十八分五十六秒だ。十分で済ませろ」

「休み時間じゃないか其れじゃ!」

「なら五分にするか」

「はいゝ十分に収めるよ。──ところで敦君、私の友人は知っているかい?」

「確か、織田作之助さん、でしたっけ」

「然うゝ。其の織田作が持ってたライターが、捨てられなくってね。大掃除の今もずっと私の手元に有るってことだよ」

「煙草吸われてたんですか」

「否、一本も吸っていないよ」

「え?」

「本人は魔除けだと云っていたよ。つまりは気休めってところだね」

「興味深いことをする者だな」

「国木田くんには云われたくないって思ってるかもよ」

「貴様」

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「あの其れって若しかして、"形見"ってこと……ですか?」

「御明察。未練がましい男だと笑って呉れ」

「僕は然う云った形有るものに固執できないタイプなので、御二人が羨ましいです」

「御二人──とは、俺も入っているのか」

「俄に嬉しそうにしないでよ気色悪い」

「はっ倒すぞ貴様」

「……大切なものなら、大切にしておいても、僕は良いと思います」

「其れでは話に成らん。何しろ、どれもこれも然うしていると、キリがないからな」

「孰れは、自分の過去と決別しなきゃいけないなんて、私が思わないとでも?」

「屁理屈か」

「本気だよ。とっくの昔に覚悟してる。……踏ん切りがつかないだけ」

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付き合ってないくせに行為に走ろうとする悪酔い中也の話(軽い接吻有)

「抑々、呑みたいのなら私の家じゃなくて君の家で良いだろう中也」

「臭ェ、人間が住まう処じゃねェ彼処は」

「人の彼女を殺しておきながらよく云う」

「血臭は嗅ぎまくってっから今更如何ってことはねェが、香水が充満していやがる」

「君の趣味が時々判らなく成るよ、流石の私でも」

「此の上ない優越で酒が旨ェ」

「仕様がない、私も数杯だけ嗜むとするか」

「酌して遣っから大人しく座ってろ太宰」

「意味判んないこと云わないで、君は葡萄酒でしょ。離して」

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「あ? んなこと云ってねェよ一言も。俺は先刻しゃぶって遣るつったんだよ」

「急にとんでもないこと、ちょ、だから離してって!」

「良い匂いがするぜェ? 太宰」

「莫迦力……」

「ふはっ、倒れてやんの」

「誰の所為だと」

「俺の所為、だろ?」

「はいゝ然うですね君の所為ですね中也さん」

「云えば判るじゃねェか太宰」

「君と違って物判りは良い方なんでね」

「ふん、莫迦らしい。……腹減った……」

「飲んでばかりいるからでしょ。……食べるならさっさと食べれば?」

「なら遠慮なく」

「……結局こう成るのだね。どれだけ中也は私の其れが好きなのさ」

「少なくとも手前よりは好きだぜ? ……んっ、ふっ、……」

この後滅茶苦茶交わった

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月を見ながらひっそり話す双黒

「月光ってさ、とっても妖艶なオーラを放ってるよね」

「手前の感性は時々如何かと思うぜ」

「失礼な。私は本気で云ってるのだけれど」

「だったら下らねェことほざいてねェで作戦立案しろ、午前七時提出だっただろうが」

「私に話が来たのは提出時刻からざっと二時間後だったよ?」

「あ?」

「済みませぬ、太宰さん。僕の許に手違いが生じた故」

「君の許に届けた誰かが居るかのような云い分だね」

「信じてやれよ糞鯖」

「嘘を吐いて折檻を免れようとしているかもしれないだろう?」

「僕は然程、狡賢くありませぬ」

「だってよ太宰」

「口答えする時点で充分狡賢いじゃないか」

「手前が云うか」

「兎も角、其の誰かを突き止めに行くよ」

「終わったんだな太宰」

「準備は出来たよ。後は"態と罠に嵌るだけだ。其れも、此方のね"」

「手前、自分で自分の罠に嵌る心算なのか!?」

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「仮に盗っ人をXとしよう。Xは"既に書き上がっている作戦書を手に入れた"御蔭で、自分達は"勝ったと思い込んでいる"のだよ。なら選択は疎かに成るし、自分達が袋の鼠だってこと、夢にも思わないだろうね」

「真逆」

「自分達が追い詰められているのなら、あらゆる手を用いて勝とうとする。逆に自分達が勝っていると信じきっているなら、最善の手に囚われるか、舐めて掛かるかの何方かと云うことに相成るのだよ。──ねェ芥川君、君は知ってて遣ったのだろう? 彼奴等は敵の行動を総て見抜き、斯くして心臓部に立ち入ることが出来たと」

「其の中の一人が、手にして居りました故、"連れ立って遣って来ました"」

「ふふ、上手く免れることが出来たね。全く以って其の通りだよ。ま、中也みたいな脳筋にはほとゝ理解しかねる話だろうけど」

「あんな鴨より俺は落魄れてはいねェよ、後で憶えとけ」

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「良し、これで役者は揃ったよ。──却説、継始めようか」

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相棒変更……?

「厭だ、自分は関わっちゃいけない──然うして目を逸らし、高みの見物を決め込む。典型的な傍観者の類だね」

「何が悲しくてこんな屑と肩並べねェといけねェんだよ」

「一度信じ込んだ君の所為じゃァないか。恥ずかしくないのかい?」

「最悪の可能性を視野に入れなかった俺の落ち度だとでも云やァ、手前は満足なんだろ」

「話が早くて助かるよ」

「物好きな奴め」

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「にしても、相棒を変更しろだなんて、首領にしちゃ急な話だね」

「気が変わったんだろ、気分屋が立って歩いてるようなモンだしな」

「否定はしないよ。ま、君が死にそうに成っても、私はこれ迄のように手助けは一切しないよ」

「組織の為に死ねりゃ本望だ」

「君は然う云う男だったね、嗚呼気味が悪い!」

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「──だとか何とか云ってただろうが!」

「私は抑々、"相棒を変更するだなんて一言も云ってない"のだけれど」

「んだとォ!?」

「其れ以上云うと、君に処罰が降り掛かるよ? 私は何方でも構わないけれど」

「巫山戯るなよ、たかが一幹部の分際で!」

「幹部にすら成れず、大した戦績も有りはしない。そして幹部に対して最低限の礼儀すら見られない。もはや誰かの下で無様に死んだ方が、余っ程美麗な気さえするよ」

「貴様……」

「こんな苦しい立場は御免だ、いっそ、いっそ一思いに殺せと強く思ったら、私を呼んで呉れ給え。暇なら来てあげるから」

「んな安直な真似俺はしねェ」

「だってさ、"相棒"。此の儘放っておいたって、処罰に殺されるだけなのにね」

「なら大人しく殺せば良いじゃねェか、何故執着する」

「気に食わなかっただけだよ、とってもね」

「自分勝手も大概にしやがれ、糞鯖」

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