【インタビュー付き】五味、五性、五色は、食養生の基本!
こんにちは、レシピ制作専門スタジオ、菜々食クッキングクラス事務局でございます。
まだまだ暑い日が続いていますが、お変わりなく過ごしていますでしょうか。
今回は健康的な食生活を考えている方には朗報の内容です。
皆様は、日々の献立に悩んではいませんでしょうか?
「家族や友人のために美味しい料理を披露したい」
「栄養バランスも考えたいけど難しい」
そう思っている方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、先生の献立、食卓から、理想的な食事を探ってみたいと思います。
この日、献立を教えていただいたのは、
『国産塩サバと天然海老マヨ色々おかず小鉢の胡麻塩玄米献立』です。
主菜
◉国産塩サバの酢橘添え
小ぶりな鯖で全体的にサイズもちょうど良いものを用意しています。
◉天然海老の自家製エビマヨソース サラダ仕立て
◉和牛のこっくり生姜煮
しっかりとした大満足の主菜で、何度でも食べたい味です。
本日の汁物
◉国産生あおさの夏の薬味お味噌汁
ふわっと香る海藻豊かなお味は本当に美味でございます。
本日の主食
◉胡麻塩自家製発芽玄米ごはん
胡麻で陰陽を利用し、美味しいです。
小さなおかず小鉢いろいろ
◉ゆで卵のフレッシュツナソース添え
◉国産青梗菜の中華マリネ仕立て
◉青菜切り干し煮
◉国産ひじきといとこんの無添加国産梅和え
◉巣篭もり鶉卵塩鱈子
本日の香の物
◉茗荷とキャベツ御香香
◉昔漬け
◉西瓜の塩麹漬け
食後のドリンク&デザート
◉有機紅茶のアイスティ
◉完熟パイナップル
◉ブラックアイスコーヒーストロング
目を見張るようなおかずと副菜の数々に、「さすが!」の一言です。
先生方に食卓を考えるうえで、何が大切なのかお聞きしました。
「食養生の基本となるのは、「五味」、「五性」、「五色」です。今回の献立では、これらの視点をしっかりと取り入れた仕上がりを意識しました。この食事で行き渡るのは、栄養と滋養です。家庭では食材から調味料まで厳選することができますよね。無添加で仕上げることができる、理想のお食事を考えています」
とのことでした。
確かにモノを見る能力、目利きの実力があれば、いい食事を作るために、無添加の調味料などを取りそろえることができるのだと学びました。
これ以外にも先生方が考えていることを聞いてみました。
「東洋医学の観点も含め、それ以上の素材選びや調理方法というのも意識しましょう。分子栄養学にも沿っており、やはり一番の理想となる食事というのは、まだまだ探求していきたいと考えています。例えば、食事の美味しさも大切ですが、食後に対する意識という視点も与えてみてください。消化に負担がかからないための手法があってこそ、栄養吸収も良く、満遍なく身体に栄養が行き渡ると思うんです。日本の古典的な栄養学だけでは、病気を招くのは仕方がないといいますか、困難な状況、食事制限が必要な場合、何ができるのか。しっかりと知識や情報選別力を持っておきたいですね。それらに対応できる能力をしっかり持てている人は、本当に健康的ですし、美しい肌や内側を兼ね揃えているはずです。食事に敏感ということは、感性も直感力も全てにおいて研ぎ澄まされている状態と言えます。一番の健康に必要なことは感性なのかもしれませんね」
日々の食事に対して、これまで深い洞察力で考えていることに驚きました。
さらに現代の食生活を考えるうえで、重要な視点を教えていただきました。
「肉や魚も、豆類や海藻も、野菜やフルーツも満遍なく摂っておきたいですよね。必要な栄養素が足りない時は、人それぞれの生活の状況もあると思うんです。お手本とする教科書などがあるかもしれないですが、果たして、本当に正しいのかどうか、個人個人の足りない栄養素のことを想定しているでしょうか?対象者の健康状態、どのようなライフスタイルなのか、そんなことは一切、指し示されていないわけですよね。例えば、国産の塩サバは、東洋医学の観点でも肺を補い、弱った脾の動きを高めてくれると考えられます。肺の虚弱による咳や、弱った消化器菅による浮腫にも。夏は特に、冷たいもので肺が冷えてしまいますので、上手に取り入れていきたい食材の一つです。特に夏場は常日頃、同じ食事になると滞りが出てくるので、バランス良く、満遍なく、様々な食材を取り入れたいです。感覚が鈍くなれば鈍くなるほど、身体のダメージすら気づけなくなるのですから、参ったものです。不調を訴える年代は30代からと言われていますが、それまでに準備を整えることも重要でしょう」
確かに先生方のおっしゃる通り、個人によって性別、体格、健康状態、1日の運動量含め、様々な違いがあります。その中で、必要なものに即しているかどうかというのは、意識しているかどうかで、大きな差が出そうです。
「個人による差はあって当然で、本当に自分に合った食生活、食事法を理解するには、近道なんてないと思います。やはりこれは、時間をかけて、積み重ねる経験、年齢を重ねて日々得ることができる知識があってこそ。私としても年齢を重ねることで実感するのは、これまで得てきた料理への経験、知識の豊富さ、自分の引き出しに助けられるということです。今はインターネットなどが普及し、簡単に”必要そうな”情報にアクセスができます。ただし、本当に大切な情報、コアとなる料理への考え方、情報、モノの選び方は、インターネットだけで習得するのは難しいと思います。例えば、食材名をキーワードに入れれば、レシピや健康知識などはヒットします。ところが、その料理が本当に美味しいかどうか、適切な塩分量かどうか、メインだけで足りているかどうか、調味料の産地、メーカー、成分、製法、そんなことまで教えてくれないですよね」
インターネットが普及し、スピーディかつクイックに情報にアクセスできます。
冷静な洞察がなければ、スマートフォンやパソコンで調べた延長線上だけの、無味乾燥、その人に合っていない料理、過不足がありすぎる食卓になってしまうかもしれません。
一世を風靡した料理動画ブームがありましたが、レシピ動画通りに作ると、糖質、塩分、糖質が多すぎて、不健康になってしまったという声も聴いたことがあります。
それでは最後に、先生方に私たち生徒に向けたメッセージをお願いしました。
「昨今の時短、簡単調理のブームに警鐘を鳴らします。時短や手間要らず、楽ちんなんかで、本当にいいものは手に入らないことを自覚しましょう。例えば、スポーツの世界で想像してみてください。時短で、なおかつ簡単にトレーニングするだけで、プロの最前線で活躍できるでしょうか?本当の美味しさと健康は、努力しないと手に入らないという、当たり前の現実と向き合いましょう。もちろん、経験と知識に頼りすぎるあまり、本当に大切なものを見落としてしまうこともあると思います。ただ、多くの方と触れ合い、様々な料理を見ていて感じるのは、コツコツとした積み重ねに加え、パッと周囲を見渡せる視野の広さも大事なことだと感じます。大前提ですが、努力は裏切らない、サボってきてない人は年を重ねるほど、とっても器用になると思います。美味しさも健康も、その人の人生経験からわかるものだと思います。年齢を重ねるということ、老化=食欲の低下につながりますので、これをしっかりと抑えておけば、体の年齢がわかるものです。美味しく健康的に食べられることこそ、健康な毎日のバロメーターです。そんな美味しさを知っていただきたいなと、何十年お伝えしています」
いかがだったでしょうか?
ご興味のある方はレシピ動画、ホームページなどもチェックしてみてください。
-----------------------▼記事に登場する先生方やスタジオのご紹介▼-----------------------
◆レシピ制作専門スタジオ/菜々食クッキングクラスについて
2002年より神戸の新しいお料理教室として、オーガニックの要素を取り入れオリジナルの料理やパーティー・おもてなし料理を提案。レシピ制作専門スタジオでは、企業向けのオリジナルレシピ開発、タイアップ企画レシピ、連載レシピコンテンツ、料理動画コンテンツ、飲食店のメニュー開発などを提供中。
◆指宿さゆり先生のプロフィール
神戸出身。アメリカなどでパーティ料理やオーガニックを学び、2002年に「菜々食CookingClass」を主宰。神戸スタイルの新しいお料理教室として、オーガニックやマクロビオティック、ヴィーガンの要素を取り入れオリジナルの料理やパーティ・おもてなし料理を提案。これまでに多くの卒業生を輩出し、卒業生による料理教室は神奈川県、京都府、鳥取県、長崎県など、東日本から西日本まで、幅広いエリアで開業。カフェ店舗開業では兵庫県明石市・西脇市で開業し、教室で学んだレシピがメニューに。レシピ制作専門スタジオでは料理研究家代表として企業向けのオリジナルレシピ開発、タイアップ企画レシピ、連載レシピコンテンツ、飲食店のメニュー開発などに従事。また、大の蕎麦好き、スパイス通でもあり、蕎麦やスパイス料理をテーマとしたグループも運営している。
◆ヴィーガン料理の実績
2002年より20年近い経験、各ジャンルの料理をベースにしたヴィーガン料理を提供。
これまでに和食、洋食、中華、イタリアン、フレンチ、エスニック、地中海とジャンルを横断した1200品をこえるヴィーガン料理を制作、監修、料理撮影の実績有。
◆指宿シンイチロウ先生のプロフィール
兵庫県出身。ネットベンチャー、広告会社でクリエイティブディレクター・コピーライターとして経験を積み、フリーランス活動を開始。フリーのWEBクリエイターとして、WEBライティングを中心に所属メンバーと協働し、コピーライティングやフォトグラファー、映像制作、飲食店プロデュース、研修講師として活動。グルメや食ジャンルを中心にファッションや音楽、アートやエンタメ、企業経営やマーケティングなど幅広いジャンルのメディアサイトに記事を執筆。レシピ制作や料理動画を制作するスタジオを主宰し、ウェブサイトや販促用のレシピ動画の撮影や編集も手掛け、グルメ雑誌や飲食店のメニュー開発にも従事。WEBライティングや働き方に関する知見を活かし、就職支援の講座、クラウドソーシングを通した働き方セミナーにもパネラーとして登壇。コープ委員会、コープこうべ第四地区総代、コープサークル「パンダ三田」など、地域や子供に関する活動も。
【Mail】recipeibusuki@gmail.com
【Twitter】 https://twitter.com/SaishokuCooking
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