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第161話:ブラフマーが少年と牛を盗む(5):ものがたり『シュリーマド・バーガヴァタム』

2018.02.19 23:15

クリシュナは、

友達である牛飼いの少年たちが不安がるのをみて、

不安そのものを獰猛に支配する主でありながらも、

彼の不安をなだめようとこう言いました。


「大好きな友よ。

食べるのをやめないで。

僕が、自分で牛たちの後を追って、

この場所に連れて戻るから。


僕に牛たちを探しに行かせておくれ」


「楽しいことを台無しにしちゃいけないよ」


そう言って、

手にヨーグルトとご飯を持って、

人格を持った至上主であるクリシュナは

すぐに友達たちの牛を探しに行きました。


主は友達たちを喜ばせようと、

すべての山、山の洞穴、

低い木々や狭い小道も探し始めました。


...マハーラージャ・パリークシットよ。

空にある宇宙構造の高い次元に住むブラフマーは、

悪魔のアガースラを殺して解放したクリシュナの

最高に力強い御技を目撃し、驚愕していました。


そこでブラフマーもまた、自身の力を見せ、

クリシュナの力ををみたいと思ったのです。


クリシュナは子どものリーラーに興じており、

まるで普通の牛飼いの男の子のように遊んでいます。


だから、クリシュナがいない間に、

ブラフマーはすべての少年たちと牛たちを

他の場所に連れて行ってしまいました。


そうすれば、

いかにクリシュナの力がすごいかということに、

すぐ近い将来において自分も関われるだろう、と考えたのです。



…つづく

(10巻13章13-15節)