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佐藤信の五行日記

FRINGE-STYLE

2022.09.10 04:07

はみ出し五行日記

若葉町ウォーフ fringe-styleのこと

ほんとうに可能なのだろうか?

若葉町ウォーフでは、今年秋からfringe-styleと名付けた新しい会場レンタルのこころみをはじめる。

こころみの答えはわからない。だからやってみる。

五行日記の枠をはみだしてそのことを書いておきたい。

演劇というか、舞台表現そのものの大きな変化の予兆のなかで、小劇場の劇場としての役割を、もっともシンプルに、「そこに行けばいつも何かが演じられている場所」としてとらえ直したい。

参考にしたのは、過去に自分たちも参加したことのあるアビニョン演劇祭オフや、もう一方のエジンバラ演劇祭フリンジで実践されいる劇場レンタル方式と、ウォーフのご近所さん、シネマ・ジャック&ベティ、シネマリンなど、映画のミニシアターの存在だ。

これまで慣習的につづけられてきた小劇場での上演様式には、基本的には大・中劇場の小型版として考えられ、発展してきた。

しかし、ここ数年、ライブハウスや喫茶店、あるいはふつうの民家など、劇場以外の小空間での上演活動の数が増えてきたような感じがする。それらの上演の多くには、上演環境の特質を演出に組み入れるさまざまな工夫が凝らされている。

そのやり方を一歩先に進めて、もう一度小劇場という空間に戻り、これまでとは違ったいくつかの制約(作品の上演時間、参加俳優とスタッフ数、舞台装置・照明・音響・映像効果の簡素化、など)を受け入れながら、俳優(演技)、テキスト、演出を観客の前で競い合う、小劇場独自の新しい上演様式と創造環境を切り開いていくことは出来ないか。

毎回最低30人の観客で3回の上演をおこなえば、助成金などの補助がなくてもなんとか成立する劇場レンタル料を場のシェア(使用時間、ダンス、音楽、大道芸などの上演のジャンル、次のステップとしては宣伝・チケット販売・固定観客の共有)によって実現して、将来的には、かつての小劇場やテント劇場のように、その環境でしか出来ない個性のある作品の出現の夢見ている。
午前中の枠は人形劇など、子どもとともにある企画のために、その他、自主映画の連続上映や、二団体で協力する昼夜交互上演、あるいは一団体の二枠連続使用など、工夫と使い方の可能性はいろいろあると思う。

試みへのご賛同、ご意見、アイディアの提供、そして実現の際にはご来場をこころからお待ちしています。