性的指向・性自認について教育現場等で啓発することについて
昨日は第一回定例会の本会議開催に先駆けて、文教委員会が開催されました。各局の契約案等の説明を受け、また陳情・請願に関する質疑が行われました。
私からは、教育庁に出された「都として教育現場などで、性的指向及び性自認に係る啓発を行うことに関する陳情」について、現在東京都で行なっている啓発はどのようなものなのか、またその効果について質問をしました。
東京都では平成28年に出された文部科学省の通知「性同一性障害や性的指向・性自認に係る、児童生徒に対するきめ細やかな対応等の実施について」を受けて、教職員の対応力を高めるために人権教育の研修会等を行なっています。
この文部科学省通知と、東京都の人権教育プログラムの両方に確かに性同一性障害及び性的指向・性自認について理解啓発を行うという考えや具体的な支援策が明記されているのですが、やや性同一性障害に寄った内容であるように取られかねない大項目設定となっています。特に思春期の児童生徒は自らの性的指向や性自認についてははっきりと自覚をしていない場合も多いことから、15歳以下の児童生徒に対してはあえて性同一性障害の診断を出さないとも言われています。
性同一性障害の診断を持つ児童生徒だけの課題・問題ではないということを改めて質疑でも訴えさせて頂きました。
また、教員への啓発は何より最優先であることは間違いないのですが、大分などでは「りんごの色」というLGBTの啓発を漫画に込めたリーフレットが県によって作成され、中学高校で三万部配布されるということですし、児童生徒が自宅に持ち帰り、保護者とも課題共有をできるという利点もありますので、そのような啓発の検討も要望致しました。
この他、第一回定例会の文教委員会では様々な契約案や予算案について質疑が行われていく予定です。学習支援を成績上位層の進路指導を目的としても行なっていくスタディ・アシスト事業や小学校におけるICT利活用モデル検証事業、また学校における働き方改革に向けて学校マネジメント強化モデル事業で副校長の支援のあり方を模索していくこととなっています。さらには、医療的ケア児童のスクールバス専用運行を開始し、発達障害教育の推進として公立小中学校への特別支援教室の導入支援を行なっていきます。
地元の教育関係の方々にもお話を伺いつつ、質疑を行なって参ります。