「宇田川源流」【現代陰謀説】 天皇陛下と岸田首相二つのコメントから見る岸田内閣の問題点
「宇田川源流」【現代陰謀説】 天皇陛下と岸田首相二つのコメントから見る岸田内閣の問題点
毎週金曜日は「現代陰謀説」をお届けしている。現代の陰謀を紐解いてお話をするというような感じになっているが、最近では、政治の背景や、あるいは政治に関する様々な見えていないことを明らかにしてゆくような感じになっているのではないかという気がしないでもない。
最近、SNSなどで政治に関する投稿や意見などを見るが、実に「何もわかっていない」だけではなく「何もわかっていないし取材もしていないマスコミに流されている恥さらしな投稿」が多く、そのために、何かを批判するのでも「ピントがずれている」とか「ぼけている」または「なんだかわからない陰謀論」で物事を批判する人が少なくない。そういえば、ロシアをウクライナ侵攻に導いたといわれる「ディープステート」なる人々はどこに行ったのでしょうか?彼らの主張では、プーチン大統領の侵攻は「善行」であって、応援すべき人々であったはずなのですが、最近では何かほかの勢力によってうまくゆかないというような状況になっているとでもいうのか、なかなかプーチン大統領の計画通りにはいかないというようなお感じになっている。その辺の「歪」まで、しっかりと説明しきることのできる陰謀論者がいないので、「いい加減な主張」というような放ってしまっているということになるのではないだろうか。
基本的に、「政治」というのは一人で行っているのではない。プーチンが政治的にウクライナ侵攻を決めたのも、また、日本においての政治であってもすべてその政治家の周辺に相談相手もいれば、その政治に関する意見を言うもの、反対意見を言うものなど「スタッフ」が存在する。そのスタッフの能力の「集合体」がその政治の象徴的な人物の「政治」となるのである。これは過去もすべて同じで、大統領のように全権を持っていてもその相談相手というのはいるし、誰かと話すことによって気づきがある。そのことを否定はできないのであり、そのスタッフの多くが集まる、スタッフの意見を受け入れて自分の政治と胃sて虜も事ができるかどうかが、「政治家としての能力」である。
【速報】天皇陛下が「お気持ち」を発表 エリザベス女王崩御に際して<文書全文>
宮内庁は先ほど、イギリスのエリザベス女王の死去を受けての天皇陛下のお気持ちを文書で発表しました。以下全文です。
エリザべス女王陛下崩御の報に接し、深い悲しみの気持ちと心よりの哀悼の意を表します。
女王陛下は、70年の長きにわたり英国女王として同国並びに英連邦諸国の国民を導き、励まされました。また、世界の平和と安寧を常に願われたその御姿勢は、世界の多くの人々に深い感銘を与えました。女王陛下が残された数多くの御功績と御貢献に心からの敬意と感謝を表明いたします。
我が国との関係においても、女王陛下は両国の関係を常に温かく見守ってくださり、英王室と皇室の関係にも御心を寄せてくださいました。私の英国留学や英国訪問に際しても、様々な機会に温かく接していただき、幾多の御配慮をいただいたことに重ねて深く感謝したいと思います。
また、女王陛下から、私の即位後初めての外国訪問として、私と皇后を英国に御招待いただいたことについて、そのお気持ちに皇后とともに心から感謝しております。英国並びに英連邦諸国の国民を始め、世界の多くの人々の悲しみは尽きませんが、改めて女王陛下の御冥福を心よりお祈りしたいと思います。
2022年09月09日 18時38分 TBS NEWS DIG
https://news.nifty.com/article/domestic/society/12198-1860417/
岸田首相「心から哀悼の意」イギリス エリザベス女王死去
岸田総理大臣は9日午前、総理大臣官邸で記者団に対し「エリザベス女王陛下のご崩御の報に接し、深い悲しみを禁じ得ない。日本政府としてイギリス王室、イギリス政府およびイギリス国民に対し心から哀悼の意を表する」と述べました。
そのうえで「エリザベス女王陛下はイギリス王室史上最長の70年にわたって在位され、世界の平和と繁栄のために極めて大きな役割を果たされた。昭和50年に訪日するなど、特に日英関係の強化に大いに貢献された。激動の世界情勢においてイギリスを導いたエリザベス女王陛下の崩御はイギリス国民のみならず国際社会にとって大きな損失だ」と述べました。
そして「イギリス国民がこの深い悲しみを乗り越えるにあたり、日本は常にイギリスとともにある。謹んで哀悼の意を表させていただく」と述べました。
2022年9月9日 10時41分 NHK
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20220909/k10013810351000.html
さて、では、その政治の「能力」であるスタッフというのはどのように集まるのであろうか。もちろん様々な内容がある。世襲議員でスタッフもすべて世襲をしている場合もあれば、高校や大学の同級生で古くから肝胆相照らして政治や日本の将来を語っているような仲間がいる場合もある。
問題は「どのような人がスタッフとして存在しているか」ということと「そのスタッフの人材の幅の広さ」そして「スタッフの能力」である。特に政治家の場合、その政治家の能力以上の能力を持ったスタッフがいた場合に、そのスタッフを使いこなせない場合がある。以前大相撲でも、元関脇の親方の下に横綱がいて、あまり制御が聞かないというような話があったが、まさに「親方よりも能力のある子分」がいると、なかなかうまくゆかないということになる。
政治の世界では「能力がある子分」などは「能力の問題ではなく『徳』の問題である」ということを主張し、論語などの古典書物からその内容を紐解くことになるが、最近の政治家、特に民主党政権などはそのようなことは全くなくなる。そのことでマスコミなどによってその政権の非難が集中するとスタッフが逃げてしまうということが起き、政権が一気に弱体化するという例が少なくないのである。
さて、それらの能力が最も端的に表れるのが「コメント」である。同じ内容の場合のコメントを見てみると、これはなかなか興味深い。
今回はエリザベス女王の崩御に対する「哀悼の意を表するコメント」であるが、岸田首相の者と天皇陛下のコメントを比較する。もちろん比較すること自体がおかしいということになるのだが、まあ、そこはあえての「コメント能力を見るため」とお許しいただきたい。
天皇陛下のコメントは、侍従や書陵部などがコメントの原案を作り、そこに天皇陛下御自身が目を通し赤を入れて最終のコメントとする。もちろん、コメントの最終決定は天皇陛下であるが、しかし、その前の「土台」がしっかりしていなければならない。
今回のコメントでは「哀悼」→「女王の功績」→「日本との関係」→「天皇陛下個人(皇后陛下も含む)との関係」→「改めてご冥福」という構成である。
基本的に王道であり、その内容を見ながらも女王が立派な人であり、在位も長くその間に日英関係を深く気を使っていたということ、そして天皇陛下も皇室と王室との関係で非常に大きな信頼関係があった、というように両国の関係や皇室と王室の関係まですべて言及している。ある意味で弔意コメントの王道であろう。この後に、葬儀の後、チャールズ新国王に対して「就任祝い」をエリザベス女王を気遣いながらすれば完ぺきということになろう。
一方の岸田首相はどうであろうか。「哀悼の意」→「女王の功績」→「国際社会の損失?」→「改めて哀悼の意」
さて、岸田首相は元外務大臣であり、イギリスとの間位にも様々な外交関係があったはずである。しかし、岸田外務時代の時代のエピソードなど政治家としてのエピソードは全くない。つまりこの内容は「岸田首相でなくても書ける内容」になっており、これではうまく見えないということになってしまうのである。ついでに言えば、その内容は「イギリスとともにある」など、別段イギリスの人々とともにあったわけではないし、またそもそもエリザベス女王が他の国においても元首国王となっているということを全く無視した内容になっている。
まあ、要するに「スタッフ」の質が少なくとも天皇陛下の原稿を書いた人々よりも劣ることが見えてしまうということになるのである。もちろん天皇陛下に劣るといって怒る人は日本にはいないのであろうが、しかし、このコメントがイギリスの人や他の国の人、いや日本人においても、「心を打つコメントとであるか」ということに関しては甚だ疑問ではないか。
このようなところからコメント力、つまり「政治家としての説明能力や表現力」が見えてきてしまう。そして、このスタッフが集まらない、つまり「徳がない」政治家であるということが見えてしまうのではないか。