① 「祭り」は、肌で体感して初めてわかりかけるものなのか 室町時代に描かれた、上杉本「洛中洛外図屏風」にも、京都祇園祭の「山鉾」の姿が鮮やかに描かれている。その後戦国時代に入り、いろいろなものが焼かれ消失してしまったという経緯はあるものの、どうしてこのように長い期間にわたって、延々と脈々と受け継がれてきたのか、そのこと自体が「奇跡的」と映った。 京都の人々の「祭り」や「伝統」を大切に受け継いでいこうという心意気、そして世代交代の中での、その継承の想いをつないでいこうとする志、どこからそのエネルギーの継承がもたらされているのか、街中の京都住民が一体となって取り組む姿に、「祇園祭」の美的センスも重なり、なんともいえないうねりのような感激に包まれるのである。 何がなんでも、この「祇園祭」「山鉾巡行」「宵山」を、その時期に訪れ、この身体で肌で体感してみたいと強く感じた。