『W旦那+(プラス)』第145話 三代目妄想劇場
2018.02.22 02:50
臣のマンションは、破壊されたゲストルームの扉も綺麗に修繕され、あの日から隆二はこの部屋に住んでいる。
悪魔が離脱してからの臣の状態を見ていると、離れて暮らす気にはなれなかった。
臣は時々不安になるのか、隆二の手を握って離さない時があるが、それ以上の関係ではない。
悪魔に心と体を支配され、悪魔が離脱したのと同時に、隆二との記憶まで手放してしまったのだろう。
隆二(このまま一生思い出せなかったら…)
(その時は…)
「臣、俺自分の部屋に荷物置いて着替えてくるから、ベイビーお願いしていい?」
臣「ん」
隆二に抱かれた隆臣は眠そうにしている。
隆二「ほら!たっくん、臣と一緒にいてね」
隆臣は半分目を開けて、小さくあくびをした。
隆二から隆臣を受けとる。
隆臣は臣の胸にもたれて、目を擦っている。
隆二は隆臣の小さな手を触り、
「外寒かったからね。あったかいミルク飲んだらねんねしようね」
そう言って隆二はゲストルームへ向かった。
End