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リヨンのビストロのお話を少し…

2022.09.15 04:35

9月も前半が過ぎ、お教室も再開。

2日間にわたり、リヨンのビストロ料理を

ご紹介しました。


フランスで3番目に大きな都市リヨンは

美食の街としても知られます。

リヨン出身の料理人

故ポール=ボキューズ氏の

名前を冠したマルシェ

食材のワンダーランド。

初めて訪れたときの高揚感は

忘れることができません。


そのようなリヨンを語る際に

忘れてならないのが

ビストロの存在。

Bouchon(ブション=ワインの栓の意味)

と呼ばれ、

街の至る所で見かけます。


古くからリヨンは

フランスの絹織物の中心地として

繁栄しましたが、

そこで働く職人(カニュと呼ばれます)の

胃袋を満たしてきたのがブション。

早朝から働く彼らが、

昼食前に小腹を満たすためにとる軽食を

Mâchon

(マション=もぐもぐ食べるという単語が起源)と呼び、

それを提供するのがブションだったのです。


当時ブションを経営していたのは

女性料理人たち。

ブルジョワ層の家庭に

雇われていた彼女たちが

1929年の金融危機により、

解雇を余儀なくされ、

生計を立てる道として

ビストロを開いたのです。


料理上手な女性のことを

「コルドン・ブルー」と呼びますが、

リヨンの女性料理人に

由来するとも言われます。

「女性の経済的自立」という観点からも

興味深い彼女たちの存在です。


中でもその礎を築いたことで知られる一人が

メール・ブラジエ(Mère Brazier)。

ミシュランの三つ星を獲得し、

先述のポール=ボキューズ氏はじめ

数々のシェフがここで修行をしました。


先日偶然に、

彼女のルセット集に

出会ったのですが、

定番のリヨン料理はもちろんのこと、

フランス全土の

興味深いメニューが名を連ね、

その豊富なバリエーションにびっくり!


彼女たちが支えてきた

美味しいビストロ料理が

リヨンの人々の胃袋を満たすと同時に

美食文化を育ててきたのだなぁ…と

思い至るのでした。


現在リヨンは

フランスの4大美食都市の一つとして、

更なる発展を遂げようとしています。

このブション文化も廃れることなく

継承と発展を続けてほしいと思います。

かつてのマションの時間(午前中)の営業を

続けているブションも

いくつかあるようです。

次の訪問時には覗いてみようかしら?