グルジェフの語ったこと
https://phenix2772.exblog.jp/9973543/ 【グルジェフの語ったこと】より
『 人類は眠っている,人は一人ではなく多くの〈私〉を持っている,夢想と忘却の中に自己を喪失する,生まれるには死ななければならない,無数の同一視から自己を解放しなければならない,自分自身を知れ,永続する〈私〉を達成せよ.』
『 私は,宇宙を支配している法則の統一性についてあなたが理解していることを知っているが,その理解は思索的,いやむしろ,理論的なものである.知性で理解するだけでは充分でない.あなたの存在をもって,絶対の真実と,この事実の不変性を感じなければならない.そうして初めて,あなたは意識し,確信をもって�私は知っている�と言うことができるのだ.』
『 あなたは,言葉がいかに余計で無用なものであるかを感じるだろうか?理性そのものがここにおいてはいかに無力であるかを感じるだろうか?』
『 思考も,あらゆる他のものと同じように,物質である.』
『 われわれにいちばん近いものは人間であり,あらゆる人の中であなたに最も近いのはあなた自身である.あなた自身についての研究から始めなさい.』
『 知識は隠されてはいないが,人々がその事実を理解できないのだ.』
『 われわれの発達は蝶の発達に似ている.われわれは�死に,生まれ変わらなければならない.�われわれは,自己の緩衝装置を壊さなければならない.子供はそういったものを一つも持たない.幼子のようにならなければいけない.』
『 (なぜわれわれは生まれ,なぜわれわれは死ぬのかと尋ねた人に),あなたは知りたいですか?本当に知るには苦しまなければならない.苦しむことができますか?できない.一フラン分も苦しむことができないのに,少し知るためにも,百万フラン分苦しまなければならない...』
『 われわれは,学ぶとき,自分の思考に従って聞くから,新しい思考を聞くことができない.新しい方法で聞き,学ぶことによってのみ...』
『 自己知識を追及するならば,自由を追及しなければならない.』
『 人間とは,「為す」ことができる存在である.「為す」とは,意識して,しかも自己の意志に従って行動することを意味する.人間に関してこれ以上完璧な定義は見出せない.』
『 人々の間にみられる差異はすべて,行動における意識の差異に帰せられる.ある人々の行動は徹底して意識的であり,一方,他の人々の行動は,機械的であり注意力の欠如が甚だしく極めて無意識的である.』
『 最初に自分自身の機械性を理解しなければならない.自分自身の機械性は,正しい手法による自己観察の結果,初めて理解できる.』
『 人間は複数の存在である.自己について話すとき,普通,「私」という.「私はこうした」,「私はこう考える」「私はこうしたい」という.だが,これは間違っている.
こんな「私」などありはしない.いや,むしろ,われわれ一人一人の中に,無数の小さな「私」がいる,と言うべきであろう.われわれは分裂しているのだが,自分が複数であるということは,自己を観察し,研究しなければ認識できない.ある瞬間にはある「私」が出演し,次の瞬間には別の「私」である.人間が調和しないのは,われわれの中の「無数の私」が互いに矛盾しているからである.』
『 あらゆる人間の機械は三つの基本的部分,すなわち,三つのセンター(知性中枢部,感情中枢部,運動中枢部)に分かれている.これら三つのセンターを制御するすべての力を使えるようになって初めて,われわれは道徳的でありうる.』
『 私(グルジェフ)を信じるなどということは,無用である.自分で証明できないことは何も信じないように,しいてお願いする.』
『 自主的な苦しみだけが価値を持っている.』
『 隣人を見つめ,その人の本当の意味を知り,その人がやがて死ぬということを実感すると,あなたの中にその人への憐憫と慈悲がわき起こり,ついにはその人を愛するようになる.』
『 他人を助ければ,あなたも助けられる.あるいは明日,あるいは百年後に,ともかく助けられる.自然は負債を全部支払わなければならない.それは数学的法則である.すべての生命は数学である.』
『 われわれは過去をふり返り,人生の困難な時期だけを思いだし,平和な時期は少しも思いださない.後者は睡眠である.前者は奮闘であり,それゆえに人生である.』
『 ヨーガ行者は唯心論者で,われわれは唯物論者である.私は懐疑論者である.私の最初の禁止命令は,「何も信じるな,自己さえ信じるな」である.私は統計的証拠があって初めて信じる,つまり,繰り返し同じ結果を得て,初めて信じる.私が研究し,仕事するのは,導きを得るためで,信じるためではない.』
『 普通の人は魂も意志も持っていない.普通に意志とよばれるものは,単なる欲求の所産である.人がある欲求を持つと,同時に反対の欲求,つまり最初の欲求より強い反抗が生じて,第二の欲求が第一の欲求を抑え,消滅させる.これが普通の言葉で,意志と呼ぶものである.』
『 自己を変革する力は知性にあるのではなく,身体と感情にある.』
『 人為的なものは初歩的段階においてのみ必要である.われわれが望むものの完全さは人為的に達成することはできないが,初めはこの方法が必要である.』
『 自己に誠実であることは非常にむずかしく,人は,真実を見ることをとてもこわがるということを理解しなければならない.』
『 人は先入観に充ちた人格である.二種類の先入観がある.本質の先入観と人格の先入観である.人は何も知らず,権威に従って生き,あらゆる影響を受け容れ,信じる.われわれは何事も知らない.ある人が本当に知っている主題について話しているときと,無意味な言葉を話しているときを区別できず,全部信じる.われわれは自分のものを何も持っていない.』
『 私は助言することができても,助けることはできない.あなたが道を進むとき,初めて助けることができる.初めに,あなたが決めなければならない.』
『 植物が人の気分に影響し,人の気分が植物の気分に影響する.壷の中の切り花さえ,われわれの気分次第で,生きも死にもする.』
『 普通に,意志と呼ぶものは,自発的行為と,それを否定する行為との調整である.知性が感情に勝てば,人は知性に従う.反対の場合は,感情にしたがう.これが凡人の自由意志というものである.
真の自由意志は,常に一人の私が命令するとき,初めて存在する.』
『 不幸なことに,われわれは常に反応する.彼は他人の意見の奴隷である.他人の意見を気にしてはならないという厳しい基準を理解し,打ち立てるべきである.周囲の人々から自由にならなければならない.内面で自由になれば,彼らから自由になる.』
『 偏見を持たず,一つ一つの行為をひとごとのように仕分けし,分析することを学ぶ必要がある.そうすれば,公正であることができる.偏見のない態度は内的自由を得る基礎であり,自由意志への第一歩である.』
『 文化的環境で,教養ある人生を送る人によくあることだが,その人の人生において恐怖がいかに大きな役割を演じているかに,気づかない.その人はあらゆることを恐れる.
無意識の恐怖は,眠りに固有の著しい特徴である.』
『 人が,自己を取り巻くすべてのものにとりつかれているのは,自分と周囲の関係を充分客観的にみることができないからである.人は,その瞬間に自分を惹き付け,あるいは撥ね付けるもののどれにもとらわれずに,自己を見ることはできない.この無力さゆえに,人はあらゆるものと自己を同一視する.
これもまた眠りの特徴である.』
『 暗示は非常に強い力を持つ.あらゆる人が暗示の影響を受けている.一人がもう一人に暗示する.』
『 自分自身をあてはめて他人を判断すれば,めったに誤らない.』
『 人々があなたに言うことではなく,あなたをどう思っているかを考慮しなさい.』
『 他人に教えることにより,自分も学ぶ.』
『 自己についてのワークをする願いを呼び起こす最善の方法の一つは,自分がいつ死ぬかもしれないということを実感することである.だが初めに,いかにしてそれを心にとどめておくかを学ばなければならない.』