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広島一家失踪事件

2018.02.23 08:53

2001年6月4日。広島県世羅町でYさん一家とそのペットが突如として姿を消した。

・父のMさん(58)

・妻のJさん(51)

・娘のCさん(26)

・Yさんの母(79)

・愛犬

がその日Yさん宅にいた。


事件が発覚したのは2001年6月4日

この日はJさんが勤める会社の慰安旅行の日だったのだが、集合時間になってもJさんが現れない。

それに心配した同僚が家まで迎えに行き、そこで異変に気が付いたという。

事件発覚後、機動隊やヘリコプターを動員し捜索するも、見つける事が出来なかった。


この事件の奇妙な点がいつくかある。

・玄関の鍵が閉まっており、侵入した形跡、血液反応が無かった。しかし勝手口の鍵は開いていた。

・通帳等、金目の物は残っていたことから強盗は考えにくい。

・Yさんの車が無くなってた事からその車で出かけたと思われるが、Jさん、Cさんの携帯電話や

 免許証は残されたままだった。

・玄関には4人分のサンダルが無くなっており、靴はそのままだった。

・玄関にはJさんが持っていく予定だったであろう鞄が用意されていた。

・電気がつけたままで、朝食に虫除けネットがかけてあった。

・犬も一緒に姿を消している。誘拐なら普通は連れて行かない。

・少なくともJさんとCさんには失踪する理由が見当たらない。


一家の中で最後まで消息が確認されているのは娘のCさん。

Cさんは小学校の教師であり、前日はPTAの球技大会をしていた。

その後親睦会に出席し、3日の21時30分頃には同僚の教師を自らの車で送り届けている。

Cさんはアパートに一人暮らしをしていたが、その際「化粧品を忘れたので実家に取りに行く」という内容の電話をしていたのを同僚が聞いたという。

近所の人はその日の午後22時50分頃に『バタン』という車のドアが閉まる音を聞いたが、それがCさんが降りた音なのか、車に乗る音なのかは不明。

また、事件当日の午前4時、Yさん宅に新聞配達員が訪れた際にはすでに人の気配がなく、Yさんの車も無かった。

そのことから3日の深夜から4日未明にかけて寝る前に『パジャマ姿にサンダル』と言う姿で失踪したことになる。

つまり家で殺害等はされておらず、他人もしくは自らの意思で外に出た。


またこの地ではとある伝説がある。

江戸時代、お夏という女中突然姿を消したという、神隠し伝説である。

また大将神山には『お夏の墓』があり、その山はY家が以前まで所有していた。




2002年9月7日。

世羅町にある京丸ダムの湖底で、Yさんの車を発見。

車内からは行方不明となった4人と愛犬の遺体が入っていた。

・遺体に目立った外傷がないこと

・車のキーがささったまま

・転落したと思われる場所の入り口には車止めがあり誤って進入する場所ではない

そして関係者への事情聴取から納得いく動機が判明したこと等から、無理心中と判断した。

この動機は公にはされていないが、地元ではそう語られているという。

しかし、家族はダムに飛び込むまでなぜ抵抗しなかったのか?

車の窓が開いていたのに何故逃げなかったのか?

何故深夜、また早朝に思い立ったのか?


まだ謎は尽きない。