【誰に見せる?】バックショットを撮る時に考えて欲しい事
お客様のヘアの『バックショット』を撮ってSNSに投稿するのは、もはや僕らの業界では当たり前なくらい浸透してきましたが、クリック数やエンゲージメントを元に少し意見を...
まずお客様は髪型なんて見ていません。
まず1つ目として、『お客様は髪型なんてほぼ見ていない』という意識を持って写真を撮って欲しいと思います。
『は?何をわけのわからん事を...』
と思われそうな発言ですが、例えばこのような写真を見てください。
色とツヤを見せたい写真ですね。
こんな感じのヘアが画角のほとんどを占める写真は〝美容師的に見れば〟カットはもちろん色やツヤ、質感や仕上げ方など、色々とあーだこーだ言えるネタがたくさんあるんですが、1番重要なのは
『お客様は美容師ではない』
という事を忘れてはいけません。
この写真を絵として見た時に、まずヘアの写真なのか何なのか、一緒判断がつきません。
そして美容師が表現したい、その髪型にするための『過程』や『技法』が好きなのは美容師だけで、お客様はほぼ興味がありません。
あくまで大多数の意見ですが、
『細かいデザイン』を売りたい美容師と、『全体の雰囲気とリアル感』を求めるお客様にギャップが起きてきています。
その髪型を見ているのではなくて、その髪型をした『人』を見ています。
ですのでこの写真のように『人たる部分が写っていない写真』は、ただの髪マニアのエゴです。
自分に当てはめて想像しにくいスタイル写真は、お客様にとって有益な情報ではないので、その写真を見た所で他人事であり、
『この美容師さんにしてほしい♡』
とはなりにいです。
大事なのはお客様がその写真を見て、
- まずヘアのカタログであるかどうか
- 画質が綺麗かどうか
- リアル(現実的)かどうか
- わたし(お客様)に当てはまるか
- わたし(お客様)はこのモデルさんみたいになりたいか
ぼくが良くスタッフに言うのは、
『自分の写真を心の目で見ないでほしい』
という事。
美容師としてクリエイターの血が騒ぐがあまり、上記の点を忘れて『自分のこだわった一部分』にしか目がいかない事。そのため、
- 髪の一部分しか写ってない
- 色が暗く、画質が悪い
- 姿勢や体型が良く見える工夫がない
- リアル感がない
人は心の目でものを見ると、自分の見たい所しか見えません。
人は心の耳で音を聞くと、自分の聞きたい音しか聞こえません。
モデルの撮影からクオリティを変える事なく、リアルなお客様のヘアを提案する。
そのこと自体は今も昔も変わりません。
美容師のやりたい事をするのではなくお客様が求める事をやりましょう。