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給食センターでカフェ営業や料理教室、子ども食堂、学童保育への提供などの計画も――令和5年度第1回市議会本会議まとめ①

2023.06.04 09:42

2023年3月に行われた、令和5年度第1回市議会定例会レポートをお送りします。
今回は、本会議での各会派代表質疑と、中学校給食に関する一般質問(前半)の内容をまとめてお伝えします。

質疑通告書はこちら。→代表質疑通告書一般質問通告書

議会録画から書き起こしたもので、正式な議事録ではありません。

(画像:町田市ホームページより)


3/6 公明党会派代表質疑(おんじょう議員)

おんじょう議員:

(3)(前略)中学校給食センターも食を通じた地域の拠点、また地域防災を支える拠点であることが重要な要件となっている。八王子市など他自治体では、不登校の児童生徒に給食を提供する場を提供するなどの取り組みもある。

学校が地域活動の拠点としてより利用しやすくなることを目指していくとのことだが、学校や中学校給食センターが防災機能をはじめ地域活動の拠点となり、人と地域が共に成長していく施設となるために、どのように取り組んでいく考えか。


副市長:

中学校給食センターでは、食を通じた健康づくりや、食の面から地域防災を支えることをテーマに掲げ、地域の活動と協調しながら新しい地域の拠点となるべく活動を充実させていく。このような考え方を重視しながら、学校や給食センターが子どもたちの健やかな成長の基盤となることはもちろん、大人自身も学びあえるなど、地域と学校における関係性にかぎらず、地域の方々同士の新たなつながりを生み出していく場となるように、地域とともに取り組んでいく。


3/6 選ばれる町田をつくる会会派代表質疑(木目田議員)

木目田議員:

(4)中学校給食センターの整備について。

ここまでの歩みは非常にスピーディーであったと考えている。民間事業者からの提案を踏まえて、中学校給食センターはどのような機能を有する「食の健康づくり拠点」となるのか、整備イメージは。また、今後の整備スケジュールは。


副市長:

3つの給食センターは今後の生徒数減少を見込み、必要十分でコンパクトな施設とする。衛生水準を高レベルに保ちながら丁寧に手作りすることや、多様な献立への対応、アレルギー専門食を確実かつ安全に調理・配送できる設備や体制を整える。施設環境については省エネルギー化に取り組み、さらに災害対応として備蓄品や炊き出しに使用できる回転釜を搭載。地域の防災イベントを行うなど、災害対応力の高い施設として充実させていく。

また、地域に新たな価値をもたらすことも重要な観点。町田・忠生・小山エリアと南エリアの2つの給食センターでは、事業者提案によるカフェ営業やコワーキングスペースの貸出、料理教室や食に関するイベント実施、子ども食堂などが予定されている。

特に南エリアの給食センターは、恩田川に面して公園・カフェ・屋上テラスを配置することで、河川沿いの豊かで魅力的な空間の形成が期待される。鶴川エリアでは子どもと地域をつなぐアートイベントや、食育講座など、多様な事業展開を図っていく。その他学童保育クラブへの配食を含めた地域向け配食サービスや、学校給食とコラボレーションしたメニュー開発など、事業者から魅力的な提案もある。今後事業者と協議を深めて事業化に取り組んでいく。こうした新しい取り組みが中学生たちにも地域の人たちにも喜んでもらえるものになるよう、さらなる充実を目指して力を尽くしていく。

今後の整備スケジュールとしては、3つのセンターとも今年12月~翌1月ごろに建設工事を開始したい。町田・忠生・小山エリアは旧忠生第六小学校校舎解体工事を今年秋までに完了させる予定。なお、鶴川エリアについては物価高騰の影響を受けて、リース事業者との公募手続きを二度実施することになったことから、提供開始は2024年度の3学期となる見込み。2025年度までに全員給食を開始できるよう、今後も注力していく。


3/16 一般質問(熊沢議員)

熊沢議員:

3.中学校給食について。行政報告などいろいろなところで話題になっているが、私の地域も最初に始まるようなエリアなので多くの方々からお話をきく。うちの子どもと保育園が同じだったママたちからは、どうなのかなぁ、どういう風に始まるのかなぁと、期待もあるが不安もあるようなお話も伺う。そういうなかで、市民の方々はなかなか聞く機会がないので、改めて中学校給食の現状・課題・今後についてお話を伺いたい。


副市長:

現状について。2022年7月から、町田・忠生・小山エリアと南エリアの2つの給食センターを整備・運営するPFI事業と、鶴川エリアの給食センターを整備するリース事業について、それぞれの事業者の選定手続きを進めてきた。どちらも選考委員会による提案審査を終え、契約締結手続きを進めている。

3つのセンターともに、生徒数の減少を踏まえた無駄の少ないコンパクトで機能的な施設計画の提案をいただいた。また、本事業のコンセプトとして掲げてきた「食を通じた地域みんなの健康づくり拠点」を具現化する魅力的な提案内容であり、さらに防災機能や環境面も意欲的な事業提案だった。

この事業者選定と並行して、学校給食問題協議会で全員給食実施に伴う給食日数や給食時間の設定の考え方、食物アレルギー対応に関する基本的な考え方、生徒・教職員に負担の少ない配膳方法について議論していただいた。この結果として2/10に各学校の給食運営に関する一次答申をいただいたところ。

課題については、より使いやすく無駄なく効率的に運営できる施設となるよう、事業者と町田市双方とで知恵を出し合い計画を進めていくことが必要となる。これとあわせて学校給食問題協議会での議論を継続しながら、配膳方法やアレルギー対応などの運営方法や、小中学校9年間を通した食育プログラムについて、全員給食開始時期までに確実に実施できるよう検討を深める必要がある。

また、事業提案の中では、学童保育クラブや周辺施設・地域住民に配食できる取り組みについて提案がなされた。これらを実施に移すためには、官民で事業スキームや双方の役割運担、起こりうるリスクなどを整理し、仕組みや体制を整える必要がある。学校給食に限らず地域に多様な食のサービスを提供することについて、さまざまな期待が寄せられているので、実現に向けて検討を進めていく。

今後については、まずは2025年度までに遅滞なく全エリアで全員給食を開始できるよう施設整備を進めていく。3つのセンター共に今年の12月もしくは来年1月ごろから整備工事を開始する見込み。周辺地域にお住いの皆様のご理解とご協力が必要になるので、丁寧にコミュニケーションを取りながら事業を進めていく。


熊沢議員(再質問):

今現在ランチボックス形式をやっていただいている。ランチボックス形式の中で今まで多くの課題も改善してきていただいていたが、一番ネックだったのが食事時間がないこと。延ばすことができないのかと言っても「学校側にいくらお願いしても授業時間に影響が出る、年間授業のコマ数の問題がある、学校行事等々いろいろなことに影響が出る」というお話をいただいて、食べる時間がとれない、延ばせないと。市のほうではなるべく温かく、器もなんとかするという改善をしたが、時間については学校の協力が得られないという答弁をずーーっと受けてきた。それでランチボックス形式では喫食率が上がらない問題があった。

そういう中で、別に私は中学校全員給食をやるのは構わないと思うが、全員給食で配膳時間を考慮した給食時間を確保できるのかすごく不安。学校のいろいろなことに影響はないが、子どもたちが時間がないからザっと配膳してザっと食べなさいじゃ、なかなか難しいのではないかと思う。その辺はどうなっているのか。


学校教育部長:

2月にいただいた学校給食問題協議会の一次答申において、給食時間は30分を基本として昼休憩20分と合わせて、生徒の準備・運搬・配膳の力量等に応じて柔軟に対応すること」と示された。この30分は、準備に10分、喫食に15分、片付けに5分を目安としている。今後この答申を踏まえて、各学校における給食時間の確保を検討していくが、全員給食を実施している他市においても、給食時間を30分程度確保しながら問題なく学校運営がなされているので、支障なく運営できるものと考えている。


熊沢議員:

今まで10年ぐらい私たちが時間の確保をなんとかしてくださいといってもできなかったものを、答申が出たら言うことを聞くというのはなんかちょっと解せない部分はある。学校側も答申が出れば言うことを聞くが、議会が言ってもやってくれないのはなんとなく、うーんと思う部分はあるが。まぁやってくれるというんだからやってもらえればありがたいと思う。

「給食始まりました」「配膳始まりました」でいろんなことが変わっていくよりは、実際もうできるのであれば、今のうちから、ランチボックスの間から子どもたちが生活リズムを整えられるように、前もって配膳時間とか考えてやってもらったら。「やっぱりできませんでした」じゃ困るし。学校のリズムとしてもきちんとやってもらえると思うので、スムーズにできるように、なるべく早く。ランチボックス形式の間だって、できるんだったらやってもらえればランチボックス形式だって使えると思うので、やってもらえたらと思うので、お願いしたい。

次に、ランチボックス形式の給食が始まったとき。多くの議員はわかっていない、私なんかはそのときのことを覚えているが、「給食がお昼休みに届かない」ということがあった。育ち盛りの子どもたちがおなかをすかしてさぁ食べようと思ったときに来ないと、大騒ぎになったような話があったと思う。その選定方式は正しかったのかというようなお話を、議会でさせてもらったと記憶している。今まではランチボックス形式なので「遅れましたすみません!」でも、がんばれば急いで食べれたが、食缶形式だから、午後の授業始まってから食缶届いて配膳して……だったら大変なこと。そのようなことがないよう、事前にいろんなことを打ち合わせて、トレーニングではないがシミュレーションをしてみてはと思うが、それについてはどのようにお考えか。


学校教育部長:

給食センターの施設整備を完了したあと、開業準備期間を2ヶ月程度確保する予定。その準備期間には、実際に食材の納入から調理、学校への配送、校内での配膳作業のリハーサルを繰り返し行い、給食提供が滞りなく開始できるよう備える予定。


熊沢議員:

まぁ正直私は給食のある学校に育ってないので、給食を食べたことがないので、食缶形式がどんなものか実は全くわかっていないなかでこんな質問をしていて申し訳ないが、中学生は小学校からそのように慣れているのでスムーズにいけるかもしれないが、2年生3年生なんかは「こうだったな」と思い出すために時間がかかるのではないかと思っている。子どもたちとうまく連携をとりながら、子どもたちにも「始まるんだよ」と話をしながらやってもらえたらと思う。

先ほど副市長の答弁の中で、学童保育に関していろいろとやっていくというお話をいただいた。実際に地域の声で、うちの子も学童に預けていたこともあるし、子どもを預けて働いていると、学童での夏休みのお弁当も多くの方から課題と思われている。給食センターが始まる前からしっかりと連携を取りながら、中学校給食が始まることで夏休みに学童保育にお弁当を届けられるような、食缶だとなかなか難しいだろうからランチボックス形式になるだろうし、業者さんや学童保育の方とお話をしながら、学童保育でも始まっていたらと思いますので、よろしくお願いします。

特に金井は、地域の皆さんがスポーツ広場として使っているところを提供していただく。地域の方々も、子どもたちのため、地域のために役に立つならばと調整して場所を提供してくださっている。単に中学校の給食を作るだけということではなく、災害時の炊き出しの防災機能などのお話もあったが、大地震でインフラが止まってしまった場合など、どうしていくかという話もあると思う。災害が起こって都市ガスで無理でしたというのは無計画でよろしくないかなと思う。インフラの面でこうしていこうと思っているというようなことを、炊き出しも含めて。地域の防災訓練のときでも、業者さんが何かやってくれるわけではないと思うので、どういうふうにやっていくかお答えいただきたい。


学校教育部長:

各センターでは都市ガスを使って調理を行うので、都市ガスのインフラが止まったときには、被災後の地域の皆様に食の支援を行うべく、LPガスを熱源とする移動式の炊き出し釜などを配備する方向。議員がおっしゃるとおり、災害発生時にこうした設備を有効に活用できるためには、平時から地域の皆様と釜の使い方や炊き出し活動の仕方に慣れておくことが肝要。こうした機能を日頃の地域活動でどのように活用していけるか、地域の皆様と事業者と共に検討していきたい。


熊沢議員:

ぜひ、災害時に地域に給食センターがあってよかった、中学校給食が始まってよかったと思ってもらえるように。災害は起こらないのが一番いいが、起こった時にどうするかという備えが必要なので、よろしくお願いしたい。

あと2年間で始まるが、今の子どもたちの2年間はとても重要なので、今のランチボックス形式について「(センターの)給食始まるからいいや」ではなく、今のランチボックス形式をよりよく、充実させていくことも必要。そういう意味でも、これから先2年間の間に、先ほどお話した提供時間を今からでも変えていくことなど、現行のランチボックス形式の充実や工夫を考えていただきたい。ランチボックスがなくなるというと、なぜか、すごく不評だったはずなのに、「ランチボックスなくなるの?」「ランチボックスのほうがいいな」とか言う方が意外といる。衛生面を考えると、食缶でやることや子どもたちの手間を考えると、お弁当箱を運んでくれたほうがいいなとか。「だったらさ」と思うこともあるが、いざ始まるとなるとなかなか皆さん、ご意見をおっしゃる。「やっぱりランチボックスもよかったな」と思ってもらえるようになるような、そういう形で。これから先、学童でもランチボックス形式でやるのかなと思う部分もあるので、そういう意味で充実していってもらえたらと思うが、どうか。


学校教育部長:

現在のランチボックス形式の選択制給食については、今年度2022年度、ゼルビアキッチンとのコラボ献立や全国の産地直送食材を使った「海のごちそう献立」など、生徒たちが興味をもって食を学べるための企画型献立、という取り組みを充実させてきた。このような企画型献立実施日の提供食数は通常に比べて1割以上増加するなど、生徒たちに喜ばれている取り組みだと捉えている。全員給食切り替えまでの間に、このような取り組みを継続・充実させながら、中学校給食を利用しやすい環境を引き続き整えていく考え。


熊沢議員:

全員給食が始まってよかったと思っている。子どもたちは、今の中学生はランチボックスでいくのかなと。今の中学生からすると「忘れられた2年間」になってしまうと困る。子どもたちの2年間はとても成長に影響する。うちの兄などは、給食のために学校に行っていたようなことをよく言う。午前中がんばった楽しみがお昼というのはかなりあるので、おいしいご飯が食べられる環境を整えてもらえたらなと思う。