[見どころ!]栗原慶太 vs.千葉開
9月22日(木) 後楽園ホール
東洋太平洋バンタム級タイトルマッチ
王者・栗原慶太(一力)
vs
挑戦者・千葉開(横浜光)
栗原=1993年1月10日、東京都出身の29歳。右ボクサーファイター型。戦績:23戦16勝(14KO)6敗1分。
千葉=1993年3月3日、沖縄県出身の29歳。右ボクサーファイター型。戦績:17戦14勝(8KO)3敗。
攻撃力で勝る栗原にアドバンテージ
昨年10月に2度目の戴冠を果たした栗原の初防衛戦。千葉は2度目の王座挑戦となる。序盤から目の離せない緊迫した試合になりそうだ。
栗原は2018年12月に東洋太平洋バンタム級王座を獲得し、世界挑戦経験者のワルリト・パレナス(フィリピン/森岡)を35秒KOで退けて初防衛に成功。しかし昨年1月、元WBC暫定世界王者の井上拓真(大橋)に9回負傷判定負けを喫して王座を失った。このベルトを井上が返上すると栗原は空位の王座決定戦に出場し、中嶋一輝(大橋)に3回TKO勝ちを収めて返り咲きを果たした。今年5月には無冠戦で元世界王者の小國以載(角海老宝石)と対戦したが、4回負傷引き分けに終わっている。約61パーセントというKO率が示すとおりの長身のハードパンチャーで、現在はWBCとIBFで11位、WBO15位と3団体で世界挑戦圏内にいる。
挑戦者の千葉はアマチュアで12戦(9勝3KO3敗)を経験後、2015年12月にプロデビュー。5連続KO勝ちを含む7連勝を収めて注目を集めたが、8戦目に初黒星を喫した。以後、再び6連勝をマークして復調を印象づけたが、2021年5月の東洋太平洋バンタム級王座決定戦で中嶋一輝に12回判定で敗れた。次戦も落としたが、今年5月に8回判定勝ちで再起を飾っている。適度に相手との距離をとりながら攻防を組み立てる正攻法タイプといえる。
右を中心にパンチ力に自信を持つ栗原がプレッシャーをかけ、千葉が慎重に間合いをとりながら迎撃の機会を狙う展開になりそうだ。攻撃力で勝る栗原にアドバンテージがあるが、狙いすぎて攻防が雑になることは避けたい。千葉は相手の小さな綻びを突いて勝機を広げたいところだ。(原功)