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キリスト教で読む西洋史ー聖女・悪女・聖人・皇帝・市民

南北戦争11-ゲティスバーグの戦い

2022.09.20 11:53

北部に進攻したリー将軍の南軍は、ペンシルバニアに入った。北軍のリンカーンは司令官をジョージ・ミードに代えた。そして接近した両軍は1863年7月1日、意図せずにゲティスバーグで衝突する。北軍騎兵隊を見つけた南軍は、これを攻撃して市街地から撤退させた。

7月2日、北軍は兵を集めて丘陵に展開した。リー将軍はナポレオン戦法を駆使してきた。ここでも北軍戦線の南端のリトル・ラウンド・トップの側面を突き崩そうとした。ところがその動きを察知した北軍が勢力を集中させ、4時間にわたる南軍の猛攻を耐え抜いた。北軍は南軍の動きに合わせて兵力を移動させる。

3日目、午前中の戦いで勝機を見出せなかったリー将軍は、正面突撃を図った。集中砲撃の後、南軍12500人の歩兵が突撃。「ピケットチャージ」と呼ばれるこの突撃は、北軍のライフル銃の的となって大失敗して、以来無謀さの代名詞となってしまった。翌日南軍は部隊の撤退を開始した。

この戦いの損害はどちらも2万3千と同じだが、兵力に劣る南軍のほうが痛手は大きく、勇猛な北ヴァージニア軍は戦闘することができなくなる。そして7月4日、西部戦線でヴィックスバーグ要塞が陥落して、南軍の不利は決定的になった。しかし戦争はあと2年続くのだ。