【売上が上がらない原因!?】モノマネこそ最強の戦術
明石市に『一龍亭』という韓国風居酒屋があるんですけど、そこのラーメンが最高に美味しいんです。
『石焼き蛸らーめん』
チゲ鍋風な出汁に野菜と蛸の旨みがじわーっと染み渡るスープ。
『細麺*太麺』『中辛*辛口*激辛』が選択でき、『辛子高菜*紅生姜*ごま*にんにく』は無料トッピング。
近くの魚の棚市場から仕入れているであろう鮮度抜群な『明石だこ』をふんだんに使ったこの旨みスープは、明石でしか食べられない美味しさ。
そして何より目の前に置いたアツアツ石鍋で仕上げる演出たるやもう...
実はこの『石焼き蛸らーめん』
この〝演出〟こそがお客様をファンにさせるキーポイントなんです。
一龍亭では、パートのおばちゃんが注文を聞き、料理を運んできてくれます。
基本的な接客に加えお客様がこの『石焼き蛸らーめん』を注文した場合に、必ず言う説明フレーズというのがあります。
- スープを入れてからの具の状態
- かき混ぜるタイミング
- 蛸の色が変わる食べ頃サイン
- 麺の焦げ具合のコントロール方法
これらを
必ずお客様の目の前でスープを投入しながら一人一人に〝必ず〟説明します。
例えば4人組のお客様が4人とも『石焼き蛸らーめん』を注文した場合、
キチンと4回説明をし、お客様の反応に合わせて付け加えアレンジの一言を言ってくれます。
さて、ここで例え話をします。
以下のストーリーをまず読んでみてください。
『一龍亭』のスタッフで、独立願望をもったある2人の男性がいました。
その2人の男性は、ついに念願のフランチャイズ契約を結ぶことができ、それぞれの地元で『一龍亭』を経営する事となったのです。
戦略の主軸はもちろん、明石店の『石焼き蛸らーめん』。
レシピはもちろん、提供時のトークマニュアルも明石店にキッチリと指導されて、無事お店をオープンすることができました。
そしてオープン1か月後。
お店は軌道に乗っていますが、何故か『石焼き蛸らーめん』の売り上げが伸びません。
ここで2人のFCオーナーは考えました。
FCオーナーA『業務効率を上げるために、石焼き蛸らーめんのスープを厨房で投入しよう』
→目の前でスープを入れる演出と説明を廃止し、提供スピードを1客1分短縮。
FCオーナーB『石焼き蛸ラーメンの説明の徹底ができていない。今一度、見直しをしよう』
→説明のトークを1からロープレし、演出の仕方を徹底的に見直し。
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さて、この2人のFCオーナー、どちらが成功したでしょうか?
答えは、FCオーナーBです。
何故なら、成功パターンを完全コピーしたからです。
Aは、一度成功しているパターンを実行して、成果が出てないうちに〝独自アレンジ〟をしようとしました。確かに業務効率も問題があったのかもしれませんが、『石焼き蛸らーめん』がヒットしている本質を理解できないまま、基本ができていない事に気づかなかったのです。結果、提供スピードは短縮できましたが、顧客満足度は低下します。
Bは、一度成功しているパターンを忠実に再現することに重きをおき、自店がヒットしない理由をまず〝完コピできていない事〟だと気づきました。本質を理解できないまま、独自のアレンジを加える事はしなかったのです。結果、演出が改善されたため顧客満足度が向上し、リピートにつながります。
この話は完全に僕の創作ストーリーですが、
NYNYでは、戦略の落とし込みが成功するか否かはいつもこの〝完コピ〟がキーワードになっています。
戦略がヒットしない理由はまず〝完コピ〟できているか?の確認から行うんです。
勝手な独自アレンジを施す人は、大抵、成果が出ないまま終わります。
ものまねって難しいですよね。
いかに『今までの自分の経験』を無視して、『成功例』を完璧にものまねできるか。
過去の自分の考えが邪魔する人は、いつまでも独自ルートをぐるぐる回るしかないのかもしれませんね。