グリップを上げるには?
棒高跳において、高いグリップを持つことは「もっと高く跳ぶ」ために重要です。
このことはヘイモデルを参考にすると、当然だと言えます。
そこで今回は「グリップを上げる」ために必要なことについて考えてみましょう。
【突っ込み角を大きくする】
”物理的に”最もシンプルな策だと思います。
突っ込み角を大きくするということは、踏切時にできるだけ上のグリップ位置を高くするということです。
①身長を伸ばす!
:中学生や高校生の読者の皆さんは、まだまだ身長が伸び盛りの方も多いでしょう!
背が高いことは、棒高跳競技者にとって非常に有利です!
これまでの世界トップレベルの競技者の身体特性を見ても一目瞭然です。
背が伸びるように「よく食べて、よく寝てください」
②上の手をできるだけ高くして踏み切る。
基本中の基本です。
特に初心者の段階で「踏切時に思い切りバンザイする」ことを覚えましょう。
またポールを曲げるようになると、下のグリップが強調され、これまでの技術を疎かにする競技者が多々見られます。
ポールを曲げようとする気持ちはわかりますが、「大きな突っ込み角」を十分に獲得することを優先させられると良いでしょう。
【踏切時の速度を高める】
できるだけ速い水平速度を保って踏み切ることで、グリップを高くすることが出来ます。
助走が速い選手が高く跳べる理由は、主にここにあります!
①助走速度を高める
跳躍練習だけでなく、走練習を十分に行いましょう。
ポール保持した状態での走練習も忘れずに行ってください。
また走速度を高めるためには、ジャンプトレーニングやメディシンボール投げが有効だといわれています。
「棒高跳競技者のための走り方」については、今後紹介しますのでお待ちください!
②踏切に向けた減速を抑える
これには跳躍練習やドリル練習によって改善が必要です。
・安定した助走を行うこと。
・効率的なポール降ろしを行うこと。
(「効率的なポールの降ろし方について」をご覧ください!)
の2点が重要になるでしょう。
【ポールの湾曲】
大きくポールを曲げることが出来ると、グリップを上げられる可能性があります。
そもそもグラスファイバー製ポールの登場によって記録が急速に向上した理由のひとつは、大きな湾曲によりグリップ高を高くすることが出来たことが挙げられます。
湾曲によりポールが短くなります!
そのため、高いグリップを持てるというわけです。
そして湾曲を獲得しながらも跳躍を成立させるためには【払われないこと】がポイントになってきます。(この点については「『払われる』って何だろう」をご覧ください)
踏切後のポール操作によって湾曲を助長することも可能です。
ここまで「グリップを上げる」ために必要なことについて考えてきました。
大きくポイントは3つ!
「突っ込み角を大きくすること」
「踏切時の速度を高めること」
「払われないこと」
あまり難しく考えず、この3つのポイントを皆さんなりに「より良く」できるようにトレーニングを工夫してみてください!