生成する言葉、文章の錬金術、小説の魔術師
タイトルに別に意味はない。なんとなく思いついただけ。
近頃全く小説を書いていない。まとまった文章を書いたのは主催するアンソロジーに掲載する作品くらいで、それも2カ月も前の話。
勘が鈍らないように何か書かなくてはと思って、とりあえず、定期的にこのダイアリーを更新することにしたけれど、エッセイ的な文章と小説の文章の書き方は全く違うので(少なくとも私はそう感じる)あんまり意味がないかな、と思ったり。それでもできる限りはこのダイアリーは更新していきたいけれど。
小説を書いていない理由は、体力的に余裕がないのがひとつ。これはどうしようもないので、疲れたらもう寝るしかない。疲れた状態ではまともな文章はかけないしね。体力がないのは(というか、脳みその疲労)病気が関係しているので、これも致し方なし。
で、もう一つ理由があって、自分の書いている小説のスタイルにちょっと飽きている点だ。
今まではお耽美な世界が書きたくて、欲望赴くままに書き殴ってきたけれども、ある日ふと「またこのパターンかあ」と思ってしまったのだ。……いう程、数は書いてないけど。
でも何だか飽きてしまったのは事実。
耽美小説は今でも大好きだけど、自分が書くにはちょっとな、と思ってしまうのだ。
プロットだけ立ててまだ書いてない作品があるので、そちらは何とか形にしたい気持ちはある。拙作の『薔薇と乙女』のスピンオフ作品は絶対。こっちはもうタイトルも決まっているので、一回プロットを見直したら書き始められるかな。
でも、これからどんな作品を書きたいのかと問われると困ってしまう。正直迷子だ。もっと奥行きのある作品を書きたいとは思っているけれど。私の作品はペらいので……。
あ、そうだ。書いてみたいジャンルはあった。
官能小説。
この手のジャンルは思い切り読み手を選びそうだけど、書くのは面白いかなって。サドやバタイユ、マンディアルグを読んでると、尚更。いや、この3人の作家の作品は別にポルノ小説ではないけど。あくまでも形而上のエロティシズムを書いてるだけで。
その昔(確か中学生の頃)団鬼六の小説をこっそり買って読んだことがある。
ストーリーは笑ってしまうような感じだったけど、主題の部分はやっぱり凄かったように記憶している。先日、図書館で団鬼六の本を見つけて少し懐かしい気持ちになった。
数年前に永田守弘氏が編者の『官能小説用語表現辞典』を買ったのだけど、これがまた凄い(流石にここには書けないので、気になる方は調べてみてね)。こんな表現があるのか~と眼から鱗がボロボロと落ちたのでした。
にしても、官能小説の市場ってどうなんでしょうね。
本屋さんでは取り扱ってないお店もあるし、あったとしても片隅にひっそりと並んでるくらいだし(そりゃそうか)。買って読もうとは思わないけど、棚を見てみるとタイトルが凄い。中には笑っちゃうようなタイトルもあったり。エロティシズムもファンタジー。
そのうち何か官能小説(もどき)を書くかもしれない。
何か新しいジャンルを一つでも書いてみたら、また新たな方向性が見つかるような気がしている。