代謝とカロリー
そもそも「カロリー」とは何でしょう?
みなさん「カロリーが高い」とか「低カロリー」とか
「カロリー、摂り過ぎ!」とか話しますよね。
「カロリー」とは「エネルギーの単位」のことで、
水1gを1度上昇させるために使う(必要な)熱量 = 1cal と表します。
ということで
「カロリーを摂り過ぎた!」ではなく、正しくは「エネルギーを摂り過ぎた!」です。
簡単にお話をしてしまえば、
摂取カロリーが消費カロリーより多いと、消費できない分のエネルギーが脂肪として蓄積されて、体重増加という結果につながっていきます。
摂取カロリーよりも消費カロリーを多くすれば、足りないエネルギーを元々身体にあった(蓄積されていた)エネルギーを消費させることになるため、「摂取カロリーを抑えればいい(=減量すればいい)」という考え方に陥りがちです。
しかし、そこだけを考えてしまうと、筋肉量が減少し、落としたいはずの中性脂肪は残ってしまいます。それどころか、髪が抜けてしまったり、シワやたるみができてしまったり、骨がもろくなってしまったり・・・
やはり、バランス良い食事が大切になります。
性別だったり、年齢だったり、生活習慣によって「代謝」は変わっていきます。
筋肉量が少なくなって脂肪が増えても代謝は落ちてしまいます。
老化の原因になります。
代謝には3種類あります。
「生活活動代謝」「食事誘導性熱代謝」、そして皆さんもよく耳にすると思います。
「基礎代謝」です。
「生活活動代謝」というのは、家事やお散歩やスポーツなど、体を動かして消費するエネルギーのことです。歩いてお買い物へ行く、子どもと遊ぶ、1つ遠いバス停まで歩く、自動車ではなく自転車を使う、などです。
「活動代謝=活動による代謝の高まり+安静代謝(基礎代謝×1.2)」
「エネルギー消費量=(1.05×METs×時間h)×体重」
「食事誘導性熱代謝」というのは、食事をして栄養素が体内で吸収・分解され、体熱になった時に消費されるエネルギーのことです。
そして「基礎代謝」。
体温維持や最低限の内臓の活動など、生きるために最低限必要なエネルギーのことです。
これは、総エネルギー消費量の6割を占めるといわれています。
基礎代謝は、1人1人異なります。
性別・年齢・体重を用いて、値を求めることができます。
「基礎代謝(kcal/日)=体重㎏×基礎代謝基準値」
●基礎代謝基準値
男性 女性
18~29歳 24.0 22.1
30~49歳 22.3 21.7
50~69歳 21.5 20.7
70歳~ 21.5 20.7
又、1日に必要な摂取エネルギーのことを「推定エネルギー必要量」といいます。
身体の活動量に基礎代謝量をかけて求めます。
弱(低い)・・・1.50 生活の大部分が座位で、静的な活動が中心
中(普通)・・・1.75 座位中心の生活ではあるが、移動や家事、買い物、軽いスポーツ有
強(高い)・・・2.00 移動や立ち仕事が多い。運動習慣がある。
「推定エネルギー必要量(kcal/日)=基礎代謝量×身体活動レベル」