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「宇田川源流」【現代陰謀説】 ヒジャブをつけない女性の拷問氏から始まるイランの混乱の行方

2022.09.29 22:00

「宇田川源流」【現代陰謀説】 ヒジャブをつけない女性の拷問氏から始まるイランの混乱の行方


 毎週金曜日は「現代陰謀説」をお届けしている。件台における陰謀や報道されない政治の裏側、そして国際社会や民族・宗教ということに関してしっかりと学べる内容をここに考えてゆくことになるのである。そのような内容をここではしっかりと見てゆきたいと思っている。

 なお「それは陰謀ではない」というような内容も少なくないことは間違いがない。しかし、その辺のこともわからないで陰謀を語る人が日本には多すぎて困ったものである。陰謀とはおsン名に簡単なものではないし、一本槍的な内容で物事が決まってゆくものではない。そもそも「陰謀にエビデンスがある」と思っているような人がいるので、笑ってしまうところである。

 ちなみに二hん人は過剰な「エビデンス主義」である。これは後になって責任を回避するということからきており、判断ができない日本人の最もダメな特徴の一つで厚といって過言ではない。この辺の教育論に関しては、そのうちゆっくりと語ろうと思っているのであるが、しかし、少なう智このエビデンス主義と紀久を吐き出す教育が主流になったことによって「失われた30年」はつくられたということは間違いがないのではアニカ。そのように考えると、その弊害は確実に我々の生活を襲っているということになるのである。まあ、そのような時に、開成高校出身の首相というのはいかがなものであろうかと思うが、その辺はあえて言うのはやめておこう。私の個人的な感想である。

 さて、今回は今イランで行われている「デモ」の話である。

デモ衝突 死者30人超/イラン

 【イスタンブール時事】警察の拘束下での女性死亡を発端とする抗議デモがイラン各地で続いている。オスロに拠点を置くイランの人権団体IHRは22日、この6日間での治安部隊との衝突などによる死者が少なくとも31人になったと発表。インターネット上には自動車を燃やしたりして抵抗するデモ隊の動画が数多く投稿され、混乱がやむ気配は見られない。

 女性は少数派クルド人が暮らす西部コルデスタン州出身。頭部を覆うスカーフを適切に着用していなかったことを理由に13日警察に逮捕され、16日に死亡が発表された。クルド系の人権団体ヘンガウは、コルデスタン州では女性への連帯の意を示すデモに治安部隊が発砲し、死傷者が出る事例が相次いでいると報告している。 【時事通信社】

2022年09月22日 23時03分 時事通信

https://news.nifty.com/article/world/worldall/12145-1885892/

米がイラン風紀警察に制裁

 【ワシントン時事】米政府は22日、女性の服装を取り締まる風紀警察のトップらイラン高官7人を制裁対象に追加指定したと発表した。イラン西部出身の女性が、頭部を覆うスカーフを適切に着用していなかったとして警察に逮捕された後、死亡した事件などに関与したとしている。米国内の資産が凍結され、米国人との取引も禁止される。

 イエレン財務長官は声明で、女性の死亡について「治安部隊による自国民への残虐行為の一つだ」と指摘。「この不当な行為を最も強い言葉で非難し、女性に対する暴力や(抗議)集会への取り締まりを終わらせるようイラン政府に求める」と述べた。

 米政府が制裁対象に指定したのは、風紀警察トップのほか、ハティブ情報相ら。ハティブ氏については、深刻な人権侵害に関与してきたと断じた。イラン各地では女性の死亡に抗議するデモが続いており、死者は30人を超えたとされる。 【時事通信社】

2022年09月23日 09時37分 時事通信

https://news.nifty.com/article/world/worldall/12145-1886426/

 今回の問題はなぜ「陰謀」になるのかということをしっかりと確認しておこう。基本的にイスラム教において、女性が神を隠すということは当然のことというよりは夫婦(幼少のころは家族も含むが)以外で女性が肌をさらすことは戒律に違反している。そのことから手と目以外は基本的にはヒジャブといわれる服装で隠すことになり、また髪も隠すことになっているのである。

 今回、イラン国内で女性がそのヒジャブの付け方が悪いということで風紀警察に耕作され、そのうえで、拷問死させられた。これは、別に今回でなくても風紀警察による拷問はそんなに大きなものではないし、日本人の観光客であってもよくある話である。

 しかし、その内容が今回問題にあったのは、この女性が「クルド人」であるということが複雑化させているのである。

 クルド人とは、中東に住んでいたことを除けば、クルド人がどんなルーツをもつのかは、学者やクルド系の人々の間でも意見が一致しない。クルド人が共通の宗教を信じているわけでもない。大半はスンニ派イスラム教徒だが、他の宗教の信者もいる。はっきりしていることは、クルド人が民族としての独自性と共通の言語を持つことだ。この共通の特徴が生まれたのは中世頃である。それ以来、クルド人は現在のイラン、イラク、シリア、トルコの歴史に関わってきた。

 近年、このクルド人というのはトルコやシリア、イラン・イラクなどで「独立運動」を故なっており、その内容はかなり深刻になっているトルコのエルドアン大統領などは完全に敵視しており、北欧のスウェーデンなどのNATO加盟に対して、クルド人を保護していることを理由に拒否しているというようなことになる。

 イランにおけるクルド人問題は、イラン北西部のクルド人居住地域の非公式名称である。西にイラク、北にトルコと接する。コルデスターン州とケルマンシャー州の全域に加え、北ホラーサーン州と西アーザルバーイジャーン州、イーラーム州[1][2][3]の一部を含む。西アーザルバーイジャーン州におけるクルド人の割合は21.7%あり、その人々がイラン国内でもあ関わらずシーア派以外の宗教を持ち、そして独立を目指しているということになるのである。

 これは、クルド民主統一党(PYD)の武装部門である。「シリアの反体制派組織の一つ」として括られることが多いが、イスラム過激派系の反体制派とは明確な敵対関係にある一方で、場合によってはアサド政権と協調し、その目的もアサド政権の打倒よりは自治権の拡大或いは独立と思われるため、「反体制派」というよりは「第三勢力」や「独立派」と呼称した方が正確である。 シリア北部のクルド人地域ロジャヴァを本拠とする。この団体がクルド人の独立の中心組織になっており、対シリア戦争や対IS戦争、対トルコ戦争などを繰り広げ、一定の成果を上げているのである。

 さて、このクルド防衛戦線には「女性部門」もあり、「クルド女性防衛部隊」といわれる部隊がある。約1万名の構成員があり、やはり一定の成果を上げている。今回はその女性防衛部隊のメンバ^が拷問されたということなのである。

 さて、この問題が大きくなったことから、現在では欧米(フランス・イギリスなどとアメリカ国内)においてクルド人の会報のためのデモとイラン政府への抗議デモが起きている。同時にアメリカは尊れに呼応する形ですぐに風紀警察に対して経済制裁を加えたが、少し早すぎたのではないか。

 イランは、ロウハニ大統領の時代には、アメリカナイズされて、女性を解放すると胃ことで、水着で海水浴することを解禁するなどかなり開明的なことを行っていた。しかし、それがライヒ大統領になってまた一気に女性に対する締め付けが大きくなりイスラム教を原理主義的に行った。もちろん、これは、い昨年の正月のヒズボラのトップをアメリカ軍が暗殺したことに端を発する内容で、反米勢力が大きくなったことを意味するが、そのことからイランの女性たちが制限をされることになる。

 しかし、女性が制限されるのは「社会」の中だけであり、家庭では当然に女性の方が強くなる。つまり「女性を敵に回す」ということは、そのままハメネイ政権の男性たちが家庭内で不利に扱われる」ということを意味し、うまくゆかなくなるのである。日本の場合、女性が社会進出を氏共働きになることによって女性の家庭内での地位が下落し、そのことによって離婚が増えているのである。どちらがよいかはべつにして、女性が家庭に中にいるイスラム教徒は、女性は社会の中に出ていても「女性の方が偉い」という価値観が存在する。男性が女性を守る義務が生じるからである。社会に進出することによって、男性が女性を守る義務が無くなり、女性が強くなりながらも社会的に不安定になっているという日本の状況とは異なる。

 その中で女性が反発し、それを女性防衛部隊が扇動して交錯すると、ハメネイ政権はかなり危なくなることになろう。そのことまで見越して、今回のデモを見ておくのはなかなか楽しいのではないか。