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革絞りって?

2018.03.01 09:00

久しぶりに作って、先日納品させていただいたレザートレイが、まずまず好評だったので、今回はトレイの製作工程を書いてみます♪


絞り加工、立体成型とか、ウェットフォーム技法とか色々呼び名はありますが、とにかく一枚の革を立体的に色んな形に成形すること。


この技法を使うと、パーツごとに分けて縫製しなくても、1枚の革から立体的なものが作れるって話。


まず、絞りができる革と、できない革があります。


おんなじ皮でも、鞣す工程で変わっちゃいます。


大きく分けると、タンニン鞣しとクローム鞣しに分かれます。


絞り加工ができるのが、タンニン鞣しの革。


はっきりした定義はないらしいですが、一般的にヌメ革と呼ばれてる革です。


このヌメ革は「水に弱い」という特性があります。


水に濡れた状態で力を与えると、与えた力で変わった形のままに革が締まります。


この性質を「可塑性(かそせい)」といいます。


ヌメ革の小銭入れなんかを間違って洗濯しちゃって、ふにゃふにゃの状態で乾かしたら、ふにゃふにゃの形のまんま固まってしまって、よれよれ小銭入れになったことありませんか?


それが、可塑性です。


その特性を使って、好みの形に成形しちゃおうっていうのが絞り加工になります。




まず、染色したヌメ革を2枚。厚みは表面と裏面で変えています。

2枚を貼りつけて圧着します。

水に浸します。

浮かんでこないように適当に重りを置いて。

10分ほど置いて、十分に水分が浸透したら、表面の水をタオルで拭いて、キッチンペーパーなどで余計な水分を取り除きます。

絞り型を用意します。

この型作りが一番大変です。

鋸とヤスリでがんばって作りました♪

水分を含んだ革を凸型にかぶせます。

指である程度型をつけます。

凹型をかぶせて体重をかけて、圧縮します。

クランプで締めて絞っていきます。

真ん中も蓋をして、バイスで締めます。

この状態で、風通しの良いところで一日半ほど乾かします。

時間は季節や温度、天気によって変わります。

型から取り外すと、しっかり形成されています。

内部はまだ乾燥していないので、外した状態で乾かします。

乾いたら、余分な枠部分を裁断します。

ロゴを刻印します。

真ん中の革を接着し、縫製していきます。

縫い終わったら、最後にコバをきれいに整え磨いて完成になります。

単純な形に見えて、作るの結構時間かかってます。


使えば使うほど、色も変わってきますし、艶も出てきます。

店舗や会社の受付なんかにあると、高級感があっていい感じです。

人工皮革とは質感が違います♪


真ん中のロゴはレーザーで入れてます。



革、ステッチの色、ロゴの印字など、随時オーダー承りますヽ(^o^)丿

いつでもお問い合わせください♪