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香港空港を脅かす広州空港の新ターミナル

2018.03.01 03:02

中国南方に位置し、香港に隣接する広東省の省都広州市の広州白雲国際空港(以下「広州空港」)に、18年4月新ターミナルがオープンします。


広州空港は昨年約6584万人の旅客が利用していますが、新ターミナルオープンにより、更に2020年には追加で年間4500万人の旅客に対応できるようになるとあります。


これに対して香港空港は、昨年7286万人の旅客が利用していますので、新ターミナル開設により、旅客数では広州空港が香港空港を大きく上回ることになります。


また珠江デルタと呼ばれる、中国広東省の経済発展著しい地域の工場は、従来の香港空港から海外に出荷をしていましたが、最近は広州空港にこれを切り替えつつあり、新ターミナルがオープンすればこの流れは更に加速すると考えられています。


なお、この珠江デルタ地域には、香港、広州の他、深セン、珠海、マカオと5つの大都市があり、互いに競争をしています。この中でも、特に香港、広州、深センは空港の旅客の奪い合いも厳しい競争となっていますが、今回の新ターミナル開設で、広州が先頭に立つことになりそうです。


中国南部のハブ空港としての地位を脅かされることになり、香港空港は焦燥感が募っています。


筆者も広州に以前駐在していたこともあり、広州空港は何度も利用していますが、かなりの規模の空港だと感じます。ただ、現在は過密スケジュールなのか、中国の多数の空港と変わらず、出発の遅延は頻繁に発生しています。新ターミナル開設でこうした面が改善することも期待したいと思います。(遅延の原因は他にもあるかもしれませんが。)