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キリスト教で読む西洋史ー聖女・悪女・聖人・皇帝・市民

南北戦争16-終戦

2022.10.01 11:08

1865年4月5日、南軍のリー将軍は北軍司令官グラントと会見、4月12日に南軍の武装解除が行われた。南部連合大統領ジェファーソン・ディビスは、5月5日南部連合の解散を決定して、5月10日に拘束された。その後2年にわたって彼は拘束されたが、保釈を求める運動が起きて、10万ドルの保釈金で解放された。

アメリカの産業革命のさ中に起きた南北戦争は、特に北部に戦争武器のイノベーションをもたらした。特に銃身内部に旋条を施したライフル銃は、弾丸の飛距離と命中率をあげ、戦争を一変させた。またガトリングガンも開発され、日本の戊辰戦争に使われることになる。

そしてこのために、塹壕を掘って敵を待ち受ける戦法が有効となり、特に南部で至るところ塹壕だらけとなった。そして20世紀に入って第一次世界大戦で、塹壕戦は発達し、今度は塹壕の中の敵を攻撃するために、迫撃砲や手榴弾が開発されることになる。

人的な面で最後に勝敗を分けたのは黒人兵だった。黒人兵は自らの将来を賭けてこの戦争に臨み、捕虜になれば奴隷か殺されるため、死に物狂いで勇戦した。終盤には、黒人兵は北軍の1割を占めていた。実際に戦った第54連隊の勇戦は、映画「グローリー」で描かれる。しかし今に至るも米軍内で黒人差別があることが明らかにされ、アメリカで史上初の黒人国防長官オースティンはその改革にとりくんでいる。