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景色のつくりかた

インタビュー NO. 5:濱野 絵美

2022.10.21 10:00

ー本日はよろしくお願いいたします。簡単な自己紹介をお願いします。


版画・描画プロセスを軸にイメージを扱う作品を作っています。


ー濱野さんは自宅に美術作品を飾ってますか?


飾っています。

今は写真の作品のみで、ときどき作家の友人からもらったドローイングなども飾っています。


ーどこにどのような方法で飾っていますか?


自宅の部屋の窓の淵に立てかけて飾っています。

額縁には入ってなくてマットで挟んだマット装です。写真の作品を購入した時にマット装の状

態だったので、その状態のまま飾っています。


ーいつも特定の場所に飾られているのでしょうか?


気分によって、ピアノの上にのせたり色々場所を変えています。


ー場所を変える時は、特定のタイミングですか?


部屋の模様替えの様な感覚で気軽に場所を変えたりします。


ー先ほどはご自身以外の作品をご自宅に飾ることについての質問でしたが、逆に、自分の

作品がどのように飾られるかは想定して作品を作りますか?


想定して作る方だと思います。


ー作家として、ここにかざって欲しいという感じでしょうか? 希望というか?

それともあくまで想定の様なものでしょうか?


平面の作品が多いので、多分壁に飾るだろうなと想定しています。

額も自分で作ることがあるので、額装込みで制作を始めることもあります。 ただ場所・箇所

は想定していないです。壁に掛けなくて良くて、好きなところに置いて欲しい。 

特にこだわりもないので、所有者の方にお任せしてます。


ーそれでは次の質問なのですが、この質問が意外と一番難しいかもしれません。

濱野さんはインテリア として芸術作品を考えられますか?


うーーん。インテリア 、、、装飾的なものというよりも別の機能があって欲しいなと思いま

す。 私自身がインテリアをあまり考えない生活を送っているのも関係してる気がします。

私とインテリア の距離が遠い・・・。自分の部屋を飾るという意識が少ない、収集している

というイメージです。


ー装飾的な部分というよりは、あくまで収集した結果ということでしょうか?


そうですね。

収集した結果、装飾的な役割というよりモノとしてあるようなイメージです・・・


ーそれでは絵が飾ってある空間とは、どんなものをイメージしますか?


えーと、飾ってある空間か・・・あまり考えたことがない。ちなみに他の作家さんは?


ー例えば大杉さんはお洒落な空間というイメージ、堀岡さんはインテリア というワードに関

連しzoomでみえてる生活空間について話されていました。


確かにこう、絵が飾っている空間は開かれた、他人と共有されるような場所にあると思

います。 個人的には共有されない空間にもあって欲しいです。

でも作家の考えと作った作品は切り離された独立した関係だと思うので、所有者が収集した作

品をどういう意図を持ってそこに飾るのか、この展示で作家の私自身も少しでも関われたら嬉

しいなと思います。


ーあくまで所有する人の意思を尊重するということですね。今回の展示でどの様にみなさん

展示するか楽しみにしています。本日はお時間いただき誠にありがとうございました。


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濱野 絵美 HAMANO Emi

1990 東京生まれ
2015 東京芸術大学大学院美術研究科版画専攻 修了

《展示歴》
2015 form/category(Open Letter)
2017 不確かさの記録(Open Letter)
2018 rain to snow(ギャラリーそうめい堂)
2019 Soumei-do Contempory Exhibition Vo.1(ギャラリーそうめい堂)
2021 ぎゅっと離す または 集まれ(ギャラリーそうめい堂)
2022 第3回PATinKyoto京都版画トリエンナーレ 2022(京都市京セラ美術館)

《収蔵》
帝京大学美術館