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地中熱を利用するにはどんな方法があるの?(1)ヒートポンプシステム

2018.03.02 21:18


「クローズドループ方式」→地中から熱を取り出すために地中に挿入した地中熱交換器(ポリエチレン製の水道管と同じような管)の中に水などを循環させ、地中から熱だけをくみ上げ、ヒートポンプで必要な温度の熱に変えるシステムです。

地中熱交換器内を循環させる液体には不凍液や水を使う方式が主流ですが、家庭用エアコンと同じ冷媒ガスを使う方式も開発されています。

 地中熱交換器には「垂直型」、「水平型」が主にあり、「垂直型」がもっとも一般的な形です。

垂直型には、地表から垂直に掘削した穴を利用する「ボアホール方式」と、住宅や建物の基礎杭などを熱交換器として利用する杭方式があります。

「水平型」は広い面積が必要となることから日本国内では導入例は少ないですが、米国ではスリンキーと呼ばれるループ状の採放熱管を用いる方式が普及しています。

このクローズドループ方式は、地中熱交換器とその中を循環する液体を通じて熱交換する仕組みのため、メンテナンスがほとんど必要ない点や、地下水をくみ上げたりしないので、揚水規制がある地域を含めてどこでも導入できる点が大きな魅力です。

※クローズドループ、オープンループの図(環境省地中熱パンフレットより)


「オープンループ方式」→いわゆる井戸からくみ上げた地下水を地上に設置したヒートポンプの熱源として直接利用する方式。

ヒートポンプで熱交換した後の地下水は、同じ帯水層に戻す方法や別の帯水層に注入する方法、地下に戻さず地表で放流する方法などがあります。最近では、トイレ用水などで二次利用する事例もあります。

クローズドループ方式と比べると、直接地下水を熱源として使うため採熱量が大きく、ボアホール方式だと数本の井戸が必要でも、オープンループ方式なら1本で済むようなケースがあります。ですので、比較的大きな施設などでの導入例が目立っています。

経済性が高い点がメリットですが、井戸内で目詰まりが起きると性能が落ちるため、システムの定期的なメンテナンスが必要なほか、過去の地盤沈下問題などから地下水の揚水規制がある地域では導入が難しいのが実情です。


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