「あいまいさ」を身につければ強く生きていけます
こんにちは。
中島輝です。
先日お話ししたように、
「あいまいさ」を身につけると、
物事を2分法で極端に考えることがなくなり、
マイナス面もプラス面も
「どちらも感じられる」人になれます。
まさにそれは、人間本来の
順応性が高まっている状態です。
また、この状態が続いていくと、
その人自身の「器」が大きくなっていきます。
器というのは、人生における「自由の幅」と
言い換えてもいいと思います。
人生において、
より自由に生きられる
選択肢と可能性が増えていく。
何かに偏ったり、
囚われたりすることがなくなり、
より「人間らしくなる」と言えばいいでしょうか。
のちに述べますが、自由が増えれば増えるほど、
同時にその自由に応じた「責任」
を持つことの不安や喜びも感じられるようになります。
不安も喜びも同じように受け止めて、
艱難辛苦をたくさん感じられる人生。
ハラハラしたり、ドキドキしたり、
ワクワクしたり、キラキラしたりすることが
増えていき、生きている実感と幸福感を
たっぷり味わえる人生。
そのような、器の大きな自分になっていくということです。
どんな物事に対する時も
「あいまいさ」を受け入れて入れば、
視野が広くなって心にも余裕が生まれ、
生きがいとやりがいが自ずと見えてくるようになります。
また、他人の気持ちや多様な価値観に対しても、
自分のことのように自然に受け入れることができるはずです。
私はこれまで、多くの人たちの
「自己肯定感」を高めるお手伝いをしてきたためか、
よく、
「中島さんはいつもプラス思考なんですか?」
「きっといつもポジティブなんでしょうね!」
などと言われることがあります。
でも、残念なことにその見方は間違っています。
私は、人生において一方的な
プラス思考なんてないと見ています。
なぜなら、プラスとは
そもそもマイナスと対になっているものだからです。
まるで陰が極まって陽となり、
陽が極まると陰となるこの「太極図」のように
プラス思考とマイナス思考は明確に
別れるものではありません。
しかも、陰の中にも陽があって、
陽の中にまた陰がある。
そう、全ては「あいまい」な
ものとして存在していると言えます。
むしろ、人生では先に大きなマイナスを
体験した人の方が、その後に大きな
プラスを見出しやすい場合もあります。
絶望や苦悩が深く大きかったからこそ、
その先にある喜びや幸せを思い切り感じられる。
そんな人はたくさんいます。
もちろん、プラス思考によって、
物事のいい面を探していく姿勢は必要です。
でも、「なんでもポジティブな方がいい」
「ポジティブに考えればうまくいく」と
考えるのは私は帰って危うい態度だと危惧しています。
そんな「あいまいさ」がない状態でいると、
自分が嫌いなものや違和感を覚えるものは
さっさと切り捨てて、自分にとって都合の良い情報や
面白く感じられるものだけを拾ってしまうからです。
だからこそ、何歳からでも「あいまいさ」を
身につけて、マイナスなこともプラスなことも
両方受け入れられる「器」を作り、
大きくしていくことが大切です。
「あいまいさ」を身につけると、
絶望に打ちひしがれることなく、
絶望を受け入れながら
それを生きる力にすることさえできます。
喜びにただ舞い上がり、囚われるのではなく、
静かに深く感謝できるようになります。
それだけ器が広く大きい、“人間らしい人間”
になっていくのだと思います。
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中島輝