【8年ぶりの王滝】SAD王滝参加してきました/100km/5時間24分
2022年9月18日に開催された、セルフディスカバリーアドベンチャーイン王滝を走ってきました。
ダラダラとレースレポートです。
だいたいこういう書き物は途中まで書いて、書き切る事もなく掲載しない事が多いのですが、今回はなんとか書き切れました笑笑
私自身は8年ぶりに参加する久しぶりの王滝でした。
出る予定はありませんでしたが、当店のお客さまも参加するとお聞きしまして、今年は申し込んでみました!
しかし、かなり前より持病の副鼻腔炎の手術を受けることが決まっており、王滝の10日前に手術を控えていました。
医師からは術後1週間は運動はダメとの事でしたので、『10日後なら大丈夫かな…』と思い、参加を決断しました。
【大会に向けての準備】
前回参加したときは100kmを5時間35分?くらいで走っていましたので、せめてそのタイムよりは早くゴールする事を目標にしました。
基本的に1ヶ月に1回程度しかロングライドはしていませんでしたので、大会2ヶ月前から少しづつトレーニング開始。
フィジカルトレーニングは主にロードです。
とはいえ店の業務や家庭もあり、1週間で1〜2回乗れればいい方です。
お店のライドイベントのサンデーライドも多めに組み込んで、なるべく乗れる時間を作ってみました。
満足に乗れているわけではありませんが、手術前日までは頑張って乗って、手術後は6日間は完全に休養しました。
思ったよりも手術の影響が辛く、3日間は頭痛でまともに食欲も無くて3キロ痩せてしまいました。
体重55kgの自分にとって3キロは結構大きい数字ですが、食欲が戻ってからはとにかくしっかり食べて、何とか2キロ戻せました。
休養中はトレーニングは出来ないので、その間に王滝で乗る自転車を急遽組み立てます。
というのも、王滝に使えるバイクとしてはFUSEがあったのですが、壊してしまい思い切って新車を導入です。
王滝5日前に用意する事になるとは笑
specializedのクロカンバイク、EPIC COMPをベース車両として、今まで乗っていたS-WORKS FUSEからコンポを組み替えました。
ホイールはROVAL CONTROL、フロントフォークはSID ULTIMATE BRAINに新設。
ギア比は30Tから34Tへ変更。
それなりに軽くなって、身体はさておき機材のスペックは必要十分です。
ちなみにFUSEは度重なるクラッシュと、雑なジャンプでフレームに何箇所かクラックが入てしまいましたので、ようやく成仏させる事にしました。
ありがとうFUSE!
2017年モデルで前職時代に買ったバイクですから、バイク自身も本望かなと。
【馴染み出しとセッティング】
王滝バイクの組み立てが終わり、術後6日目に少しサイクリング程度に乗って、バイクのセッティングの確認です。
クロカン用サスペンションの場合は下り系のサスよりも調整範囲は広くありませんので、そこまで迷うこともなくおおよそのセッティングは終了。
ブレインフェードはどこまでかけるか迷いますが…王滝ではブレインを使うことは考えずほぼフルオープン状態にしました。(パレード区間のみフロント2クリック/林道よりフルオープン)
急激な加速などペダルを強く踏み込む瞬間はありませんのでBRAINは無くてもヨシです。
術後はじめてのライドは頭痛がひどく、セッティングが出たらすぐに帰宅しました。
やはり手術の影響で血圧が上がると頭痛がひどくなります。
大会3日前には痛み止めを飲んで、付け焼き刃的にハードにトレーニングです笑
本番と同じ装備で走り、近所の里山でEPICのバイク&王滝用タイヤの土の上の感覚を覚えます。
追い込みはアスファルトの上でメニュー的にインターバルを行います。
お陰様で追い込みすぎて脚を攣ってしまい、大会当日まで痛みを引きずることになってしまいました笑
EPICも2回目のライドで心なしかサスペンションの動きもスムーズになったかな??
店に戻って再度バイクの点検整備を行って、本番に備えます。
【高低差表】
王滝には高低差表があると便利です。
過去に参加した王滝でも大活躍でした。
『後何キロで次のピークを迎えるのか』
『標高は後どのくらい上がるのか』
という情報を確認しやすく書き足しておくと、ペース配分がとても図りやすいです。
私はそれぞれのピークのおおよその標高と距離を書いただけです。
高低差表はオフィシャルが公開してますので、印刷してラミネートしました。
雨などで濡れると紙だとシワシワになってしまったりインクが滲んでしまいますのでラミネートしないと見ずらいですね。
お客様や会場に来ていた友人にも配って活用頂きましたよ✌️
【大会受付】
会場には土曜日16時頃到着。
受付を済ませて、お客様のA氏とH氏にお会いして記念写真です😁
当日は無事にゴール出来るよう願います。
私はみやざきフレンド号で車中泊です。
それなりに広いので快適空間ではあったのですが、お手洗いで3回目が覚めしまい残念ながら熟睡は出来ませんでした。
【秘密兵器>>THERAGUN(セラガン)】
5月から身体のケアのために新たに導入したマッサージガン『セラガン』で、筋肉の調子を整えます。
主に私はメカニック業務で痛めやすい腰や手〜腕をほぐすために使っています。
このマッサージ機は只者ではありません。
多くのプロアスリートの方がセルフマッサージで使用しています。
ぜひホビーレーサーの方にもオススメしたいマッサージガンですね。
類似品とはワケが違う>>
セラガンの類似品は多くありますが、マッサージガンの先駆けとなった製品であり、ストロークが他と違い過ぎるため、しっかり奥の筋肉まで届きます。
他のメーカーは先っぽがブルブル震えてるだけのただの電マの様なマッサージ機にすぎません。
私は仕事柄メカ作業で腕が常に張っていますが、セラガンのお陰でかなり楽になりました。
そして今回は付け焼き刃ハードトレーニングで痛めた筋肉の周りをしっかりほぐす事もできて、当日までにそれなりに回復させることが出来ました♪
そんなセラガンはみやざきフレンドで販売しています。
ぜひご相談下さいませ😎
【起床】
当日の朝、まだ夜は明けません。
なるべく早めに朝ごはんを済ませます。
少し寒かったので少しでも暖かいものをお腹に入れたかったの小さいサイズのチキンラーメンとサンドイッチを食べました。
これでスタート前にトイレを済ませられれば内臓のコンディション的には問題なしでしょう。
【場所取り】
なお、忘れてはならないのは、朝ごはんを食べつつスタートの場所取りです。
4時過ぎにはスタートライン横にバイクを置いて、『場所取りのための場所取り』です。
4時半になったらすぐさまコース内へバイクを置きます。
チップでのタイム計測なので後方からでもいいのですが、元々ロードレースをやっていた身としては、前方スタートで落車に巻き込まれづらい位置をとるのがクセみたいなものですかね。
脚もないのにすいません笑
【競技スタート】
今回1発目のトンネルが大変滑りやすく危険との事で、スタートしてしばらくはパレード走行です。
とはいえ私にとってはこのパレードのペースでも多分5時間保たないペース?笑
危険箇所のトンネルに到着したら一旦停止して待機し、2列になって等間隔でトンネルを抜けます。
その後林道に入っていよいよスタートです。
正直パレード区間で既に3日前に攣った箇所に違和感を感じ、早々にヤバそうなコンディションでした。
セラガンで回復を早めても、間に合いませんでしたねー笑
林道に入る直前は10番手くらいで入りましたが、その後トップ集団の勢いでは走らず緩いペースを守って走りました。
そのためかなりの人数に抜かれましたね。
【気持ちを切り替えて楽しくダウンヒル】
あまりに脚の調子が悪く感じていたので、ちょっと開き直ってダウンヒルは王滝あるまじき走り方をしてました。
王滝は皆さまご存知の通り、鋭利な岩が多くとてもパンクしやすい路面です。
私も初参加の時には7回パンクという王滝の洗礼を受けた身ですからね笑
だからこそダウンヒルはタイヤを労わる走り方が求められます。
私も当然知っている訳ですが、どうせ登りのペースも遅いので良いタイムも出ませんから、『ダウンヒルだけは楽しもう!』と、気持ちを切り替えて、半分開き直って好きに下らせてもらいました!!
それにタイヤは耐久性のあるモノを選んだつもりなので、なんとか耐えてくれるかなと…。
最初の長い下り坂では、何人抜いたのか覚えてません…。このダウンヒル区間ではSTRAVAのデータ上は今年1番速かったみたいです。
もちろん公開してないライダーもいるでしょうから実際はどうかは分かりませんけど、ENS(エンデューロレース)を走っている事で、だいぶ下りでアドバンテージになったかと思います。
(間違いなく1番早いのは永田選手ですけどね!笑)
常に登りは無理しないペースで走り、ダウンヒルは全開!
という王滝で1人エンデューロをやっている様なおかしな走り方をしていたので、毎回登りで抜かれてダウンヒルで抜き返すというちょうど自分のペースに合ったライダーさんにはご迷惑をおかけしてしまったかなと…目障りな走り方をしてすいませんでした(^^;
たんたんと走り続けて、54km地点のはじめてのチェックポイントでは42位通過でした。
【パンク】
しかし、ここでパンクです。
チェックポイント過ぎてループ区間に入る直前?に、かなりのガレ場のダウンヒルがありましてそこでやらかしましたね。
他のライダーをパスするためにタイヤの犠牲を伴うラインに何度か入っていましたからね。
少し進んで登り返しでパンクに気がつき、すぐに修理作業です。
チューブレスレディですから、パンクすればシーラント剤が穴から漏れているはずです。
慎重にシーラントの漏れ出ている箇所を探します。
泥だらけのタイヤで穴を見つけるのはかなり難しいのですが、運良くすぐにシーラントがじわじわ出てきてる箇所を発見しました。
切れ方を見て…
『たぶんダートツールでイケる…かも』
と思い、スタンズのダートツールを切れている1番深そうな箇所に差し込みます。
切れた以降に、タイヤ内のシーラントがどのくらい外に出てしまったのかは分かりませんので、保険のためにファストリスポーンも注入します。
その後CO2で一気に空気を充填です。
しかしガス注入中にバルブから口金が外れてしまい、ガスを無駄に暴発。
CO2カートリッジを1本無駄にしてしまいました。
2本持ってきていたので、2本目は注意しながら再充填。
タイヤサイドが切れていましたので、その切れている箇所を下側にしてシーラントが穴を塞ぎやすい様に導きます。
15秒ほど待ってジュブジュブと出てくるシーラントも落ち着いたので、なんとか大丈夫かなと判断してリスタートです。
おそらく2分くらいのロスで済んだと思われます。
その時ダウンヒルで抜いたライダーさん達が登って来るタイミングで復帰出来たので、ロスは最小限にとどめることが出来たのでラッキーでした。
しかし、パンク修理後はしばらくは優しく走る事を求められます。
登り返しでしたのでこれも運が良かったですね。
登りながら穴をシーラントが塞いでうまくカサブタになってくれれば安定したという事になります。
しばらくはリアタイヤのエアが抜けていないか乗りながら確認しつつ走りました。
ゴールアーチの2回目のチェックポイントでは34位通過でした。少しジャンプアップです。
【今大会の難所】
無理をしないように走ってるつもりでしたが、このループ区間の登りがとても辛かったです!!
知らず知らずのうちに疲れが溜まってる状態で、斜度もそれなりにあってルーズな路面の登り坂ですから、体力や技術の無いライダーさんは徒歩で登る事を強いられていました。
過去に参加した王滝と比べても、歩いている人は多い方だったと思います。
私もギリギリでしたが、ここに来てローギアを多用してましたね。
フロント34Tという自分にしては強気のギア比を選んでしまいましたので、リア50Tで結構しんどかったですね。
52Tのスプロケを入れれば良かったなと後悔しました笑
【補給不足】
そして、70km地点で痛恨のミスです。
『ドリンクと補給の枯渇』
たぶんあと50分以上はあるのではないかというポイントで、補給不足は痛い!
あれだけお客さんには…
『補給たくさん持っていく様に!』
と声をかけていましたが、自分が見誤ってしまいました笑
補給食は前回走った王滝の量よりもやや多めに持って行ったのですが、相変わらず燃費の悪い自分が嫌になります。
ドリンクについては…
朝の予報にて気温が低いままだろうと見越して、少し少なめにしてしまったのが判断ミスでしたね。
ハイドレーションに1Lちょっと+ボトル丸々1本分のドリンクを入れてスタートするつもりが、ボトルに入れるドリンクをケチって半分にしてしまいました笑
その削った半分が有ればちょうど良かったでしょうね。
まだまだ先は長いため、一旦止まります。
ハイドレーションは空気が入っていない場合、飲み口から空気を送り込んでから再度吸うとホース内に溜まってる水分も飲み切る事が出来ます。
これでふた口分くらいは補給できました。
そして、フラスコボトルの底に飲み切れていないジェルが僅かに残っていますので、フラスコボトルの飲み口を外してその僅かに残ったジェルをボトルの底をトントンと叩きつつ飲みきります。それを4本分行います。
これでもう走り続けるしかありません!笑
という事で、後は集中力を切らさない様に集中して走ります。
【ペース配分は成功】
今まで登りでは体力をセーブしていましたが、序盤からペースを落とした走りによって本当に助かりました。
最後の登りは出し惜しみせずに走ります。
スタート時から違和感のある太ももも攣ることもなく登りをクリアできました。
最後のダウンヒルも全開で下ります。
アスファルト区間で一度コーナーのRを見誤って曲がり切れずにコースアウトしましたが、転ぶ事もなく問題なくコース復帰。
楽しく下ってゴールしました!
■リザルト>>100km男子/28位/5時間24分
ゴール後に飲んだ水がとても美味しかったです。
トラブルはありつつも一気にペースを落とす事なく完走できましたので、手術により万全の体調ではなかったものの今のパフォーマンスは出し切れたかなと!
水分不足は否めませんがギリギリハンガーノックにもならなかったので、まぁ結果オーライですね。
【目標は達成??】
目標である前回のタイムを短縮する事はできたものの距離は短いので比較にはなりませんね。
しかし、パレードの舗装区間が長かったのと、距離が短かったという条件が必ずしも楽であったとは言えず、後半のループ区間の登りは私が過去に走った王滝の中でも1番辛い登り区間だったので、短い中でも苦しめるコースであった事は間違いありません。
■使用バイク:SPECIALIZED EPIC COMP
タイヤ:MAXXIS IKON タンサイド 29×2.2
※タイヤ重量:実測734g
【機材で楽に!】
今回は体調が万全ではありませんでしたが、とてもバイクに助けられました。
やはり王滝では29erクロカンバイクのフルサスが速いですね。
リアサスがあると登りも楽です。
体力の余裕が無くなってくると抜重しづらくなりますし、登りでもリアタイヤの路面追従をしっかりバイクが勝手にやってくれるのでスイスイ登れます。
翌日に王滝特有な節々の痛みもありませんでした。(筋肉痛や疲労感は当然あります)
さらに腰の負担が激減します。
ハードテールだと腰が本当に辛いです…。
さらにPOWER MIRROR サドルによってお尻も全然痛くありませんでした。
前回は26インチのアルミハードテールバイクで走ってましたからね。
EPICの素晴らしさを身をもって体感出来ました!
おかげさまで来年も王滝挑戦したくなりましたので、次はもっとバイクにも慣れて、体力的にもしっかり準備をして臨もうかと思っております。
【ゴール後の移動・・・】
王滝はゴールしてからメイン会場の松原スポーツ公園までの移動が結構しんどいんですよ。
ほぼ下り基調ではあるものの確か10kmくらいあります。
今回は補給不足であったものの競技中はギリギリハンガーノックになりませんでしたが、帰りの移動中にハンガーノックになってしまいました。
ヘロヘロになっていたら、その場に居合わせた自転車仲間にジェルを2本恵んで頂き、なんとか会場に戻る事が出来ました…。
ありがとうございます!!
車に戻って車に用意してた補給を口に入れて、30分くらいは動けませんでした。
皆様もゴール後の事も考えた補給の量を持って行くようにお気をつけて下さいね笑
【バイクのメンテナンス】
どんな走り方をしているかにもよりますが、体重がある人やダウンヒルが遅い人ほどブレーキを酷使します。
天気の悪い王滝だと、1レースでブレーキパッドが無くなってしまう人もいらっしゃいますので要注意です。
タイヤにしても、王滝から帰ってきたライダーさんのタイヤはサイドノブが剥がれかけてる状態のものもよく見かけます。
私も使用3回目のタイヤとは思えないほどサイドノブが消耗していましたね。
ですので、王滝から帰った後にはしっかり行きつけの自転車屋さんにメンテナンスを依頼しましょう。
私も帰宅後にしっかり洗車と注油です。。バッチリ整備して気持ちよく乗れるようにしておきましたよ♪
【各々の挑戦】
今回会場でお会い出来たお客様もしっかり完走されていました!
お疲れ様でした!!
何かしらトラブルが起きやすいSDA王滝。
その対応力も求められるだけあってまさにアドベンチャーですね!
参加された皆様其々来年に向けて新しい目標が見えてきたはずです。
完走出来なかった方は完走のために!
42kmを完走できた方は100kmへ!
来年に向けてまた頑張りましょう♪
参加された全てのライダーの皆様と大会を開催して下さった関係者の皆様、そしてご協力頂いた地元住民のみなさま、ありがとうございました!