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真摯

2018.03.05 02:42

この言葉、よくは使うものの 意味を考えると、はて難しいなと思います。



真面目に、というのとも少し違う。

一生懸命、もニュアンスが微妙にずれる。

誠心誠意、どんなときでも一生懸命にそのことに対して取り組む、といったところでしょうか。

結果に一生懸命ではなく 途中経過においてたゆまぬ心と精神をもつ、というか。



昨日 文楽鑑賞に行きました。

実は朝からレッスン、合わせ、本番2つ、と分刻みでしたので爆睡してしまうかも、と心配しましたが なんのなんの。

細かな表現と 大胆な語り口、そして三味線のタイミングに 新しい勉強をさせてもらった気分です。



そして、なんだか冒頭の「真摯」という単語が浮かびました。

何百回何千回と演じても、そこに歴史と伝統がある限り 自分がその中に入り込み うちいでて そうやって伝統芸能は質の高いものとして受け継がれて行かれる。

 でも、クラシック音楽は伝統あるものなのに なぜだか新しいものに飛び付かれてしまう。

新しい解釈=やってはいけないこと、ではないですが 一旦 郷に入って郷から出てきてほしいなあと願います。



数日前 うまいけれど真摯ではない演奏にいきあたってしまい、少々ショック。

ずっと聴いてきたピアニストだっただけに 俗物化していることが 驚きでした。

でも、うまいんです、本当に。



不思議ですね、それでも心に響かない。

うち震えるような感動が一瞬もありませんでした。

すごーい、と思って聴くところはありましたが。



ある意味、演奏は正直ですので怖い。

私自身 襟をただす思いです。