【シンガポールからマラッカ旅行】マラッカの夕日と、セントポール教会史跡。
マラッカは、マラッカ海峡に沈む夕日の美しさが有名で、よく「世界三大夕日」という文字を目にします。
じゃあ他の二つはどこだろうと調べてみても、どこと書いていないものも多く、バリ島、マニラ、釧路などの地名が出てきて、三大ってどこ?みたいな観光地あるあるなのですが
きっと旅好きなら読んでいる、沢木耕太郎さんの『深夜特急』、あの風景を見たくてマラッカへ行く旅人も多いと思います。『深夜特急』の沢木耕太郎さん=TVドラマ版がまるで本人のノンフィクションのようだった大沢たかおさんを思い出す方も多いでしょう。私も、「マラッカの夕日」というあの声が忘れられず、長年マラッカへ行きたいと思っていました。
旧正月のマラッカは、だいたい夜7時20分~30分くらいが日没のようで、夜7時には有名な夕日鑑賞スポットのセントポール教会史跡へ着けるように、6時にはホテルを出ました。
The Majestic Malaccaからセントポール教会史跡までは、子連れだと徒歩30分くらい。歩いて行かれる距離なのですが、この日も一日暑い中歩き回っていたので、息子も疲れ気味。
ホテルフロントでタクシーをお願いすると、来るまでに1時間くらいかかるという。そして、GRABタクシーを呼ぶことをおすすめされる。
マラッカはタクシー社会ではないようで、タクシーをつかまえてもメーター制ではなく交渉制。マラッカセントラルバスターミナルからホテルまでMR20だったのに、それよりも全然近いジョンカーストリートからホテルまでRM30と言われたり。なので、GRABを使うことが当たり前のようになっているようでした。
ただ、私たち夫婦はマレーシアのプリペイドSIMを購入せずに、シンガポールのSIMのローミングでスマホを使っていたせいか、GRABの位置情報がうまく使えず、何度入力しても、ホテルスタッフがかわりに入力しても、現在位置が特定できなかったり、クアラルンプールの案内しか出てこなかったり。
最終日にホテルからバスターミナルへ向かう時には、ホテルスタッフが自分のスマホからGRABを呼んでくれましたが、この時は私のGRABアプリで、ホテルスタッフが何とか地図の地点を指定して呼び出し、一緒にGRAB到着を待ってくれて、ドライバーに「セントポール教会史跡ね」と説明してくれました。
ホテルスタッフは「私もよくセントポール教会史跡までジョギングして、夕日を眺めます。この時間ならばっちりです」と話していたので、彼女は私たちの目的地をわかってくれていたはず。
ところが、どう見ても、セントポール教会史跡とは全然違う場所へ向かって走るタクシー。。
渋滞しているから、避ける道を選んで走ってくれているんだろうな…と思っていましたが、マラッカ海峡に近いホリデーインホテルのほうを走っていて、あぁこれは違う場所に向かっているんだろうな…と思い始めた(ドライバーはマレー語のみ)ころに、車窓からマラッカ海峡に沈む夕日が見えました。
まさかホテルの部屋を出て1時間半たっても到着できないとは思わず…。旧正月にタクシー利用は避けた方が良いということですね。
そして、GRABタクシーはやっぱり、どこかのショッピングセンターへ到着。
GRABで行先を指定しているのに。ホテルスタッフに場所を説明してもらっているのに。それでも全然違う場所に行ってしまう。マレーシアではこういうことが過去にもよく起こったので、日本やシンガポールのような感覚でいてはいけないのだと思う。
もし正しくセントポール教会史跡に向かってくれていたら、たとえ大渋滞していても、車を降りて徒歩で向かうことができたのに…。
夕日はとっくに沈んでしまったけれど、セントポール教会史跡には行ってみたかったので、ドライバーになんとか伝えて、教会史跡の丘に登る手前まで車を走らせてもらった。
ここから夕日が見たかった~…
ここはフランシスコ・ザビエルの聖骸が9か月間安置されていた場所だそうで、夕暮れ時に訪れたこともあって、物々しい雰囲気に感じました。
フランシスコ・ザビエルの亡き後、ローマ教皇が彼の右手を切断して送れと指示し、聖骸の右手は切り取られてローマへ送られたと言われていて、そういえば澳門に行った時に、彼の右手上腕部の骨を祀った教会へ行ったことがあったことを思い出した。
このセントポール教会史跡のフランシスコ・ザビエル像には、右手の先がない。
これは、雷が落ちて右手が木っ端微塵になったと言う説や、雷が落ちた大木が当たって右手が落ちたという説があるようで、どちらにしても、目に見えない力のようなものを感じて、不思議な気持ちで像を見上げた。
丘を下って、夜のオランダ広場へ。ジョンカーストリートは、週末のナイトマーケットを歩き見る人でごった返していて、とても子連れで行かれる様子ではなかったので、川を眺めて、川沿いを歩いて帰ることにした。
またマラッカを訪れることがあったら、今度は中心街の近くの宿に泊まり、このへんで夜を楽しむのもいいかもしれない。