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Ai AF Zoom Nikkor 24-50mm F3.3-4.5S

2022.10.09 14:23

ニコン FマウントがAF化された初期の頃に発売された、当時として普及クラスのズームレンズである。

発売された頃、新品購入してしばらく(フィルムカメラで)使っていたが、画質に満足できずに手放した。

先日、懐かしさもあって再入手してみたが、(デジタルカメラで)性能を確認しただけで再度手放そうと検討している。

毎回、手放すことにためらいを感じないレンズである。


Ai AF Zoom Nikkor 24-50mm F3.3-4.5S のよかった点は次の通り。

・ 比較的軽量である。

・ 広角端において開放絞り値がf3.3であり、同種のズームレンズの中では若干明るい。

・ 色乗りがよい。レンズ枚数が少ないからか、コントラストが高くヌケがよい。

・ 当時から安価で購入しやすいレンズであった。

・ 新旧どのカメラに装着してもよく似合う端正な外観。


このレンズの気になる点は以下のとおりである。

・ 全般的に描写性能は正直に言ってあまり良くない。解像度、階調表現などに優れたところはない。

・ 絞り開放では、どの焦点距離でもフレアが生じていて鮮明さに欠ける。大柄なわりに周辺光量の低下が大きい。カラーバランスもよくない。

・ 絞り込んでも性能は大きくは改善されない。そこそこである。

・ 歪曲収差も大きい。

・ つくりがプラスチッキーであり高級感はない。


このレンズは広角24mmからのズームレンジや、比較的小型軽量な点が魅力である。しかし、コストを重視した割り切った設計なのか、性能は凡庸である。

発売された当時、超広角のAFズームレンズ(当時は24mmは超広角扱い)を手軽に購入することができるのは素晴らしいことであった。

現在は役割を終えたレンズといえるのかもしれない。

手軽な24mmのAFレンズを入手したい人、広角レンズは絞って使うものと割り切れる人、開放絞りでの性能を特に期待していない人に向いている。



【スペック】

レンズ構成: 9群9枚

最小絞り: 22

最短撮影距離: 0.6m(0.5m)

フィルターサイズ: 62mm

最大径×全長: 70.5mm×73.5mm(82.5mm)

重量: 375g

フード: HB-3

希望小売価格(税別): ¥51000 ※1989.4.25時点



作例1 焦点距離24mm、絞りf8

作例2 焦点距離24mm、絞りf7.1

作例3 焦点距離24mm、絞りf 9