リアルカーズ1(NASCAR観戦記)
こんにちは。前回に引き続きNASCARの記事です。
今回は、レースの観戦記パート1です。
1日目の土曜日は、練習、Cup Series予選、Xfinity Series(下部シリーズ)の予選と決勝が行われます。さて、私はありがたいことに関係者パスをもらえたのでガレージエリアからのアクセスです。ピットパスもしくはトラックパスと呼ばれるものは一般発売もしているので、購入できればガレージ、ピット、サーキットまで入りセレモニーも間近で見ることができます。この日の第一目的はXfinity Series参戦中の尾形さんに会うことです。
この写真では左手にガレージ、右手にはホーラーと呼ばれるトレーラーがあります。ガレージで車の整備をします。トレーラーはオフィスや倉庫も兼ねておりミーティングをしたりユニフォームや工具などの保管場所になっています。
推しのメキシコ人ドライバーのホーラーを見つけました。チームからも大々的に推されているような気がします(笑) 私の推しはダニエル・スアレスという名前なので、是非とも覚えてください。彼のamigoになりましょう!!
このようにド派手でどでかいトレーラーがずらりと並んでいます。ホーラーは選手控室のようにもなっており、ドライバーたちもこの辺をうろうろしていたり、ホーラーのところで休んでいたりするので運が良ければ会えます。
早速ドライバーに出会いました。マイアット・シュナイダーです。ヒーローカードにサインをもらい、写真もとってもらいました。彼のお父さんのマーティ・シュナイダーはTVのレポーターで、この会場にも来ていました。お父さんにも後からしっかりとサインと写真を撮ってもらいました(笑)
再びドライバーに出会いました。アンソニー・アルフレッドです。23歳の若手です。
そしてついに尾形さんと対面です。
一緒に行った友人の友人なのでちゃっかりサインをもらい、写真も撮ってもらいます(笑) 少し会話もできました。また、若いアメリカ人がずっとくっついていたので何をしているか聞いたところ、尾形さんのドキュメンタリーを作成しているとのことでした。すでに1本作成済みでプライベートで見せてもらいました。中々素晴らしい出来でした。次作にも期待です。
予選などを見つつ、仕事の邪魔をしないように気を付けながらピット、ホーラー、ガレージを散策をしました。レースが初めての私にとっては珍しいものばかりで、写真を撮りまくっていました。許可を取ってタイヤの写真まで撮ったのですが、その時は「なんやコイツ、何でタイヤの写真なんか...」って顔をされました(笑)撮影後に気づいたのですが、何とチャンピオンチームの作業場でした。
予選を終えたダニエルです。車の細かいセッティング等を話し合っているのでしょう。真剣でかっこいいですね。
各Seriesの予選も終わり、いよいよXfinity seriesのスタートです。まずはドライバーのイントロダクションセレモニーからです。
セレモニーステージはトラック上にあるので、パスを持っていればこの時にトラックに入ることができます。
スタート/ゴールラインの上にも立てます。みんな落書きをしていると言うので自分の名前とダニエルへの応援を書いてきました(笑)
イントロダクションステージからは花道が続いており、運が良ければここでもお目当ての選手にサインをもらうこともできます。
この時点で車はずらーっと並んでいます。いやー、壮観ですねぇ。先頭の白い車はペースカー(セーフティカー)です。
こちらは尾形さんの車です。ものすごくかっこいいですねぇ。またペイントがかわいい。NASCARのホーラーや車はド派手ペイントなので、私の好みのど真ん中を突いてきます(笑)自分の車もこれくらいド派手にしたいです(笑)
イントロダクションが終わると、アメリカ国家斉唱です。飛行機も飛んできます。その後、ドライバーたちは車に乗り込み、アメリカで一番有名かもしれないフレーズ
「Drivers, start your engine!!!!」
の合図で一斉にエンジンがかかります。
約40台のV8直管エンジンの始動音が響き渡ります。これがまたいい音なんですよ。こういう音はサーキットで聞くに限ります。ただ、耳栓は絶対に持っていきましょう。近くで聞くと鼓膜がやられます(笑)
この週末はとても暑く、NASCARのTMSでのレース史上一番の暑さを記録しました。そんなこともあり、のんびりとレースを観戦します。尾形さんは非常にいい走りをしていました。逐一更新される情報やモニターを見ながら休憩しつつレース観戦しました。
NASCARはスピンやクラッシュが起きやすいです。この日もレースが進むとスピンしたり壁にぶつかったりクラッシュが起こります。この日のレースでもクラッシュがおき、何台もガレージまでレッカーされていました。その後ガレージでは車を直したり、もう使えない部品の廃棄をします。いらないものはゴミ箱に入れたり、ガレージにまとめて置いていくので関係者やガレージにアクセスできる人達はその部品を持って帰ったりします(笑)部品は車のバンパー丸ごとの大きなものから、ちょっとした欠片やボルト等まで様々です。友人はバンパーやドアの一部を持っています(笑)
私もちゃっかりと欠片をもらってきました。レース後にゴミ箱を漁る怪しい奴らでした(笑)
この部品はジョン・ハンター・ネメチェックの車のものです。トヨタ系のトップチーム所属の選手です。クラッシュするまではいい走りをしていました。
部品は油などで汚れているのですがそれもまたいい味を出しています。選手にサインをもらうことも可能です。この部品にサインをもらうことが次のレースの目的の一つです(笑)
サーキットの外にフリーマーケットがある場合は過去の部品なども売っています。友人の動画リンクを貼っておきます。
何だかんだしている内にレースが終了。
マイアット・シュナイダーが戻ってきました。彼は大きなトラブルもなく完走しました。左フロントタイヤが斜めになっていますが、これが左に曲がることしか想定していないセッティングの一つです(笑)
友人がこのチームのオーナーのジョーダン・アンダーソンに用事があるということで待っていました。彼はチームオーナーでありながらTruck Series(Xfinity Seriesの一つ下のカテゴリー)のドライバーでもあります。若い頃はたった一台のトラックで全米を周り、複数台の車は持てず、そのトラックでレースをしていた強者です。
先週(10/8)のレースにも出ており、Top10に入れるような走りだったのですが、突然トラックが炎上。自力で脱出できましたがヘリで病院へ運ばれました。火傷はしていたけど、命に別状はなく、とりあえず一安心。一刻も早い回復を祈っています。
ここで尾形さんの話に戻ります。
結果としてはマシントラブルでリタイアでしたが、完走扱いとなりました。かなりいい走りをしていただけに非常に残念でした。友人によると「中々いい車が作れず、いつも数周の周回遅れで最下位争いをしているようなチームだったので今回は周回遅れもなくいい順位も保てていた」とのことで、本人にも私たちにとっても非常に悔しい結果でした。
レース後に尾形さんの話を少し聞く機会がありました。尾形さんも「低予算チームでなかなかいい車もできない中でやってきた。今年からは車の開発方針も少し変えて、いい状態を保ているようにしている。初期の頃と比べるとアメリカ人も腕を認めてくれるようになった」と非常に悔しそうでした。アメリカのTVの実況でも「Ogataは小さいチームにいながらよくやっている」と言われていました。
尾形さんの走りにも話にも感動しました。会った時間は僅かでしたが、「日本人だから」応援したいではなく「この人なら応援したい」と感じさせる方でした。
レースも終わり帰路へ着きます。ホテルへ帰り、買ったグッズを見てニヤついたり、撮った写真の整理を酒を飲みながらします。翌日はついにNASCAトップのCup Seriesです。
ということで次回はNASCAR観戦記の第2弾です。