第6回大会ご報告
去る10月9日(日)、
第6回日本統合医療学会岡山支部総会・学術講演会
「宗教と医学・社会福祉を考える〜宗教者が統合医療に期待するところ〜」が開催されました。
当日は連休の中日で、なおかつ不安定なお天気でしたが、興味・関心の参加者にお集まりいただき、おかげさまで無事に終了いたしました。
会場は川崎医療福祉大学の講義室で、とても広い空間でした。検温や消毒、換気を行いました。
学術講演会の座長には上野富雄支部長、講師には、宗教や信仰の観点から社会福祉活動に尽力されている5名の先生方にお越しいただきました。
基調講演では、
黒住教教主 黒住宗道先生より黒住教の信仰と教えの伝統に基づく「心身ともに元気に健やかに生きるための道」のご紹介や、社会福祉活動、臨床宗教師との関わりについてご講演いただきました。スライドの日出画像が素晴らしく美しかったです。
教育講演1では、滋賀医科大学名誉教授で浄土真宗本願寺派大成寺住職であられる
早島理先生より、生命倫理のお話や、「生死」の読み方の違いから医学的な視点、宗教や仏教視点の違いと、その両方を複眼の視点で見ていくことの大切さをお話いただきました。
教育講演2では、
東北大学名誉教授 鈴木岩弓先生より、
「宗教」と「信仰」の言葉についてのお話や、臨床宗教師の立ち上げとその養成に関わっておられ、そのお話もしていただきました。今回の講演に合わせてとれたてホヤホヤの地域密着情報をお話しくださり、興味を引き込むご講演でした。
講演1では、
西本願寺医師の会世話人 月江教昭先生より、
医師として現場で患者様と向き合う中で、心のケアの必要性を感じられてその視点から仏教の教えをお伝えくださいました。
講演2では、
龍谷大学准教授 打本弘祐先生より、「臨床宗教師」について詳しくお話しくださいました。
打本先生がその活動の中で、死と向き合う患者様の心が変化してゆかれる事例を紹介くださり、胸を打たれました。
ディスカッションでは、大会会長の上野富雄先生と月江先生が進行役で、東日本大震災時のこと、教育現場、臨床宗教師の現場、ホスピスでの話を通してスピリチャルケア、信仰ケアの必要性など次から次への質疑応答、熱のこもった時間となりました。
閉会は、三浦孝二先生にご挨拶をいただきました。
スピリチュアルケアについて医療に関わる方々にもその重要性を感じていると思いますが、まだまだ手を差し伸べるところが多いと思います。宗教について信仰について正しい理解をし、医療現場でのスピリチュアルケアの重要性がさらに高まり、寄り添える環境が整えばと良いと感じる会でした。
3年ぶりの総会・学術講演会でしたが、改めまして
ご講演いただきました先生方、
司会の松本清香先生、
会場をご提供くださった川崎医療福祉大学様、
準備運営スタッフの皆様、
そして関心を寄せ、大会に足を運んでくださった参加者の皆様、
誠にありがとうございました。
来年度大会は、まだ未定です。
また決定いたしましたらご案内いたします。
IMJ岡山支部事務局