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ともしび港

仮面ライダーW

2018.03.08 13:36

放映期間:2009年9月6日~2010年8月29日


 平成仮面ライダー第11作目にして、平成仮面ライダー第2期の記念すべき1作目。

「俺たちは/僕たちは、二人で一人の仮面ライダーさ!」


 私立探偵の左翔太郎が、安楽椅子探偵フィリップとともに物語を織り成す。第1話のジョーカーエクストリーム(ライダーキック)の衝撃は、癖のあるキックも見慣れた特オタをざわめかせた。「この街の涙をぬぐう2色のハンカチさ」発言は、かっこいいけどなんかシュール。

 最終話付近になるとハンカチなしには見られない。震える手でドライバーを閉じるシーンで涙が止まらなかったファンも多かったのでは。


 左は人情に篤くて詰めの甘いハーフボイルドながら、ほぼ完成された人間性は最終回までぶれることがなく安心してみられる。一方、安定しているためか、過去や家族関係についてはなにも語られない謎の人物でもある。

 フィリップは漂白された記憶と興味のブースターがついた知識欲の持ち主で、常識知らずの世間知らず。だいたい左を振り回す。物語は主に彼の成長譚で、その由来を解き明かす物語でもある。

 2号ライダーの照井竜は、左の目指すハードボイルドに近しい男。風都署の新任警視で、左たちのよき仲間となっていく。基本はクール、時々コミカル。家族を失っているが、物語後に家族ができる。

 鳴海亜樹子は探偵事務所の所長として、大阪から風都へとやって来た。物語を引っ掻き回す一方で、鋭い洞察力で思わぬ糸口を掴みとることも。スリッパは欠かせぬ携行品。仲間にも敵にもスリッパがうなる!


 エピソードは基本的には2話編完結。物語の根幹を流れる大きな川に、それぞれのエピソードの小舟が浮かべられている。

 脚本は三条陸氏。私は三条さんの脚本とは相性がいいと、この作品で判明しました。

 仮面ライダーWの軽快なフォームチェンジと、敵方の個性溢れる力のぶつかり合いも面白いし、怪人の正体や能力を紐解く謎解き要素もある。


 本編の面白さもさることながら、映画やVシネマなどもクォリティが高い。敵方やゲストキャラも一癖も二癖もあって興味深い。

 過去の特撮作品の出身者がちょこちょこ出演してくれるのも嬉しいところ。


 現在、週間スピリッツにて本編の続編に当たる「風都探偵」を連載中。青年誌だけあって、お色気マシマシ、グロさマシマシ、えぐさマシマシながらも、左の私生活が少し明かされたりも。三条さんの監修が入っているので大きな解離もないし、3月末の単行本の発売が待ち遠しい!

 実写化もしくはアニメ化を心待ちにしております。


 一番好きなフォームはサイクロンジョーカーだけど、ルナトリガーも捨てがたいところ。


*画像はAmazonプライムビデオより*


*特に好きなエピソード

第1話「Wの検索/探偵は二人で一人」

第2話「Wの検索/街を泣かせるもの」


第19話「Iが止まらない/奴の名はアクセル」

第20話「Iが止まらない/仮面ライダーの流儀」


第27話「Dが見ていた/透明マジカルレディ」

第28話「Dが見ていた/決死のツインマキシマム」


第43話「Oの連鎖/老人探偵」

第44話「Oの連鎖/シュラウドの告白」


東映公式HP、Wikipedia参照