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渡辺音楽教室

ブルグミュラー 25の練習曲 作品100 6.進歩 - Progres

2022.10.17 06:22

子ども、初心者用の練習曲としておそらく世界で最も知られている「ブルグミュラー 25の練習曲」。練習曲というとツェルニーが思い浮かべられるますが、こちらはかなりメカニック重視の曲ばかりで面白くないとの評価もあります。そこで出てきたのがかのショパン・エチュード。練習曲としての体裁がばっちりありながら芸術性も高く現在でもピアニストが必ず通るバイブルとして世界中に知れ渡っています。ところがショパン・エチュードはちょっとそっとのレベルでは弾くことが出来ません。挑戦するには最低でもツェルニー50番以上の技術が要求されます。

練習曲もそうですがピアノの良い曲、芸術作品はどうしても高い技術力を必要とするものが多く初心者にはなかなか手が出せません。だからピアノは奥が深いとも言えますが、あるところでは敬遠される理由です。

それほど簡単な技術力で弾ける名曲って少ないです。ところが「ブルグミュラー 25の練習曲」はある意味それを成し遂げてしまった。

曲想もバラエティに富み音域、調性、拍子、強弱、テンポなどの面からも周到に計画された曲集となっています。初心者が次のステップとして入るのに丁度良いものです。

作曲者は、ヨハン・フリートリヒ・フランツ・ブルクミュラー。ドイツの音楽一家の家庭に生まれで父は、音楽家として活躍。弟は音楽の才能があり天才として名が通っていましたが残念ならが26歳で亡くなってしまいました。

ブルクミュラーは1874年68歳で亡くなったと記録されてますのでそうすると生まれたのは1806年?ショパンやリストよりちょっと年上。ロマン派の時代です。

そんな時代に有能なピアノ教師として教育作品を残すことで名を残すって凄いことです。

6.進歩 - Progres

16分音符を10度音程で合わせて弾くこと、スタッカート、アウフタクトのレガート&スタッカートの練習。早い音型で10度音程をきれいに合わせるには注意して音を聴くことが必要です。ずれないように最初はゆっくり練習します。3・4小節目のアルペジオのスタッカートは単に音を切るだけでなく手首のローリングを使うと鍵盤に重さが乗りやすいです。8小節目でドレミファソラシドを反行させて終止します。

9小節目からアウフタクトのレガート&スタッカートです。アウフタクトのリズムを感じることは最初は難しいはずです。メトロノームなどを用いて拍をしっかり数えます。フォルテから始まりだんだんデュミニエンド(音を小さく)します。13小節目からはさらにリズムが難しくなりますので左手とよく合わせられるようゆっくり練習します。最後のミはファルテから消えるように小さくなります。

最初に戻り最後はフォルテで元気よく終結します。全体のテンポはアレグロに指定されているので速めに弾きます。

渡辺修司(わたなべしゅうじ)

1967年生まれ、埼玉県出身。

日本大学芸術学部音楽学科首席卒業、同研究科修了。専門:ピアノ、作曲、声楽。

2022年10月、31年勤めた紀伊國屋書店を退職。自宅で音楽教室を開講。

週末、音楽活動を行っている。ピアノのほか、バイオリン、フルート、ギターなども演奏する。クラシックからジャズ、ポップス、アニソン、演歌まであらゆるジャンルをこなす。

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