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「普通」が映し出す社会

2022.10.18 23:57


「普通」

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この言葉以上に

その時代の社会を表す言葉は

ないと思う。

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2022年現在では、

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常にマスクをすることが「普通」

リモートでのお仕事が「普通」

マッチングアプリでの交際・結婚が「普通」

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以前はどれも

「普通」ではなかった状況・事だろう。

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10年前であれば、

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常にマスクをした人は

「風邪なの?」と心配され、

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仕事は出勤・出社が当たり前、

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マッチングアプリは

出会い系と呼ばれていたのではないだろうか。

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また、

さらに時代を遡って(さかのぼって)みると

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男子中学生は全員坊主が「普通」

普通列車の灰皿設置「普通」

部活中の水飲み厳禁は「普通」

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そんな「普通」がある時代だった。

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普通という言葉には本来、

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「特に変わっていないこと。

ごくありふれたものであること。

それがあたりまえであること。また、そのさま。」

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という意味がある。

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社会においては時間とともに

大衆に受け入れられ、浸透し、

「普通」という風潮、空気ができあがる。

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普通が次の時代の

普通に移りかわるとき、

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かつてテレビが

アナログからデジタルに

切り替わった時のように、

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大衆はそのチャンネルを

変えざるを得ない。

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次の普通に適応しなければ

何のビジョンも見ることができず、

かつてあった普通という名の「空気」に

留まってしまうのだ。

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新しい空気はきっと軽く、

古い空気はきっと重いものだろう。

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以前、共感覚の私が

「普通」という言葉を視たとき、

まるでテレビの砂嵐の画面のように

文字が白黒に歪んで見えた。

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普段の私であればは文字から

カラフルな色味を感じるのに

ここまで白黒なものは初めてだ。

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だが、

この文章を書いていた私は今

腑に落ちた。

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「普通」という言葉は

テレビのようなもので、

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社会の普通が新しくなると

チャンネルを変えなければいけない。

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でなければ

かつての普通は映らなくなってしまう。

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ということを

私の共感覚は

言いたかったのだろう。

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「普通」という言葉は、

表向きの軽い言葉の意味の奥に

より重いメッセージ性を秘めている。

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その時代の社会を表し、

きっとより良い時代のために

刷新し続ける言葉。

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今のところ、

私のテレビはちゃんと映っている。

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しかし、

明日にでもチャンネルを

変えなければいけないかもしれない。

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砂嵐の画面のまま居続けるのか、

新しいビジョンを見るのか。

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チャンネルを変えるリモコンは

しかと握っておきたい。

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そして、

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誰かにこのリモコンを

操作されないためにも

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しかと自分の手で

握っておくのである。

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