メソポタミア神話について
メソポタミア神話とはシュメール神話、バビロニア神話といった現イラク周辺にある神話の総称
天界の最高神3柱「アヌ」「エンリル」「エンキ」
運命を決する7柱の神という存在があるが、誰が選ばれているのかは定かではない。
アヌンナキ、アヌナキ、アヌンナク、アナナキ
シュメール神話に関係する神々の集団であり、「アヌンナ (Annuna) 」(五十柱の偉大なる神々)と「イギギ (Igigi) 」(小さな神々)という言葉が合わさったものである。後期バビロニア神話によれば、アヌンナキは兄妹神『アヌ』と『キ』の子、また『アンシャール(天の軸)』と『キシャール(地の軸)』の子だとされる。
アヌンナキ達の長はシュメールの最高神で天空神であり、またギルガメッシュに知性を与えた一人であり、兄妹神の兄である『アヌ』。
※粘土板によるとアヌンナキはニビル星に住む人たちの名称
エンキ、エア
ニンフルザクの夫。メソポタミア神話の男神。名前の正確な意味は不明だが、一般的に『地の王』を表す。 淡水・知恵・魔術を司る神であるほか、錬金術師であった。 祖父が『アプスー』母が『ナンム』、またナンムが姿を変えたのがエンキともされている。 (シュメール語でenは王を意味する)。バビロニア神話では都市エリドゥの守護神『エア』 名前の意味は「生命」「泉」「流れる水」。
地下の淡水の海でエンキの祖父と同じ名のついた『アプスー』の主だったりアッカド人からは「水の家の主」と呼ばれたり『水』『地』に深い関係がある様子。 世界の創造者であり、知識および魔法を司る神。 「メー」と呼ばれる聖なる力の守護者でもある。
昔、人間が野蛮で無法な生活をしていた時に海から現れ、手工業、耕作、文字、法律、建築、魔術を人間に教えたとされる。 後期バビロニアの文書エヌマ・エリシュによると、神々の父であった『アプスー』は、若い世代の神々に平穏な眠りを乱されたため、彼らを滅ぼそうとした(洪水伝説?)。
アプスーの孫にあたり、当時神々の中で最強であったエンキは、若い世代の神々の代表に選ばれた。彼はアプスーに魔法をかけて深く眠らせたうえ、地底深くに閉じ込めて殺した。 エンキは、世界を豊かに保つ力を『アプスー(祖父)』から獲得し、そのまま地底を住処として、淡水および繁殖を司る神としての役割を継承した。
※粘土板によるとエンキはニビル星からやってきたアヌンナキの代表者。 そうなると『アプスー』と『ナンム』はアヌンナキである。アプスーはエンキの上司?
ナンム
海の女神。大地を産み、全ての神の祖先。 蛇の頭を持つ女神のように蛇女神として表現されている。 アンとキを生み出し、神の代わりに働かせるために人間を造った。 ティアマトの原型とされる。
ある創世記神話では母なる女神ナンムが粘土の塊から人間を作り出したとき、ニンマーが助産婦の役割を果たしたといわれている。
※粘土板によると、神の代わりに人間を作り出したのはエンキ。
ティアマト
海の女神。『アプスー』と交わり若い神々を生み出した。 男神ラフムと女神ラハムを生み出し、この二人はアンシャルとキシャルを生み出した。
さらにアンシャルとキシャルはアヌンナキの親である『アヌ』と『キ』を生み出した。
※粘土板によるとティアマトは人類第二号の女性。つまりアヌンナキがティアマトを生み出した。
男神ラフム
『泥』という意味の名前。アプスーとティアマトから生まれた。
女神ラハム
アプスーとディアマトから生まれた。たまに大蛇として描かれる。
アンシャル
ラフムとラハムの息子。アンシャルの兄妹であり夫。天を司る。ニンニルの配偶神。
キシャル
ラフムとラハムの娘。アンシャルの兄妹であり妻。地を司る。
アヌ、アン
アンシャルとキシャルの間に生まれた。天空や星を司る。雄牛の角を持つ王冠はアヌを表して いる。
キ、アントゥ
アヌの兄妹。アヌとの間にアヌンナキを産み、その中にはエンリルもいた。
ニンフルサグと同一視する場合がある。
ニンマー、ニンフルサグ
エンキの妻。大地の女神であり、運命を定める7人の神々に名を連ねる女神である。 角のついた頭飾りに段々のスカートをまとっている。 稀にダムガルヌンナ、ダムキナと同一視される。
また原型はキ、アントゥだとする見方がある。 歴代のシュメールの王はニンフルサグの「乳により養われた」ともいわれている。
※粘土板によるとニンマーはダムキムから帝王切開でティアマトを取り上げた。
また実験で生み出されたものの、猿人に育児放棄された子を育てた。
実験の際に自らの子宮も提供していたので何かしらを産んだ可能性がある。
ニンニル
風を司る。スド、ムリッス、ニントゥ、ニンフルサグ、ニンマフと別名を持ち、エンリルの配偶神である。 アヌとキの娘という記述や大麦の女神ヌンバルシェグヌ、ニサバの娘とされる。 さらに別の記述ではアヌとナンムの娘としている。
エンリル
ニンニルの夫。風の神。暴君。キから生まれ、アヌンナキの一人。
多くの文献では神の証である「角の生えた冠」を身に着けた姿で出ている。
ダムキナ、ダムガルンナ
神エンリルの妻、また神エア(エンキ)の妻で神マルドゥクの母。
※粘土板によるとダムキムは『ティアマト』を代理出産で生み出したアヌンナキ
マルドゥク
ダムキナとエア(エンキ)の子。「太陽の雄の子牛」世界と人間の創造主。
4つの目と耳(もしくは2つの頭)があり唇が動けば火を吹き出し、背は神々の中で最も高く、四肢も長い。