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カルデラ噴火の恐ろしさ

2022.10.21 01:58

Facebook滝沢 泰平さん投稿記事  2021年10月21日 ·

阿蘇山の噴火について、長 典男先生に聞いてみよう!

ということで、本日は朝からコミュニティサービス「MAYIM(マイム )」の月に1度の長典男先生への質問会。

今回も数多くのご質問にお答えいただきましたが、やはり皆さんの関心の1つは、先日起こった阿蘇山の噴火。

「時代の変わり目を象徴する阿蘇山の噴火」「富士山の600倍の阿蘇の本気の噴火」

「九州全域どころか日本全体へ壊滅的影響が出るほど」

「小笠原諸島の海底火山もかつてないほど活発化中」

「種子島が動く原動力が阿蘇山であり、その先に南海トラフと繋がる」

こんな内容のトークとなりましたが、阿蘇山のテーマについては、一般無料公開で配信してますので、是非とも“88チャンネル”をご覧ください(チャンネル登録も是非)。

https://www.youtube.com/watch?v=dmILCaXHun8

https://www.gqjapan.jp/culture/column/20160606/mount-aso-the-supervolcano 【“700万人瞬殺”の悲劇を防げ──阿蘇山・カルデラ噴火の恐ろしさ】より

阿蘇山が破局噴火した場合、2時間ほどで火砕流が700万の人々が暮らす領域を焼き尽くす。火山灰が日本列島を覆い、北海道東部と沖縄を除く全国のライフラインは完全に停止する──。そんな悲劇を防ぐためにできることとは?

阿蘇山・カルデラ

文: 巽好幸(神戸大学教授、理学博士)

熊本地震で活発化が懸念される阿蘇山。もしここで巨大カルデラ噴火が起こったら、日本はどうなるのか?

熊本地震で活発化が懸念される阿蘇山。もしここで巨大カルデラ噴火が起こったら、日本はどうなるのか?

当記事は「東洋経済オンライン」(東洋経済新報社)の提供記事です。

300年間沈黙を続けている富士山噴火の危険性とともに、まだあまり世に知られていない「巨大カルデラ噴火」の恐ろしさについて、『富士山大噴火と阿蘇山大爆発』を上梓した巽好幸氏に聞いた。阿蘇山で「巨大カルデラ噴火」が再び起これば、東京でも20センチの火山灰が積もり、北海道東部と沖縄を除く全国のライフラインは完全に停止すると、マグマ学の第一人者が警鐘を鳴らす。

3.11後の4年で8つの火山が噴火

東日本大震災発生後の4年間で、日本列島の8つの火山で噴火が起きた。毎日のように噴煙を上げ続ける桜島、地震発生の約2カ月前から活動を再開した霧島新燃岳、2013年11月から新島の拡大が続く西之島、戦後最悪の火山災害となった御嶽山、全島避難となった口永良部島、それに浅間山、阿蘇山、箱根山である。

記憶に新しいのは、2014年9月27日に起きた、長野県と岐阜県の境にある御嶽山の噴火だろう。噴出物の量は50万トン程度と噴火そのものは小規模であったが、おりしも紅葉の時期であり、多くの登山者が山頂付近に集まっていたために、噴石や火砕流の影響で死者・行方不明者63名という大惨事となった。

記事タイトルにある阿蘇山の巨大カルデラ噴火については記事後段で詳述する。まずは、もっとも気になる富士山からみていこう。

富士山は300年の沈黙を守っているが……

富士山は300年間沈黙を続けている。幸いにも噴火には至らなかったものの、3.11の地震発生4日後には、富士山直下でマグニチュード(M)6.4の地震が発生し、その余震域は地表に向かって上昇した。

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富士山はもちろんバリバリの現役活火山である。明日にでも300年の沈黙を破って活動を開始してもおかしくない。いやむしろ、この山は将来必ず噴火すると心得るべきである。

もし噴火が起こった場合にどのように溶岩が流れ、どの範囲にどれくらいの火山灰が降り注ぐのか。富士山は、日本列島最大の人口密集域にも近い場所に位置している。これらのハザードを可能な限り正確に予想しておくことは、火山大国日本に暮す私たちのとって必須のことである。

このような理由で、富士山噴火については、その筋の専門家が集結し、おそらく日本の火山の中で最も精度の高いハザードマップが作られた。

富士山噴火のハザードマップ

富士山噴火のハザードマップ

このハザードマップで想定しているのは、一番最近かつ歴史上最大規模の噴火の一つであった1707年の宝永噴火である。この噴火で噴出されたマグマは約0.7立方キロ、黒部ダムの貯水量の3倍にも及んだ。

富士山の場合、山頂の火口から噴火が起こるとは限らない。図にも示したように、北西から南東方向に走る割れ目に沿った側火口から噴火が始まる場合も多い。ハザードマップではこのような場合も想定して溶岩流の最大到達範囲や降灰の影響を示している。溶岩流は、1日から1週間程度で図に示した範囲に到達する可能性が高い。南東斜面で噴火が起きた場合には、沼津市の海岸にまで溶岩流が達するようだ。

火山灰が首都圏を直撃

しかしこの想定噴火で最も影響が大きいのは降灰である。宝永の噴火は半月ほど断続的に続き、噴煙は最高10キロ以上まで立ち上った。江戸でも多い所では数センチもの火山灰が降り積もった。

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しかし、気象庁がまとめた降灰による被害予想と、先の富士山噴火による降灰マップを見比べると、首都圏の混乱は明らかである。家屋への直接な被害は免れるとしても、少なくとも一部の地域ではライフラインが一時ストップする可能性が高い。関東地方の東名や中央道は通行止めになるし、首都圏の一般道路も除灰なしには使い物にならない。

気象庁がまとめた降灰による被害予想

気象庁がまとめた降灰による被害予想

また、羽田空港は恐らく確実にマヒするに違いない。そのほかにも、火山灰が鋭い割れ目をもつガラス質の物質であることを考えると、江戸時代もそうであったように、呼吸器障害等の健康被害も心配である。もちろん、細粒の火山灰によるコンピュータなどのハイテク機器の作動不良も懸念される。

しかし、これらの被害の多くは備えをすることで相当部分は解消できるし、速やかな回復も可能である。世界で最も万全の水害対策を講じることに成功しつつある首都東京である。必ず起こる降灰災害に対しても、綿密かつ大胆な対策が望まれる。

その一方で、まったくマグマの噴出がないにもかかわらず、噴火に先立って大規模な火山災害を起こす現象がある。「山体崩壊」と、それによって発生する「岩屑なだれ」だ。1980年米国西海岸のセント・ヘレンズ山が崩れ去る様子は、ネット上の動画で見ることができる。また日本列島でも、1888年の磐梯山、1792年雲仙眉山の崩壊などが比較的最近の大規模な山体崩壊の例である。

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磐梯山崩壊では岩屑なだれによって北麓の村々が埋没し、500人近い死者が出た。また後者では岩屑なだれが有明海に突入し、高さ10メートル以上の津波が発生した。これらによって約1万5000人の犠牲者を出したと伝えられている。「島原大変肥後迷惑」と呼ばれる有史以来日本最大の火山災害である。

このような山体崩壊は、もともとの不安定な地形に加えて火山活動や熱水活動で緩んだ火山体が、水蒸気爆発や地震によって一気に崩れるものである。富士山でもこのような山体崩壊が幾度となく起こってきた。山体周辺の地層の中に岩屑なだれの証拠が残っているのだ。たとえば2900年前の御殿場岩屑なだれや、約8000年前の馬伏川岩屑なだれなどである。もっと古い時代にも山体崩壊は起こっていたようだが、発生時期がよくわかっていない。

静岡大学の小山真人さんは、少なくとも1万年の間に2回(御殿場および馬伏川岩屑なだれ)起こっているので、富士山ではおよそ5000年に1回の割合で山体崩壊が起こると考えて備えるべきだと主張している。この推定は、富士山では過去2万3000年間に少なくとも4回の山体崩壊があったとする他の研究者の調査結果とも、ほぼ一致している。

一方で、山体崩壊は宝永噴火や貞観噴火のような溶岩流や火山灰の噴出を伴う噴火に比べると明らかに頻度は低い。そのためにこの火山現象は、富士山ハザードマップを作成する際に想定外となってしまった。

しかし、想定内の富士山噴火と比べると、山体崩壊のほうが、遥かに多数の被災者を出す可能性が高い。すなわち、低頻度ではあるが高リスクの災害なのだ。

一般に(特に行政は)災害の頻度にばかり注目する。しかしそれでは、真の意味で防災・減災対策を講じることはできない。たとえ低頻度であっても、圧倒的に規模の大きな災害が予想される場合には、当然対策を取らねばならない。

破滅的被害をもたらす「巨大カルデラ噴火」の恐怖

富士山の噴火、特に山体崩壊がひとたび起こればどれほどの惨劇をもたらすかは、おわかりいただけただろう。しかし変動帯に暮らす民には、もっとずっと大きな試練が待っている。じつは日本列島ではこれまで何度も、富士山宝永噴火の1000倍以上のエネルギーの巨大噴火が起こってきた。それは、「巨大カルデラ噴火」である。

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拙著『富士山大噴火と阿蘇山大爆発』では、300年間沈黙を続けている富士山噴火の危険性とともに、まだあまり世に知られていない「巨大カルデラ噴火」の恐ろしさについて、余すところなく記した。

カルデラとは、釜や鍋のような凹みのある道具を意味するスペイン語に由来し、広い意味では火山活動によってできた直径2キロ以上の窪地をさす。このタイプのカルデラを形成する火山では、地下に大量に溜まっていたマグマが一気に噴き出す。その結果地下には巨大な空洞ができてしまい、その天井が崩れてカルデラとなるのだ。

日本で最後に巨大カルデラ噴火の悲劇が起こったのは、今から7300年前、縄文時代に遡る。現在の竹島あたりで発生し、南九州を襲ったこの「鬼界アカホヤ噴火」によって、当地では30センチ以上もの降灰があったことがわかっている。これほどの降灰があると、森林は完全に破壊され、その回復には200年以上の時間が必要だと言われている。

こうなると、縄文人の主要な狩猟ターゲットであったイノシシやシカなど森林動物は姿を消してしまったに違いない。また火山灰が厚く堆積したために、エビやカニなどの底生生物の多くも死滅したであろうし、その連鎖で魚も激減したと思われる。すなわち、鬼界アカホヤ火山灰の降灰によって、南九州縄文人は食料を調達できなくなったのだ。

もちろんこの難を逃れた人たちもいたかもしれない。しかしこの鬼界巨大カルデラ噴火を境に、南九州縄文人は絶滅した可能性が高い。

巨大カルデラ噴火は、とにかくゴツくて強烈だ。まず、高さ数十キロにまで巨大な噴煙柱を立ち上げる。この「プリニー式噴火」は、噴火の際にバラバラに砕け散ったマグマの破片はガスと一緒に上昇するが、この過程で周囲から取り込まれた空気が熱せられて膨張するために、噴煙はさらに軽くなって勢を増して成長してゆく。

https://mariyukiko.hatenablog.com/entry/2021/03/01/044803 【とてつもなく恐ろしい、カルデラ噴火】より

地震の恐怖は日本人の心と脳にしっかりと刻み込まれていますが、

実は、地震より恐ろしいのは、

「カルデラ噴火」。

一般的に認識されている「火山噴火」は、火口噴火で

実はそれほど被害は大きくありません。

予兆をしっかりと読み取り、避難を適切に行えば、被害者をゼロにすることもできます。

(有珠山噴火の事前避難は有名ですね)

が、カルデラ噴火となると、

下手したら日本人が全滅するぐらいの、とてつもない被害が。

カルデラ噴火は「破局噴火」※とも呼ばれ、

文字通り、破局的な被害がでます。

富士山大噴火の三百倍の被害だそうです。

例えば、カルデラ火山で有名な阿蘇山が噴火したら、九州は瞬殺。焼け野原になります。

逃げるまもなく、火砕流で数百万人が犠牲になるのです。

火山灰は日本全土を襲い、地球全体にも影響が出てきます。

火山灰が太陽光を遮るために農作物は壊滅、数億人が餓死。

少なくとも、「地震」で、地球規模の被害が出ることはありません。

そういう意味では、人類そして文明的に、最も恐れなくてはならなのは

「カルデラ噴火」なのかもしれません。

ちなみに、日本列島の場合、

7000年に一度の頻度でカルデラ噴火が起きているそうで。

直近のカルデラ噴火は、7300年前の(南九州の)鬼界カルデラ噴火。

そうなのです。

機は熟してしまっているのです。

そろそろ

(日本のどこかで)

カルデラ噴火が起きそうな気配がむんむんと漂っているのです。

カルデラ火山は、北海道、東北、九州に集中しているのですが、

実は関東にも、有名なカルデラ火山があります。

箱根です。

箱根は、カルデラの中に街ができているんですね。

2015年、その箱根に噴火活動が見られました。

小規模な噴火で済みましたが、でも、それは大噴火の予兆ではないかと、ずっと心配しています。

直近の箱根の噴火は6万年前。

そのときは、西は沼津、東は横浜まで火砕流が襲い、もし、これが現在だったら、

約500万人が瞬殺されることになります。

火山灰は関東一円を覆い、首都機能もインフラも壊滅。

地震対策はもちろん重要ですが

そろそろ、カルデラ火山の対策も検討に入ったほうがいいんじゃないかと

個人的には思います。

なんか、ちょっと、嫌な予感がするのです。

※「破局噴火」という言葉を最初に使ったのは、

メフィスト賞作品の「死都日本」(石黒耀)だそうです。