Ameba Ownd

アプリで簡単、無料ホームページ作成

福岡のみなさんに観てほしい! 参加した10名の脚本家に聞いた、 オムニバス映画『オトギネマ』ココが見どころ!

2022.10.21 22:30

第14回福岡インディペンデント映画祭2022(FIDFF)がいよいよ近づいてきました。

オムニバス映画『オトギネマ』は、
11月4日(金)、第2プログラム(12:20~14:20)

'ファンタスティック優秀作品特集②'にて上映していただきます!


平日昼間っ! 

でもひとりでも多くの方に見てほしい~!!!

という思いを込めて、参加した10名の脚本家にそれぞれ見どころを語ってもらいました。


42分作品なのに、脚本家が10人参加!? きっと歴代最多ではないでしょうか。しかも各話出演者は2名のみ、ということで主演俳優も10名いるちょっと不思議な構成です。

福岡のみなさま、そして映画祭に参加されるみなさま、

そんな『オトギネマ』を是非スクリーンでご覧ください!


『地上30メートルの恋』

小野ヨイコ

『この短編映画のどこに10人も脚本家が関わっているの?』一作品につき、最低3名の脚本家がアイデアを出し合っています。監督&脚本家である難波氏と共作2名の脚本家があーでもないこーでもないと物語を練りまくりました。

トップバッターはかぐや姫にフラれた倉持皇子と、まるで月の使者のように不思議な存在のミヤコ。原作『竹取物語』には描かれなかった脇役二人の物語をお楽しみください。とはいえ、これまたこの映画のおもしろいところが《現代版おとぎ話》というところです。

「おとぎ話の設定を現代に活かしてくれる?」監督・難波氏から最初にきいた時「???」でした。

  1. おとぎ話を現代版で描く
  2. 脚本家二人×役者二人
  3. 一話5分×5話

大人の事情がふんだんに盛り込まれたこの3つの条件も、10人の作家が知恵をだしあい出来上がったらあら不思議。42分で5度美味しい! 短編映画『オトギネマ』をどうぞお楽しみください。


ササキタツオ

監督的には10名の脚本家陣をまとめるのは大変だったかも!? それぐらい、色とりどりの作品が集まっています。各作品の味わいの違いを見ていただけたら、嬉しいです。

また、私と小野ヨイコさんが脚本を担当した「地上30メートルの恋」は、真夏のカラッとした快晴の下で撮影が行われました。夏の日差しを感じながら、この《ちょっと変わったラブストーリー》をぜひお楽しみください!


『八月の雪』

進藤きい

モチーフは雪女です。雪女が去ったあと、夫や子どもはどうしたのでしょうか。あんなに愛した女性が去ったあとの夫の暮らしとは……。そんなことに思いをはせてみました。

親の遺品を片付けながら親のあらたな一面を知る。現代にも通じるそんなひとこまを描いています。撮影場所はこだわって、昭和に使われていた学生アパートをお借りしました。懐かしい空気感が漂う映像をぜひ観ていただきたいです!

(※『桃太郎殺人事件』兼任)


難波望

モチーフは、小泉八雲の『雪女』。進藤さんと打ち合わせをしたところ、大筋はあっという間に出来上がり、打ち合わせの後半はウチで飼っている文鳥がいかに可愛くて賢いか熱弁をふるっていました。

ちょっとホラー仕立てではありますが、モチーフを踏襲して夫婦の哀しき愛の結末を描いています。寓話的なお話ですので、いつの時代かわからないような雰囲気を創りたくて、あのトキワ荘のような昭和のかおり漂う画作りにこだわりました。

ぜひ、映像や音作りにもご注目頂けると嬉しいです。


『憐れ、一寸法師!』

高橋祐太

この作品に参加する際の自分のスタンスが、難波監督と共同脚本Sijaさんのやりたいことを実現させる……つもりだったのですが、できた作品がお二方の作風からかけ離れたものになってしまい、申し訳ない気持ちです。

だけど、他の四作品が正統派なのに対し、一本くらいは変化球があってもいいような気がしています。

この作品で個人的に秘かに企んでいたことは、企画のルールの限界に挑むこと。

・会話劇であること ←「映画はアクション」ということで、とにかく体を動かせよう。

・登場人物は二名のみ ←二名なんだけれど……。

・おとぎ話の主人公は出さない ←出ないけれど……。

果たして、うまくいったでしょうか?


Sija

日本の昔ばなしをモチーフに、新たな解釈で織りなすオムニバス映画『オトギネマ』。

本作は、各話共通の3つのルール――

「舞台設定は現代」を、ファンタスティックな映像で非現代化(?)

「本来の主人公が登場しない」を登場させています(?)が、難波監督のセンスで上質な「ワンシチュエーションで完結」に仕上げてくださっており、5本の中でも異色な作品になった気がしています。演者の方の熱演と綺麗な映像も見どころです。


『浦島家の遺産』

斉川実未

人間が持つ欲望や執着は、実はくだらないことに対して持っている場合が多いということを描きたくてこの作品を書きました。

“遺産”に対して執着するふたりと一緒に、“お金に換えられない価値”とは何かを、楽しみながら考えてもらえたら嬉しいです。

正反対な性格の姉妹の、ちぐはぐなやり取りも見どころです!


米村唯

ワンシチュエーションコメディが好きなので、楽しく書かせていただきました。

浦島太郎がもし遺産を残してたら……という妄想をそのままお話にした形でしたが、撮影中から撮影監督の大坪さんのカメラ越しに覗かせてもらった映像にはワクワクしておりましたし、演じていただいたお二人の間合いも心地よく、ご協力いただいた皆さまのお蔭で素敵な作品になったと思います。

今回、初共演だったダブル主演のお二人が撮影終了後には楽しげに打ち解けられていた姿も印象的でした。そんなお二人の息ピッタリな掛け合いと映像美、どちらも是非、お楽しみください!


『桃太郎殺人事件』

井戸乃くらぽー

これは、現代に甦った新たな形の、そう、大人のためのお伽噺。

なんと言っても見どころは、主人公以外の視点から、誰もが知るお話の別の一面が炙り出されていく事でしょうか。

長い時間秘密を抱えてきた人間が、漸く口を開くとき。お馴染みのあのキャラクターたちは、影も形もありません。緊迫感あるシーンが続きますが、その奥の語り尽くせない時間を感じてほしいのです。

懐かしいお話のちょっと変わったアフターストーリー、あなたも知りたくありませんか?


花苑

本作は桃太郎の数十年後を描いた作品です。フィルムに映るのは長い時間の一番おしまいのはしっこですが、雉山、葉子を演じたお二人からはそこに至るまでの想いの経過が滲み出ています。映画を見た後は描かれなかった部分も想像して楽しめる作品です。

また、本作の撮影はスタジオではなく実際に人がずっと住んでいた場所をお借りしました。背景からも「時間の重み」を感じてください。


以上、10名の脚本家より、見どころをコメントしてもらいました!

福岡のみなさん、映画祭にてお待ちしていまーす!!


映画祭公式ツイッタースのスペースによる映画紹介

#fidff2022 上映作品紹介 Day10


第14回福岡インディペンデント映画祭2022

開催期間:2022年は11/3~6の4日間

会場:福岡市科学館 6F サイエンスホール

https://fidff.com/