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マヤ

三代目❤夢小説 『直己編⑰』

2018.03.10 14:00

何か話さなければ間が持たないという感情は、不思議と湧いてこない





竹林を渡る風の音だけが聞こえる





ゆったりと、豊かな時間…





二人してなにも語らず、中庭を見ている





「あ、足のケガは?」





「大したことありませんでした」





「それは良かった」





「撮影は順調ですか?」





「ええ、予定通りにいけば、明後日東京に帰ります」





「そうですか…」





「今日はお父さんはご在宅で?」





「あ…いえ、出かけております」





「それは残念です」





「え?」





「こんな素敵な町屋のご主人がどんな方か、是非お目にかかりたかった」





「我が家まで褒めていただいて…ありがとうございます」





「困っている所を助けて下さった、心優しい男性にお礼がしたいと、父が申しておりました」





「礼なんて…目の前で困っている人を見かけたら、普通の人間なら声を掛けて当然です」





「人を疑ったりしないんですね」





ザワッと竹林が揺れた





「それは…どういう?」





彼女は窓の外を眺めながら語り始めた





つづく





夢小説ですが、直己さん目線でストーリーが進んでいきます。


「日本の怖い話」が苦手な方は、次回閲覧注意して下さい。


本日より、夜の更新になります。